右脇腹の痛みの8つの原因！【この違和感は危険な病気かも】
＜監修医師 吉野 聖奈＞
咳をしたときに右脇腹が痛くなったり、時々チクチクとした右脇腹の痛みや違和感がある場合は、通常はすぐ痛みがなくなり異常なしですが長引くようですと病気を疑う必要があります。
右脇腹が痛む際の原因や考えられる病気について説明します。
気になる所から確認してみよう
右脇腹の痛みや違和感の原因
通常、急に痛くなる場合はしばらく安静にして様子をみます。しかし痛みや違和感が続くようだと様々な病【関連記事】気が原因だというケースも見られますので注意が必要です。
その原因について紹介します。
マラソンやジョギング中の場合
ジョギングやマラソンを走っている時突然脇腹が痛くなることがあります。
左右どちらでも起こりますが、これは走る事によって肝臓などの臓器がゆさぶられ胃に血液不足が起って痛くなると言われています。
姿勢、筋肉痛の場合
姿勢のゆがみで慢性的に腰痛があり右脇腹に張りが生じ鈍痛を感じる場合がありますが、身体のゆがみが原因で痛みが出ていると考えられます。
また、朝方の起床時や急な運動やひねった時や重いものを持った時など筋肉痛を起こし少し押すと痛い場合があります。
長時間同じ姿勢でいる場合も右脇腹痛が出ることもあります。
神経症状による場合
椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症、骨粗鬆症などが原因で右腰から右脇腹に痛みが出てくる場合があります。
また、肋間神経痛で肋骨のあたりが呼吸するたびに痛くなる場合もあります。
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皮膚がピリピリした痛みを伴う場合
帯状疱疹によって鋭い痛みと水ぼうそうの様な症状が出た時があります。
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便秘の場合
便秘になりますと腸の内部にガスがたまり腹部を圧迫し、小腸までガスが充満しますと右脇腹が痛みます。
ストレスやおならを我慢した場合や急激な下痢を起こした後便秘になり痛みが出る場合もあります。
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内臓疾患による病気の場合
内臓疾患によって右脇腹が痛むケースは多々考えられます。
そして多くの場合、重大な病気の前兆である場合ですので早めに医療機関にかかる必要があります。
右脇腹の痛みや違和感を感じる病気
それでは、右脇腹に痛みや違和感を感じるといった病気を解説します。
いろいろな病気が考えられますが、重大な場合があります。
内臓に発生した病気によって痛みが出現しますが、内臓自体が痛みを感じることはなく周りに走っている体性神経(たいせいしんけい)によって痛みを感じます。
従って、原因の内臓の痛みより離れた所で痛みを感じることが多いので注意が必要です。
腹膜（ふくまく 内臓を保護する膜の事です）の炎症による場合
腹腔内の腹膜には体の痛みを感じる神経（体性神経）があり押すと痛いという弱い刺激でも痛みを感じます。
腹腔内で消化液の漏出（ろうしゅつ にじみでること）や炎症等が生じると腹膜が刺激され強い腹痛が生じます。
虫垂炎や急性胆嚢炎（きゅうせいたんのうえん）等他の病気が考えられます。
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胃潰瘍などによる消化管穿孔（しょうかかんせんこう 胃や腸に穴が開くこと）による場合
ストレスや薬剤によって胃潰瘍や腸などの消化管に穴があき消化液などがにじみ出て痛みを感じます。
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急性虫垂炎
小腸の一部の虫垂に何らかの原因で細菌がはいり感染を起して炎症がおきて右脇腹の痛みが生じます。
結石による場合
尿路結石や腎臓結石、胆嚢結石（たんのうけっせき）等が考えられ、鋭い痛みが右脇腹や背中側に生じます。
痛みが鋭く長く続き発熱がある場合もあり、症状によれば血尿などがみられます。
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腸閉塞（ちょうへいそく 腸がつまること）の場合
食べたものが腸に詰まって正常に排出されなくなり、急に右脇腹や背中の痛みや吐き気がある場合で、便秘などが考えられます。
腸がねじれたり圧迫された時も起ります。
内臓がんの場合
右脇腹の痛みや違和感がある時、肝臓や胃、大腸などのがんの可能性がある場合があります。
内臓のがんの場合、発見が遅れると他の部位に転移する場合がありますので痛みや違和感があれば早めに受診する必要があります。
帯状疱疹（たいじょうほうしん）の場合
右脇腹の痛みと同時に皮膚にピリピリとした痛みがある場合は、帯状疱疹の可能性があります。
神経にそって痛みが出て水ぼうそうのような腫れが生じます。
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腎梗塞（じんこうそく）などの血栓・塞栓症の場合
腎動脈に血栓や塞栓（血管がつまること）が生じ、腎臓の機能が壊死（えし）する病気です。
腹痛や脇腹痛、吐き気などをもよおします。
その他の病気
以上の他に色々な病気が考えられますが、生命に危険を及ぼす病気の可能性もあります。
胸部大動脈瘤破裂（ふくぶだいどうみゃくりゅうはれつ）などの大血管病変の場合死亡に至る場合があります。
心筋梗塞、急性大動脈解離（きゅうせいだいどうみゃくかいり）なども重篤な病変です。
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女性で右脇腹の痛みや違和感を感じる場合
女性で右脇腹の痛みや違和感がある場合、女性特有の病気の可能性があります。
生殖器異常の病気やホルモンバランスが崩れて起きる病気も考えられますので、紹介します。
子宮筋腫（しきゅうきんしゅ）
子宮平滑筋（しきゅうへいかつきん 子宮を支える筋肉）の部分的な増殖による良性の腫瘍です。
腰や右脇腹に突っ張るように感じ痛みがでます。生理が長引いたり残尿感や便秘を起しやすくなります。
子宮内膜症
子宮内膜症は月経周期にあわせて出血を繰り返しその過程で炎症性の癒着を引き起こす病気で、妊娠していない女性に多く見られます。
腹膜で起きれば腫れが拡大し周囲との癒着をひきおこして脇腹や下腹部の痛みとして現れます。
卵巣におきれば卵巣内膜症嚢疱（らんそうないまくしょうのうほう）を起し月経とは無関係に痛みが生じます。
その他
他にホルモン異常分泌や甲状腺機能異常などで不正出血や無月経など色々な病気を考慮しなければなりません。
また、がんなどの悪性腫瘍も考えられますので定期的な子宮がん検診など婦人科検診を受けましょう。
病院は何科を受診すべきか
以上紹介してきましたように、単なる右脇腹痛として片づけられない病気が潜んでいる可能性がありますので、早めの医療機関での受診がお勧めです。
病院に行く目安はどれくらい?
では、病院にかかる目安としてはどうかについて説明します。
通常の右脇腹の痛みではない感じがして、いつもと違う違和感があれば早めに受診して下さい。一刻を争うケースもありますので場合によっては救急車などでの搬送も考慮に入れておくべきです。
病院に行く際は何科を受診する?
何科を受診すべきかについては、内科や救急外来などを受診することになりますが、病変によっては泌尿器科や腎臓外科などを受診します。
女性においては婦人科を受診、場合によっては泌尿器科を受診します。
見てまいりましたように右脇腹の痛みや違和感には、様々な病気が潜んでいる事がお分かりと思います。
決して異常なしと軽視せず、病院にかかり早めの治療を受けましょう。
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