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コハク酸とはどんな成分?【含まれている食品と7つの効果を解説】

<監修医師  WASHIO>
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コハク酸という成分をご存知でしょうか?

「おいしい」と感じる旨みの素で、貝類に多く含まれている成分ですが、化学的に合成された食品添加物として、身近な加工品に広く使われています。

 

コハク酸は様々な形に合成され、食品だけではなく医療や美容・健康の分野にも活用されているんです。今回はそんなコハク酸についてまとめていきたいと思います。

 

「どんな食品に含まれているの?」「どんな効果があるの?」などの疑問にお答えしながら、コハク酸の注意点なども解説していきます

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コハク酸とはどんな成分?

 

貝の旨み成分

コハク酸とは、あさりなどの貝類の旨み成分の酸として知られている有機酸です。有機酸は乳酸やリンゴ酸など様々な種類が存在し酸味や果実のような香りを持つのが特徴です。

リンゴ酸についてはこちらを参考にして下さい。

【関連記事】
リンゴ酸の5つの効果・効能を解説【どんな食品に含まれている?】

 

コハク酸はマイレン酸などを原料にして化学的に合成した食品添加物で、清酒や味噌、醤油の味を調整するのに使われています。

 

ナトリウムと化合したコハク酸ナトリウム、コハク酸二ナトリウムの形で、様々な加工食品に使用されますが、かなり強い旨みであるため、エグミになりやすく、たいていは少量しか添加されません

 

代表的な旨み成分は3つ

旨みの素となる物質は、アミノ酸系、核酸系、有機酸系に分けられます。代表的な旨み成分として、ここでは3つを挙げたいと思います。

 

昆布の旨みのグルタミン酸はアミノ酸系に属します。また鰹節の旨みはイノシン酸で核酸系、そして貝の旨みのコハク酸です

 

これらの成分は、互いにその旨みを増す相乗効果を持っているため、組み合わせて調理することで強い旨みを楽しむことができます。

 

喘息の治療にも使われる

アレルギーなどの炎症反応の薬としてステロイドが有名ですが、ステロイドを静脈注射で投与する治療にコハク酸が使われます。

 

これは、水に溶けにくいステロイドに、コハク酸を側鎖に持つ構造式のコハク酸エステル型を用いることで水溶性となり静脈用のステロイドをつくることができるのです

 

エネルギー代謝に重要な酵素として体内に存在!

コハク酸は、コハク酸脱水素酵素という形で体内に存在し、細胞が呼吸から酸素を取り込み、活動に必要なエネルギーを生成するための仕組み、クエン酸回路というエネルギー代謝に密接に関わっています。

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コハク酸はこんな食品に含まれている

 

調味料

コハク酸は、酸味、苦味、塩味などの混ざった旨みがあり、様々な加工食品に調味料として利用されています。インスタントラーメンのシーフード向けに最適な旨みで、その他にもハム、ソーセージ、かまぼこなどの練り物、漬け物の味を調整するのに使用されています。

 

酸味料

コハク酸は、清酒の味を左右している成分であり、お酢や醤油などに酸味を付ける酸味料としての役割も重要です。ワインの中のフルーティな香りも、コハク酸がエタノールと反応して生成したエステル成分が影響を与えています

 

pH調整剤

pH調整剤とは、加工食品の腐敗防止、変色防止として食品の酸性度またはアルカリ度を調整するために使われる食品添加物の総称です。

 

コハク酸もその一つで、人体に悪影響がないものとして認可されていることから、有害な合成保存料の代わりに多くの食品に使用されています

【関連記事】
pH調整剤の危険性はコレです!【赤ちゃんに与えても大丈夫?】

 

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コハク酸には7つの効果がある

 

冷え性予防、高血圧予防

コハク酸は体内でエネルギー代謝に関わる成分であり、血行促進作用があります。そのため、冷え性の予防になります。

 

食品から摂取しなくても、コハク酸には活用法があり、それが入浴剤です。炭酸ナトリウムや炭酸水素ナトリウムとコハク酸を組み合わせた炭酸ガス系入浴剤は、血管拡張作用や保温効果があるため、冷え性以外にも高血圧にも効果があります。

 

肌荒れ予防

コハク酸は、セルロースなどと組み合わせることで化粧水としても有能です。pH調整剤としての目的で含まれていることも多いですが、コハク酸には肌を引き締める収れん効果があり、肌荒れを予防し、きめ細かな肌へ改善することができます

 

また、細胞活性化作用もありますので、肌の新陳代謝を良くして湿疹や皮膚炎の改善にも効果的です。

 

動脈硬化予防

コハク酸はエネルギー代謝に関わり、脂質の分解を促進してくれる作用があります。そのため、血中コレステロールを減らし、動脈硬化を予防する効果があります。

 

殺菌・抗菌効果

コハク酸などの有機酸には、殺菌作用があるとされています。その効果で食品や化粧品のpH調整剤として使われます。

 

また、コハク酸系界面活性剤として、汚れを落とす効果もあるため、肌に優しい石鹸やシャンプーにも使用されています。

 

がん細胞の増殖抑制作用

コハク酸にはがん細胞の増殖抑制作用があることがわかっており、コハク酸を含む食品を上手に摂取することで、胃がんや大腸がんに有効です

大腸がんの初期症状についてはこちらを参考にして下さい。

【関連記事】
下痢と便秘を繰り返す原因【大腸がんの可能性アリ】

 

また、がん細胞は増殖のために体内の血管を作り栄養を確保しようとします。これを血管新生といいますが、コハク酸には血管新生を抑制する効果もあります。

 

疲労回復

コハク酸は、筋肉細胞のエネルギー源となる酸素を産生する役割があります。そのため、脂肪燃焼や疲労回復にも役立ち、サプリメントにも配合されています。

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コハク酸の危険性

 

妊娠中や循環器系の病気では要注意!

コハク酸の血管新生を抑制する作用は、妊娠食の胎児の発育を阻害したり、虚血性疾患を悪化させてしまうような副作用に繋がる恐れがあります。

 

微量の摂取では影響は少ないとされていますが、該当する人は控えた方がよいでしょう

 

副作用

コハク酸エステル型のステロイドに投与は副作用に注意が必要です

 

過敏に反応する体質の人や禁忌項目に該当する一部の人は、薬疹、蕁麻疹などのアレルギー症状が出る場合があります。

 

今回は、コハク酸の成分についてまとめました。

コハク酸は、調味料や保存料として加工食品に使われるだけではなく、化学反応を利用して洗剤や入浴剤、医薬品に含まれたりするのには驚きでしたね。

 

そして、自身の効能のたくさんあり、美容や健康にも役立つ成分というのも嬉しいポイントです。旨みの成分であるコハク酸について、注意点を含めて理解しながら、正しく摂取していきましょう!

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