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ノロウィルスの検査方法は検便?費用についても解説!

<監修医師 まっちゃん>
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毎年寒い時期になると世間を騒がせるのがノロウイルスです。

年々、ノロウイルスも遺伝子型が変化してきており、2015年には新型ノロウイルスが発見されました。

 

この新型ノロウイルスは従来のノロウイルスとは違った形をしているために、感染拡大が懸念されています。

 

過去にノロウイルスにかかり免疫ができた方でも、この新型ノロウイルスに感染する可能性は十分にあるので、

ここではいざノロウイルスにかかってしまった時の検査方法から検査費用まで解説します!

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ノロウィルスの検査方法

 

ノロウイルスは感染すると激しい嘔吐や下痢が起こります。

体は異物に対して吐き出すために一生懸命働くので、嘔吐物や便にウイルスを排出します。

 

この排出物が検査対象になるのです。とはいっても嘔吐物では不純物が混ざっているため、検査には向かないこともあるため、検査対象は便に限ります。

 

ここではどんな検査をするのか、自宅でできるものはないのか、病院ではどんな方法で検査をするのか、ご紹介していきます!

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自宅でできるもの

ノロウイルスに感染したかもしれない!というときに、妊娠検査薬のようにすぐにわかる検査薬は市販されていないのでしょうかと思われる方も多いでしょう。

 

実際、症状がつらすぎて病院に行くこともあきらめざるを得ない場合にはこういった商品があればいいなとは思うのですが、

残念ながら基本的には個人向けには市販されていません。

 

どうしてもノロウイルスなのかどうか確認したい場合には検査キットを置いている病院にあらかじめ問い合わせた上で受診するようにしましょう。

病院で【関連記事】
ノロウィルスの感染期間や感染力を甘く見ると痛い目に!

 

今ではノロウイルスを迅速に診断できる検査キットが各種開発され、多くの病院や個人クリニックなどで取り入れるようになりました。

 

この検査キットでは検便といって、その名の通り感染者の便を採取して検査にかけるというもので診断します。

 

ノロウイルスの感染者の嘔吐物や糞便の2つからウイルスが排出されます。

これを利用して検便で検査をするというわけです。

 

なので、血液をとっても、ウイルスが直接血管の中で増殖することはありません。

直腸から直接採取する便か、排出された便を採取して検査にかけます。

 

感染していると思われる方の便を綿棒で採取し、試料を調整し、検査機にかけると15分でノロウイルスの陽性陰性がわかるというものです。

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この検査キットでの検査の他に、除外診断といってノロウイルスなのか、ノロウイルスではないのかを調べるために採血を実施します。

 

採血では免疫にかかわる白血球数や炎症反応をみます。

ウイルスでの感染の場合には白血球数は低値、細菌感染であれば高値を出します。

 

同様に炎症反応もみていくのですが、一般ではウイルス感染では低値、細菌感染では高い値を出すといわれています。

 

しかし、ノロウイルスはしばしばこの炎症反応値が高くでることもあるので白血球の数と炎症反応を同時に見て、さらに検査キットでノロウイルスを確定するということです。

 

以上の過程を経ても確定がつかない場合には電子顕微鏡による検査を受ける必要があります。

しかし、この顕微鏡の検査は費用は数万円、しかも結果が出るまで一週間近くかかります。

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ノロウィルスの検査の費用はどれくらいかかる?

 

医療現場に携わっている方や、食品関係の仕事に従事している方はやったことがあるかもしれません。

 

年々新型のウイルスが出ており、免疫をつけても新型にかかるノロウイルス、厄介ですよね。

 

検査の費用はどのくらいかかるのでしょうか。保険適用はされるのでしょうか。

検査の具体的な内訳とともに検査費用を解説していきます。

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具体的な検査費用

保険適用に関しては次項で解説を加えますが、健康保険が適用されるのは3歳未満、65歳以上の方と年齢制限があります。

 

なので、働き盛りの方には残念なのですが多くの方は保険適用外になります。

自由診療となりますので、病院によって価格設定は異なります。

 

大体3000円~5000円くらいで設定している病院が多いようです。

 

ノロウイルスの証明が必要な場合には会社側が負担してくれる場合もあるので、相談してみましょう。

 

保険は適用されるのか?

結論からいうと保険適用はされます。しかし、細かい制約があるのです。

 

ノロウイルスの確定診断するための「ノロウイルス抗原検査」は平成24年の4月に保険に適用されるようになりました。

 

健康保険の領収書には保険点数が記載されているのですが、1点=10円です。

このノロウイルスの保険点数は実施料が150点、判断料が144点となっています。

 

そのため、150点×10円=1500円、144点×10円=1440、二つを足して2940円、

さらにこの金額に初診料や採血等の診断、整腸剤や吐気止めの処方等が加算された合計額の1割もしくは3割が窓口負担になります。

 

窓口負担というのは、実際に患者さんが窓口で支払う金額のことを指します。

65歳以上の方は窓口負担が1割となりますので少し安く受けることが可能です。

安くなる!嬉しいのですが、ここには落とし穴があります。

 

このノロウイルスの確定診断には制約があります。

「3歳以下の小さな子供」と「65歳以上の高齢者」、

「悪性腫瘍の診断が確定している患者」、「臓器移植後の患者」、「抗がん剤を服用している患者」や「免疫抑制剤、免疫抑制効果のある薬剤を投与中の患者免疫異常がみられている者」

のみ健康保険の適用内に入るのです。

 

なので、実際に医療現場で働いている方や働き盛りの方については保険適用がされていない実情がありますのでご注意ください。

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検査も自費、全部の病院に検査キットが置いてあるわけでもない…ノロウイルスの確定診断って本当に必要?

 

ここまで検査方法や検査費用についてご紹介しましたが、本来、診断というものは治療法を選択するために行うものです。

 

未だノロウイルスに対するワクチンや特効薬というものは開発途中にあります。

 

ノロウイルスに感染した場合、嘔吐や下痢で失われた水分を補うための補水等を行い、徹底的にノロウイルスを排出するということが先決になりますので、対症療法しかないのです。

 

大抵は安静にしていれば2~3日で症状が治まりますから、ノロウイルスであると特定しなければならないことはないといえるでしょう。

【関連記事】
ノロウィルスの感染防止や予防法についてはこちら

 

そして、ノロウイルスの検査も3歳以上64歳までの方のほとんどは自己負担で検査をすることになります。

 

お金をかけてノロウイルスであると特定したとしても、治療法は普通の胃腸炎と同じ対症療法になります。

 

医療従事者の方や、食品関係に従事する方など感染源になり得る可能性が見込まれる場合には推奨される検査ですが、

一般の方に関してはこの検査を受けるメリットとは何だろうかともう一度考えて頂きたいと思います。

  当記事は医師、薬剤師などの専門家の監修を受けておりますが本サイトで提供する情報、文章等に関しては、主観的評価や時間経過による変化が含まれています。 そのため閲覧や情報収集は利用者ご自身の責任において行っていただくものとしその完全性、正確性、安全性等についていかなる保証も行いません。

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