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意識混濁とはどんな状態か【原因や段階別症状など詳しく解説】

<監修医師 happy days !>

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意識がある状態とはどんな状態のことをいうのでしょうか。

意識清明ともいいますが、覚醒状態が維持されていて、それに加えて周囲のことを認識したり、外界からの刺激や情報に反応することができる状態のことをいいます。

今回は意識混濁の状態について原因や段階別症状などを分かりやすく解説していきます。

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意識混濁とは?

 

意識清明の状態を維持するものが上行性網様体賦活系と呼ばれています。体の各部位から感覚刺激が脳幹にある網様体に伝えられ、網様体から視床を経由して大脳皮質に広く伝えられる系のことをいいます。

この上行性網様体賦活系のどこかに障害が起こると意識障害を起こし、意識混濁と呼ばれる状態になります。

 

意識混濁の状態には段階別に症状があり、ただぼんやりとしているような軽度の状態もあれば、眠りに落ちてしまうような無意識の状態になる場合もあります。

 

呼吸はしていても、刺激反応のある場合や、全く反応がなくなってしまうような場合があります。意識障害の原因や段階別症状などについて詳しく解説していこうと思います。

 

意識混濁の症状を5つの段階別に詳しく解説

 

上行性網様体賦活系の障害によって意識混濁を起こすということを解説してきましたが、その障害の程度によって意識混濁の重症度も変化します。

ここではその意識混濁の種類と重症度を5つの段階に分類して詳しく解説します。

 

無欲状

意識清明ではない状態です。意識はあっても周囲に関心をほとんど示すことがなく、ぼんやりとした状態のことをいいます。

 

傾眠

うとうとしているような状態ですが、呼びかけなど軽度の刺激に反応して目を覚まします。簡単な質問にも答えることができますが、放っておくとまた眠ってしまうような状態です。

 

傾眠についてくわしくはこちらを見て参考にして下さい。

【関連記事】
傾眠傾向の状態はコレ!【4つの原因や対策を解説!】

 

昏迷

意識は保たれているにもかかわらず、外界の刺激に対する反応がなく、意思の表出を欠いている状態のことをいいます。統合失調症や躁鬱病、ヒステリー、てんかん患者などにみられます。

 

混迷状態についてくわしくはこちらを参考にして下さい。

【関連記事】
昏迷状態とはどういう意味?【3つの治療方法を徹底解説!】

 

半昏睡

昏睡状態の一歩手前の状態になります。自発的な体動がなく深く眠っているような状態です。痛み刺激のような強い刺激を与えると、簡単な逃避反応を起こしますが覚醒はしません。

 

昏睡

最も高度の意識障害をきたした状態です。目を閉じたままで体動は全くなくなります。強い痛み刺激に対しても反応が完全に見られなくなり、ただ生命が維持されているだけの状態になります。

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意識混濁に陥る3つの原因

 

意識混濁に陥るには様々な原因があります。それらの原因は大きく3つに分類することができます。

①中枢神経系の病変、②代謝性・内分泌疾患や中毒性疾患、③心因性反応低下の3つになります。これらの原因について詳しく解説していきます。

 

まず中枢神経系の病変ですが、脳出血や脳梗塞などの脳血管障害や、脳腫瘍および頭部の大怪我(頭蓋骨骨折や脳挫傷)などが原因で脳内に深刻なダメージを受けると、意識混濁に陥る場合があります。

意識が回復したとしても脳にダメージが残っているような場合は、麻痺や言語障害などの後遺症を残す可能性もあります。重症の脳血管障害や高齢者の頭部外傷では、死亡の危険性も高くなります。

言語障害についてくわしくはこちらを見て参考にして下さい。

【関連記事】
言語障害の3つの原因と種類まとめ!【リハビリ方法についても解説】

 

次に代謝性・内分泌疾患や中毒性疾患についてですが、通常は麻痺などの神経学的局所症状を伴わない点が特徴になります。

代表的な原因に、血糖値の異常、ナトリウムやカリウムなどの電解質異常、肝機能障害や腎機能障害などがあげられます。

 

その他に薬の副作用による薬物中毒や低酸素状態、アレルギーによるショックなども意識混濁を来す原因になります。

 

最後に心因性反応低下による意識混濁についてです。精神的な不安感やヒステリーによる興奮・錯乱状態などが原因となり意識混濁に陥る場合があります。

痛み刺激にもほとんど反応がなくなることもありますが、患者さんの手を顔の上に持ち上げて急に手を離してみると、顔に当たらないように避ける(アームドロップテスト陽性)といった特徴的な反応を示す場合があります。

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意識混濁の他にも5つの意識障害がある

 

意識障害にも様々な種類や段階があります。それらの症状は意識障害を起こした際の身体の反応などによって決定されると言われています。代表的な5つの意識障害とその症状について説明していこうと思います。

 

生理的意識障害

普通に生活をしている中で生理的に意識を失う状態が睡眠です。

会議中にうたた寝をしたり、寝ぼけたりするのは意識の晴明度が失われている状態となります。これは生命維持をしていく上で生理的に生じるものなので、特に心配の必要はありません。

 

ただし、あまりにも頻度が多い場合や、急に意識がなくなるように眠りに落ちてしまうような場合は、重篤な病気が潜んでいる可能性があるので病院を受診した方がよいと思われます。

自覚症状がない方もいるので注意が必要です。

 

一過性意識障害

一過性で短時間の意識障害を起こし、基本的には後遺症を残さない状態のことをいいます。失神とも呼ばれます。

原因の多くは起立性低血圧や不整脈などによって心拍出量が一時的に低下することであり、これに伴って脳幹部が虚血状態に陥り意識を失うことになります。

 

そのほかにも低血糖や低酸素脳症などが原因となる場合もあります。また厳密には失神と区別されますが、てんかんや脳震盪、ヒステリーなどでも一過性意識障害を認めることがあります。

 

持続性意識障害

意識レベルの低下した状態が長時間続く場合のことをいいます。症状が軽度の順に「傾眠」「混迷」「半昏睡」「昏睡」と段階別に分類されます。

 

また近年では意識障害の重症度をJCS(Japan Coma Scale)などで数値化して評価するようになってきており、このような区分での意識レベルの評価はあまり行われなくなってきています。

 

せん妄

意識混濁としては軽度ですが、精神的な興奮が加わり主として幻視などの幻覚症状が現れます。

周囲の状況を認識することができず、意思の疎通がとれない状態となります。アルコールなどの禁断症状や、薬物中毒などで出現することがあります。

高齢者が夜間に生じる場合は夜間せん妄、全身麻酔の手術後に出現する場合は術後せん妄と呼ばれています。

【関連記事】
せん妄の症状一覧!【3つの原因と治療方法!】

 

朦朧(もうろう)

せん妄と同様で意識混濁としては軽度になりますが、ぼんやりしてはっきりせず、意識が狭窄した状態のことを表します。

周囲の状況の判断や認知、思考能力の低下を起こしている状態となります。発熱や熱中症、頭部外傷などの外的要因などが原因となります。

【関連記事】
意識朦朧(もうろう)とする5つの原因【危険な病気に要注意】

 

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意識障害の中でも5つの特殊なケース

 

意識障害とは何らかの原因によって意識清明ではなくなった状態のことをいいます。

 

急性期の意識障害はJCS(Japan Coma Scale)やGCS(Glasgow Coma Scale)などによって評価されますが、慢性期の意識障害では脳の障害部位や意識清明度により特殊な意識障害の状態となる場合があります。

ここでは意識障害の中でも5つの特殊なケースについて解説します。

 

無動性無言

言葉の通りで「動かない」「話さない」という状態です。四肢の動きが全くなく意思の疎通を取ることもできませんが、開眼していることが多く自動的な眼球運動が活発に見られます。

口唇や口腔内を刺激すると咀嚼運動が誘発されることもあります。両側の大脳半球のびまん性の障害や中脳から間脳にかけての網様体の障害など、さまざまな部位の障害で起こります。

 

失外套症候群

大脳皮質のことを外套と呼びますが、その外套(大脳皮質)が全体的に破壊されて意思疎通不能で知的活動ができなくなった状態のことをいいます。

全身は硬直して動かなくなり、両上肢は屈曲し両下肢は伸展する除皮質姿勢と呼ばれる姿勢をとるようになります。無動性無言よりも重症度が高い状態です。

 

遷延性植物状態

症状的には失外套症候群と同じですが、少なくともこの状態で3ヶ月以上生存している状態のことを遷延性植物状態と呼びます。

呼吸や心臓の拍動など、生命維持に必要な脳幹部の機能は保たれていますが、運動系や感覚系および精神活動が完全に欠如している状態のことをいいます。

 

閉じ込め症候群

脳底動脈閉塞による脳幹部梗塞などにより、上位運動ニューロンが脳幹部で選択的に遮断された結果、意識は保たれているにもかかわらずほとんどすべての身体の随意運動ができなくなる状態のことをいいます。

無動性無言のように見えますが、眼球運動(特に垂直方向)やまばたきが可能であることが多く、これにより意思の疎通をすることが可能となります。

 

脳死

中枢神経系が不可逆的損傷を受け大脳半球機能はもちろん、脳幹機能も全て失われている状態のことをいいます。

心臓は拍動していますが自発呼吸ができなくなるため、生命を維持するためには人工呼吸器が常時必要となります。

脳死判定基準というものがあり、脳死と判定されれば回復不能な状態で人の死として認められるため、臓器提供をすることが可能となります。

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目の前の人が意識混濁に陥った時どうする?

 

突然目の前で人が倒れて意識混濁に陥った場合、あなたはどうしますか?応急対応ができるでしょうか?その人があなたにとって大切な人であった場合、もしものことがあれば一生後悔することになるかもしれません。

 

ものごとには何事にも準備が必要です。いざという時の心構えとして、そのような現場でどのように対応すればよいかを3つのポイントに絞って解説します。

 

周囲の人に助けを求め、救急車を呼ぶ

まずは意識混濁を起こした人の肩を、軽くたたきながら声をかけてみてください。反応がない場合や判断に迷った場合はすぐに大声で周囲に助けを求めて下さい。

介助をしてくれる人が大勢であればあるほど助かります。そして119番通報で救急車を呼んでもらいましょう。もしAEDが近くにあればすぐに持ってきてもらいましょう。

 

意識混濁に陥った人の救急処置

まず倒れた場所が道路の真ん中など危険な場所であれば、可能な限り速やかに安全な場所に避難させることが大事です。

そして意識が戻らなければ呼吸の確認を行います。口の中になにか異物が詰まっていないかを確認した上で気道確保を行い、嘔吐があれば体を横に向けて誤嚥を予防する必要があります。

怪我をしている場合は可能な限り止血を行いましょう。何事にも冷静になることが重要です。

 

心肺蘇生

胸とお腹の動きを観察して呼吸の確認を行います。呼吸がないか普段通りでなければ心停止と判断して下さい。

できるだけ早く胸骨圧迫による心臓マッサージや人工呼吸を開始する必要があります。

 

近くにAEDがあれば積極的に使用しましょう。AEDは手順がすべて書かれており、また電気ショックが必要かどうかは機械が判断してくれるので、怖がらずに使用することが大切です。

 

救急車が到着するまでに応急処置や心肺蘇生をできる範囲で行います。早期対処が早いほど生存率は高くなります。

突然意識混濁の人を前にしてしまうと、あわてふためいて何をしてよいかわからなくなると思います。まずは冷静になって、周囲に助けを求めることが最も重要です。

大切な人を助けるためにも、勇気をもって大声で助けを求めましょう。

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