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アセスルファムKは毒性があって危険?【含まれてる食品も解説】

<監修医師  WASHIO>
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「ゼロカロリー」を謳う食品や発泡酒はたくさんありますが、一体どんなからくりでカロリーをゼロに近い数値で抑えているかご存じですか?今回はゼロカロリー商品の成分表でよく見かける「アセスルファムK」について解説します。

 

アセスルファムK毒性の危険度や、安全性や副作用はどうなっているのか、そしてどのような食品に含まれているのかまでお伝えします。

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アセスルファムKとは?

 

そもそもアセスルファムKとはどのような成分なのか、解説します。

 

アセスルファムKとはこんな成分

アセスルファムKは「人工甘味料」と呼ばれる、甘さを添加する機能のある成分を指します。正式名称は「アセスルファムカリウム」といい、その名の通りカリウム塩の一種です。

 

スクロース(ショ糖)の約200倍もの甘さを持ち、砂糖と同じ量で数倍の甘さを感じることができます。その特性を活かし、「0キロカロリー」を謳う飲食物やダイエット食品に頻繁に使用されています。

 

また食品添加物としてだけではなく、医薬品添加物としても使用されています。

食品添加物として日本国内での使用が許可されるようになったのは2000年ですが、医薬品添加物としての認可は2008年と、最近使用されるようになった成分です。

 

ほとんど体内には吸収されない成分のため、糖質制限中の人(糖尿病患者など)の食品によく使用されます。

 

アセスルファムKの構造

アセスルファムKは「 C4H4KNO4S」という構造の化学物質であり、酢酸(食用の酢)から作られるカリウム塩の一種です。

 

製造方法ですが、まずはスルファミン酸とジケテンを反応させます。そして生成物を三酸化硫黄と反応させると、アセスルファム環が作られます。さらに水酸化カリウムで中和することにより、アセスルファムKを得ることが出来ます。

 

水に溶けやすく熱や酸を加えても構造が安定しているため、長期保存を目的に食品に添加されることもあります。

また添加した食品の風味を引き立てる効果もあるため、チョコレート製品やコーヒー・紅茶といった風味を楽しむ嗜好品に少量加えられることもあります。

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アセスルファムKはこんな食品に含まれています

 

アセスルファムKは実に多彩な食品に含まれています。しかしいつも成分表を確認する習慣のない人には、何に含まれているのか今いちピンとこないかもしれません。そこで、どんな食品に含まれているのかご紹介します。

 

ドリンク

清涼飲料水や、カロリーゼロを謳うスポーツドリンクやアルコール飲料にも使用されています。またエナジードリンクにも多く使用されています。

 

デザート

入院患者向けやカロリーが気になるダイエット中の人向けに販売されるヘルシー路線のデザートの多くにアセスルファムKは使用されています。

 

アイスクリームや杏仁豆腐、ゼリーなどカロリーオフを謳うデザートは多種多様に販売されていますよね。栄養表示基準によると、100g中のカロリーが40kcal以下のものを「カロリーオフ」と表示してもいいことになっています。

 

そのため1gで砂糖200g相当の甘みを演出できるアセスルファムKはデザートにはなくてはならない添加物と言えます。

 

食品

甘味が重要な味の要素となる飲み物やデザート以外の食品にも、アセスルファムKは広く使用されています。漬け物などにも使用されています。

 

またカロリーオフをメインとしないお菓子にも、アセスルファムKは使用されています。駄菓子コーナーのお菓子を見る機会があったら、成分表に目を通して見て下さい。該当商品の多さに、おそらく驚くことになります。

 

調味料

低カロリーを謳う調味料の中には、砂糖の代わりにアセスルファムKが配合されている物があります。

また調味料に限らず、歯磨き粉などにも使用されています。最近定番となりつつあるむし歯予防用のキシリトールガムに配合されている甘みも、アセスルファムKがよく使用されています。

キシリトールについてくわしくはこちらを見て参考にして下さい。

【関連記事】
脳血管性認知症の4つの症状【その特徴や治療法を徹底解説】

 

ダイエット商品

ゼロカロリーという特性を活かし、ダイエット食品の淡泊な味付けを誤魔化すためにアセスルファムKは使用されています。

 

人工甘味料は独特な化学物質そのものの味がするものですが、アセスルファムKの場合、その他の人工甘味料(アステルパームなど)とブレンドすると、独特に苦味が覆い隠され砂糖のような自然な甘みに偽装されます

 

この特性を活かし、喫茶店などで提供されるダイエットシュガーにも使用されています。またプロテイン商品の多くにアセスルファムKが使用されています。

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アセスルファムKは毒性があって危険?

 

アセスルファムKの一日の摂取量は体重に比例します。1㎏につき0~15mgが目安量です。つまり体重50㎏の人の場合、最大750mgを1日に摂取することができます。

 

JECFA(食品添加物に関するFAO及びWHOによる合同の専門家会議)によってアセスルファムKにはがん原性は認められず、実験によっても毒性はないとされています。

 

また動物実験の結果も安全性を示しています。ただし一部で例外がみられますので、参考までに解説します。

 

アセスルファムKの危険性とは

アセスルファムKの特徴として、甘味料であるのにもかかわらず摂取しても血糖値が上昇せず、ゼロカロリーであることが挙げられます。しかしなぜカロリーがゼロなのでしょうか。

 

それはアセスルファムKそのものは体内で消化できず、分子がとても小さいために血管に溶け出しやすく、尿として排出されやすいためです。代謝が起きないために、ゼロカロリーといえます。

 

ただし腸から肝臓を経由し、異物として血管に溶け込む循環方法は肝臓や腎臓へかける負担が大きいものです。

事実、動物実験においてはGPT値(肝機能障害の指標となる値)が増加し、リンパ球も減少するという結果が出ています。

 

また、発がん性のある塩化エチレンがアセスルファムKの製造過程で使用されることもあり、注意が必要です。

 

今のところ動物実験や人体への摂取による死亡例はありませんが、大量摂取や長い期間をかけて人体に蓄積されたアセスルファムKがどのような作用を引き起こすのかは、まだはっきりとは分からないのが現状です。

 

食品への添加が国内で認可されたのが2000年に入ってからということもあり、まだしばらくは用心が必要です。

肝機能のチェックについてはこちらを参考にして下さい。

【関連記事】
肝臓の血液検査の数値や料金について【病院では何科に行くべき?】

 

 

アセスルファムKの摂取に注意が必要な人

小さな子供や肝機能の低下した高齢者、また妊娠中・授乳中の人はアセスルファムKの摂取を避けるべきです。

同じ人工甘味料の一つであるステビアは、避妊薬として使用されることもあり妊婦さんは絶対に摂取しない方がいい成分です。

【関連記事】
甘味料ステビアは危険って本当?【効能と副作用を徹底解説】

 

ラットによる実験段階で、妊娠中のラットにアセスルファムKを投与したところ、高い確率で胎児にも母胎からアセスルファムKが移動することが分かっています。

そのため妊娠中や授乳中にアセスルファムKを摂取すると胎児や乳児の身体に蓄積される可能性が非常に高くなります。

 

小さい子供も、大人以上に体重が低いために影響が濃くでることが予想されます。そのため、摂取を避けた方が安全です。

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アセスルファムKの心配な6つの副作用

 

人工甘味料界の先輩格に当たる「アスパルテーム」には、脳梗塞など深刻な脳障害や認知症のリスクがあるとされていますが、アセスルファムKはその弱点を克服する人工甘味料として重宝されています

認知症についてはこちらを参考にして下さい。

【関連記事】
脳血管性認知症の4つの症状【その特徴や治療法を徹底解説】

 

そもそもアステルパームは石油から発見された成分なので、人体に取り入れる前提ではありません。アセスルファムKは人が口にする酢酸から作りますので、その点は安心できます。

 

ただし毒性は非常に低いのですが、体質や過剰摂取などによる副作用は確かに存在します。具体的にはどのような副作用の恐れがあるのか、解説します。

 

吐き気・頭痛

一度に大量に服用することで、突発性の吐き気や頭痛に見舞われることがあります。これは体質的にアセスルファムKが合わないためです。

 

無理をして大量摂取を続けていると、痒みを伴う蕁麻疹などのアレルギー反応が出る場合もあります。摂取量を控えるか、あまり口にしなければ症状は改善されます。

 

うつ病

なぜうつ病を発症しやすくなるのかはまだ明らかになっていませんが、人工甘味料を使った清涼飲料水を摂取し続けると、あまり摂取していない人に比べてうつ病発症のリスクが高まることが、アメリカの研究で明らかになっています。

 

考えられる原因の一つとして、人工甘味料が神経伝達物質であるセロトニンやドーパミンの生成を阻害するのではないかと言われています。

 

肝疾患・腎疾患

アセスルファムKは甘みを感じる代わりにゼロカロリーであることが人気の一端ですが、身体に吸収されない成分である故に、体外に排出する際には腎臓や肝機能に負担をかけてしまいます

酷い場合は肝疾患腎疾患が起きる可能性があります。

 

発がん性

JECFAの発表によるとがんの恐れは非常に低いとされています。ただしアセスルファムKを製造する際に、溶媒として塩化メチレンが使用されている場合があります。

 

塩化メチレンは発がん性がある物質です。そのため生成されたアセスルファムKには微量でも塩化メチレンが残留している可能性があります。

 

少量であれば問題ないかも知れませんが、アセスルファムKを大量摂取することにより、長い時間をかけて体内に塩化メチレンが蓄積される恐れがあります。

 

そのため、発がん性の恐れが完全にないとは言えません。しかしその影響がハッキリするまでには、長い時間がかかるでしょう。

 

耐糖能障害

耐糖能障害とは、血液中のブドウ糖に関わる代謝に異常が生じた状態を指します。代謝異常ではありますが、そのままでは糖尿病に発展するリスクが非常に高く、早めに対策を行う必要があります。

 

通常の場合、私たちの身体はブドウ糖を摂取すると血糖値が上昇します。しかしブドウ糖に反応して膵臓からインスリンが分泌され、血液中の糖の値は下がり血糖値が正常化します。

 

ところがアセスルファムKを日常的に摂取すると、ブドウ糖よりも高濃度の甘みに反応し過剰にインスリンが分泌されることになります。その結果、耐糖能障害が引き起こされやすくなります。

 

さらに自然な甘みは摂取できていないので、さらに甘みを欲する中毒症状がでることもあるのです。

 

下痢

人工甘味料は腸での水分吸収を妨げる働きがあるものがあります。アセスルファムKにはそれほど危険性はありませんが、「人工的な味付けがまずい」と感じる人対策に、別の人工甘味料が添付されているケースが多いのです。

 

中でもアスパルテームはアセスルファムKの味の欠点を補強するためによく一緒に使用されますが、腸内細菌に負担をかける厄介な存在です。

 

胃痛が慢性的に起こるなど、消化器官の機能に不安がある人ほど下痢を引き起こしやすくなるので、人工甘味料の使用は避けた方がいいでしょう。

 

砂糖の200分の一の量で同じ甘みを再現できるアセスルファムは大変便利な人工甘味料です。太ることや病気が原因で甘い物を控えなければならない人にとってはありがたい存在です。

 

また消費者だけではなく、低コストに抑えられるために企業や生産者にとっても便利です。しかし大量摂取は副作用を起こしやすくなる最大の原因です。

 

自分の体重をベースに、1日の摂取量上限を超えないように気を付けて付き合っていきましょう。

  当記事は医師、薬剤師などの専門家の監修を受けておりますが本サイトで提供する情報、文章等に関しては、主観的評価や時間経過による変化が含まれています。 そのため閲覧や情報収集は利用者ご自身の責任において行っていただくものとしその完全性、正確性、安全性等についていかなる保証も行いません。

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