唇を噛む癖は口内炎の原因【腫らしては噛むサイクルを断ち切ろう】
髪をいじる、爪をかむなどのいわゆる癖はその人の心理状況を表しているといわれています。唇を噛む癖もその1つです。
唇を噛みすぎると口内炎になりやすいといわれています。今回は唇を噛む癖と口内炎について解説します。
気になる所から確認してみよう
唇を噛んでしまう原因はストレス
ストレスと体の関係
ストレスは唇を噛んでしまう癖の原因の1つです。ストレスは睡眠不足や苛立ちなど精神的、身体的に負担がかかった時に発生する負荷です。
ストレスが溜まると精神面だけでなく、体にも影響を及ぼします。ストレスは交感神経を活発にさせます。
交感神経と副交感神経は身体の興奮や抑制に関わっており、体のあらゆる働きに影響を与える神経です。交感神経と副交感神経は間逆の働きを持っています。
呼吸を例にすると、怒っている時は交感神経が働き呼吸を速く、荒くさせます、逆にリラックスしている時では遅く、ゆっくりした呼吸になります。
怒り等によるストレスは基本的に交感神経を副交感神経よりも活発にさせます。唇を噛むときは交感神経が優位です。
「怒りや不満の現れ」
人が唇を噛んでいる時は怒りを抑えているときです。また悔しさを堪えている時でもあります。
怒りや不満を自分へ向けている行為の一つです。
「唇を噛むのは自傷行為でもある」
唇を噛む行為は自傷行為です。自傷行為は悲しみ、怒り、孤独感や劣等感などの感情の衝動を抑えきれない時に起こります。
自傷行為にはリストカットから髪の毛を抜いたりするなど様々なものがあります。
「ストレスを置き換え!?」
人はストレスを快感へ置き換えようとすることがあります。口は食事などで快感を生み出せる器官です。
唇を噛むのはストレスに対抗するリラックス方法でもあるのです。
体の変化が唇を噛む原因にもなる
胃の疲れ
胃はストレスによって影響を受けやすい臓器です。唇を噛むのは胃の疲れを反映している場合があります。
ストレスによって胃粘膜を保護する粘液の分泌が減少します。胃粘膜の役割は食べ物を溶かす胃酸から胃を保護することです。
胃粘膜を保護する粘液が減少すると胃潰瘍などいわゆる胃痛の原因となります。胃が疲れる原因にはストレス以外にも暴飲や暴食などがあります。
脾臓の疲れ
脾臓は血液を作りだす器官です。
脾臓も胃と同じくストレスによって影響を受けやすい臓器です。脾臓が疲れると唇が乾燥しやすくなるともいわれています。
噛みあわせが悪い
八重歯は唇を噛みやすい歯並びの1つです。八重歯は上あごや下あごの糸切り歯(犬歯)が外側や内側に飛び出ている状態の歯のことです。
八重歯で前が飛び出している状態の時に唇を噛みやすくなります。八重歯は歯科や口腔外科などで治療します。
八重歯の治療は歯を抜くことです。八重歯の治療は他にも矯正などがあります。
唇を噛む原因は顎関節症の可能性もある
顎関節症は顎に関わる関節の形や動きに異常をきたしている状態です。
顎関節症では口を開いたときに痛みを生じます。顎関節症の特徴は口を開いた時に音がでる事です。
顎関節症では上あごと下あごの左右のズレにより、顎を大きく開けたとき、左右どちらか片方で開けにくい場合があります。
顎関節症ではこめかみを押した時に、痛みがある場合もあります。顎関節症が悪化した場合の症状は口が開かないことです。
顎関節症は口周り以外にも症状がでます。顎関節症が口周り以外に症状を及ぼす原因の1つが上あごと下あごの左右のズレです。
顎関節症では肩こりが起こります。顎関節症では頭痛が起こります。顎関節症では食欲不振も起こります。
顎関節症が起こらないようにするための予防方法は食事の際に左右均等にバランスよく噛む事です。顎関節症は歯科や口腔外科などで治療します。
唇を噛む癖がある人の心理とは
欲求不満である
唇を噛む行為は自傷行為です。
唇を噛む行為は自傷皮膚症(皮膚の皮を剥いだりする等自分の皮膚を傷つける行為を行うこと)の症状の1つとも言われています。
自傷皮膚症と似た症状に強迫性皮膚摘み取り症があります。
他人に意見が言えない
唇を噛む行為は自身の感情を抑えている時に起こります。
他人へ意見が言えない場合に自己の感情をぶつける矛先を自身へ向けているのです。
自分の意思に反する人からの依頼や意見に対して、ノーと言えないいわゆるイェスマンである人は唇を噛むことがあります。
平和主義者である
他人へ感情をぶつけれない人は平和主義者であるとも言えます。平和主義者とは他人との争いを好まない人です。
平和主義者は他人との意見の食い違いを避ける傾向にあります。
その為、自身の意見が他人と食い違っても、その他人の意見に賛同し、自身の意見や感情を押さえ込んでしまう傾向にあります。
平和主義者は自身の意見や感情を押さえ込んでしまう為、その心理が唇を噛むことにつながっています。
完璧主義者である
完璧主義者とは仕事やプライベートにおいて常に物事をミスなく完璧に行わないと気がすまない人です
また完璧主義者は他人の行動なども気にかける場合もあります。完璧主義者はささいなミスも気にしやすいです。
完璧主義者は他の人に比べて日常生活でストレスを抱えやすいです。その為、完璧主義者はストレスによって唇を噛むことがあります。
噛んでは腫れを繰り返して口内炎が再発
口内炎は口の中の細菌が増殖し炎症が起こっている状態です。口内炎の原因には唇を噛み続けたり、睡眠不足やその他ストレス、栄養不足があります。
唇を噛むと唇の口内の粘膜に傷ができます。粘膜の役割は口内を細菌などから守る働きです。その粘膜が傷つけられると菌が繁殖しやくなり口内炎となります。
繰り返し起こる口内炎は慢性再発性アフタと言われています。
慢性再発性アフタは炎症が1〜数個生じ、数週間から数カ月の間隔で再発する口内炎です。
口内炎は栄養補給などでしっかり治療
しっかり睡眠をとろう
口内炎の原因は寝不足などのストレスです。特に睡眠不足による疲れは体の免疫力を低下させます。
体の免疫力が低下すると口腔内の細菌が増殖しやすくなります。
その為、しっかりと睡眠をとり免疫力を高めることが口内炎の治癒を早め、予防にもつながります。
口腔内を清潔に
口腔内が不衛生だと口内炎が慢性化したり、再発しやすくなります。食べ残しや歯垢は細菌の栄養となり、細菌が増殖する原因です。
毎食後のこまめな歯磨きは細菌の増殖を防ぐことができます。歯磨きだけでなく、歯磨き後のマウスウォッシュも口内炎予防には効果的です。
口内炎にはとにかくビタミンを
口内炎に効果的な栄養素はビタミンです。ビタミンには様々な種類があります。
口内炎に効果的なビタミンはB1・B2・B6といったビタミンB群です。ビタミンB2は口腔内の粘膜を保護し成長を促す働きがあります。
ビタミンB1には神経を調節することにより、疲労やストレスを緩らげる働きがあります。
ビタミンB6の働きは免疫機能を調節し、スムーズにすることです。
口内炎には治療薬が存在する
口内炎の治療薬はドラッグストアなどで販売されています。どうしても口内炎が治りにくい、ひどすぎる場合には病院やクリニックでの診察をお勧めします。
口内炎に効果のあるビタミン剤や塗り薬、貼り薬が処方されます。口内炎の塗り薬は口腔内を清潔にしてから塗るのがよいです。
唇を噛む癖と口内炎について解説しました。唇を噛む原因は特にストレスによるものが大きいようです。
あまり溜め込まず最適なストレス発散方法を見つけ、口内炎を予防しましょう。
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