Sponsored Link

ゼチーア錠で痩せるって本当?【正しい効果や副作用まで紹介】

<監修薬剤師 藤沢 淳司>

4

今回は、脂質異常症治療薬のゼチーア錠の作用について、病気も踏まえて解説していきたいと思います。

スポンサーリンク
 

ゼチーア錠とは

 

ゼチーア錠は別名エゼチミブとも言われ、脂質異常症の治療薬として知られているお薬です。

 

脂質異常症の治療薬は以前はスタチン系薬剤や、ベザフィブラート系薬剤が中心でしたが、

 

最近ではこれにゼチーアを加えた治療方法、もしくはゼチーア単独の治療も行われるようになりました。

 

脂質異常症の治療を行う上で、コレステロールの検査値は非常に重要な値となりますが、

 

その中でも善玉コレステロールと言われるHDLコレステロールと言われるものと、

 

悪玉コレステロールと言われるLDLコレステロールの2種類があります。

 

ゼチーア錠は善玉コレステロールを増やし、悪玉コレステロールを減らすという役割があります。

 

さらには、その他の治療薬には横紋筋融解症と言われる副作用の報告があるのに対して、このゼチーア錠にはないのも特徴の一つです。

スポンサーリンク

ゼチーア錠はからだの中でこんな作用をします

 

ゼチーア錠の体内での働き方について解説します。ゼチーア錠を服用することにより、小腸にある小腸コレステロールトランスポーターに結合します。

 

そうすることで、コレステロールや胆汁酸の吸収を抑制させることができます。

 

今までの脂質異常症の治療薬は肝臓で作られるコレステロールの生成抑制を目的とした作用機序を有していました。

 

それに対して、今回の薬剤は小腸におけるコレステロールの吸収を抑制するという機序になっています。

 

そのため、ここ数十年の脂質異常症治療薬としては新しい作用機序であると言えます。

 

また別途にLDLコレステロールや中性脂肪であるトリグリセロールの血中濃度の値を低下させるとともに、

 

善玉であるHDLコレステロールの上昇を促すという作用も持っています。

スポンサーリンク

脂質異常症ってどんな病気?

 

ゼチーアの錠の適応症となる脂質異常症とは、

 

簡単に言えば血液中のコレステロールの値が基準値よりも高くなっている病態のことを言い、別名高脂血症とも言われます。

 

もう少し具体的に説明しますと、血液中のLDLコレステロールの値が140㎎/dL以上、HDLコレステロールが40㎎/dL未満、トリグリセリド(中世脂肪)が150㎎/dL以上

 

もしくはいずれかを呈する状態であると定められています。

 

日本においては男性では40歳代をピークに、女性では閉経後より上昇し始める傾向があり、およそ3000万人いるとされています。

 

また、基礎疾患はなく、原因不明のものか遺伝性のある原発性のものと、基礎疾患により二次的に起こる続発性の2つが知られています。

 

この様にいくつかの種類があるとともに、およそ4人に1人はかかっている非常に有名な病気なのです。

 

合併症にも注意をしなければなりません。

 

血液中のコレステロールの濃度が上がることにより動脈硬化や心筋梗塞、脳卒中のリスク因子となってきます。

 

そのため、コレステロールが高く、脂質異常症もしくはそれに近い状態である場合には早急な治療が必要となります。

 

ただし、治療を行う場合には生活習慣の改善が第一、つまりは食事・運動療法を行うことが治療の第一歩となります。

 

それでも改善が見られない場合には薬物治療の適応を考慮する必要があります。

スポンサーリンク

ダイエット薬として有効って噂は本当?

 

最近はランニングやウォーキングの普及により健康志向への意識が高まりつつあります。

 

そんな中でよくこんな言葉を耳にします。「痩せる薬はありませんか?痩せる薬が欲しい。」と。結論から言いますと、痩せる薬はありません。

 

確かに最近は様々な種類の薬が出てきており、例えば糖尿病薬の中には体重を減らす効果もあります。

 

しかし、ここで重要なことは、脂質異常症や糖尿病治療の第一選択というのは日常生活の改善にあります。

 

かなり病態が進行している場合を除き、

 

初期症状で日常生活の改善で十分に回復する可能性がある方は運動や食生活を改善することで治療を行っていくのです。

 

そして、強制的に体重を落とすような治療というのはありません。

 

そのようなことから、基本的にはダイエット薬となるものは存在しないのが現状です。

 

ゼチーア錠に関しても、コレステロールの吸収を低下させる役割は確かにありますが、

 

 

もともと飲まないといけない体質の人であれば若干の体重減少はあるかもしませんが、一般の人が服用したとしても期待は薄いと思われます。

スポンサーリンク

ゼチーア錠にも少ないが副作用がある

 

脂質異常症の治療薬は、以前はスタチン系と言われるお薬とフィブラート系と言われるお薬があることは紹介してきました。

 

これらのお薬には横紋筋融解症と言われる、身体の筋肉が壊れる副作用が報告されています。しかし、このゼチーア錠にはその様な副作用はありません

 

基本的には副作用が少ないとされていますが、それでもお薬である以上は、副作用報告もお上がっていますのでいくつか紹介します。

 

1. 消化器症状

主に、便秘や下痢、腹痛、吐き気などと言った症状となります。

 

2. 肝機能異常

稀に肝機能の異常を示すことが報告されています。肝機能の検査ではALTやASTなどの値を確認するのですが、その様な値が少し悪くなるとの報告がなされています。

 

3. アレルギー反応

お薬は身体にとっては異物であるため、どのお薬を服用する上でも起こり得る副作用の1つです。

 

例えば、アフナフィラキシーショックのような皮疹・発疹や呼吸困難が生じる反応があります。

スポンサーリンク

脂質異常症の予防は食生活の改善から

 

先ほども少し触れましたが、脂質異常症の治療や予防というのは基本的には薬による治療よりも、日常生活の改善がまず第一歩となります。

 

例えば、タバコを吸わず運動をより多めにしたり、飲酒を控え食生活を改善したりなどがメインとなります。

 

今回はそんな中でも特に食生活の改善について少し紹介したいと思います。

 

1.3食きちんとバランスよく食べる

3食それぞれ糖質、脂質、タンパク質をバランスよく食べることはもちろんのこと、食材の内容にも目を向けるが大切です。

 

不足しがちなビタミン、ミネラルなども積極的に摂っていきましょう。

 

2.脂肪の摂取について考える

動物の肉などの動物性脂肪だけでなく、青魚などの脂肪を摂ることも重要となります。

 

特に魚にはEPAやDHAと言われる、身体によいとされるオメガ3系脂肪酸も入っていますのでお勧めします。

 

3. 食物繊維について考える

食物繊維はコレステロールの吸収を抑制してくれるため、血液中のコレステロールを下げてくれる作用があります。

 

野菜類や大豆など比較的食物繊維が多いものを沢山摂るようにしてください。

 

まとめ

しるし   

以上、ゼチーア錠について、脂質異常症にふれながらお話しを進めてきました。

 

この薬はダイエットのための薬ではありませんのでくれぐれも注意してください。少しでも皆様の参考にしていただければと思います。

  当記事は医師、薬剤師などの専門家の監修を受けておりますが本サイトで提供する情報、文章等に関しては、主観的評価や時間経過による変化が含まれています。 そのため閲覧や情報収集は利用者ご自身の責任において行っていただくものとしその完全性、正確性、安全性等についていかなる保証も行いません。

スポンサーリンク
 
 

関連するこちらの記事も読まれています

サブコンテンツ