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膝窩動脈の触診方法のコツ!【位置について分かりやすく解説します】

<監修柔道整復師 りんご>
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「年のせいか、最近手足が冷たいししびれるような気がする」と思っている方、もしかしたらそれは年齢が原因ではなく膝窩動脈に異常が起きているサインかも知れません。

 

大動脈に発生する血栓が原因で起きる脳梗塞などと同じで、膝窩動脈にも異常が起きる場合があります。今回は知っておきたい膝窩動脈の触診方法のコツをお伝えします。

位置について分かりやすく解説しますので、自分で試すことが出来ますよ。参考にして下さい。

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膝窩動脈ってどういうもの? 位置をしっかり知ろう

 

まずは膝窩動脈がどこにあるのかをお伝えします。

 

膝窩動脈の位置

膝窩動脈(しっかどうみゃく)はその名が示すとおり、膝の裏側を通る動脈です。足の膝の裏側を見てみるとくぼんだ部分があると思いますが、このくぼみが膝窩です。

膝窩の内側から順に膝窩動脈・膝窩静脈・脛骨神経と並んでいます。もう少し詳しく見ていきましょう。

 

膝より上にあるのは足の付け根から膝上までを通る大腿動脈です。解剖図では血管は様々な分岐を伴いながら一本道で繋がっているように見えますが、通る位置によって名称を変えます。

内転筋裂孔(腱裂孔)通過後に名称が変わるわけです。

 

大腿動脈はそのまま膝窩動脈を下に下ると途中(ヒラメ筋腱弓の下)で前・後脛骨動脈に分かれていきます。腿前方にむかう動脈が前脛骨動脈で、腿後方に向かう動脈が後脛骨動脈です。

 

そしてこの前・後脛骨動脈の周囲にも膝窩動脈は張り巡らされています。前脛骨動脈はさらに腿の前面を通って足の甲の表側を通る足背動脈となります。

後脛骨動脈は途中で脛骨動脈に分かれ足の裏を通る足底動脈になります。

 

つまり膝窩動脈とは膝関節前面後面を通過する動脈と言えます。また周辺の筋にも筋枝をめぐらせています。

 

膝窩動脈の役割とは?

人間の身体を流れる血流は大きく分けて動脈静脈の2種類に分かれます。

 

動脈は主に心臓から身体各部に送り出されて酸素や栄養を血流に乗って届けるために機能します。

静脈は各組織が活動する際に排出する老廃物や二酸化炭素を処理してくれる器官まで運搬する機能を持ちます。

 

つまり心臓を起点として考えると、動脈が行く道、静脈が帰り道となります。そのため動脈と静脈はふたつで一組として同じような場所を通ります。膝窩動脈の傍には膝窩静脈が通っているということです。

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違和感を感じたら膝窩動脈に異常があるかも!

 

膝の裏を通る血管は文字通り「縁の下の力持ち」ですが、思わぬ疾患を抱え不具合が発生する場合もあります。どのような異常が発生する可能性があるのか解説します。

 

閉塞性動脈硬化症

動脈狭窄を起こす血管の疾患には、慢性急性の2種類があります。急性の動脈硬化は血栓や塞栓子の遊離が原因となって血管を閉塞させる場合がほとんどで、一過性のものです。

 

ところが閉塞性動脈硬化症(ASO)などの慢性的な動脈硬化を引き起こすと、常に血管の通路が細いために血流の阻害が起きやすくなり、血栓ができやすくなります

そのため手足の痺れや歩くうちに痛みを感じてそのまま歩行を続行できなくなるといった症状が発生します。

 

動脈硬化は血管の内膜にコレステロールなどが付着することで厚みを増し、血管内腔が狭くなる症状です。放置すると血栓ができやすくなります。

身体各部でその症状が起き、膝窩動脈内部が動脈硬化を起こすと歩行に支障をきたします。

 

また症状が進むと運動しない安静時にも痺れや痛みを感じたり、冷え性に似た末端の冷えを感じるようになります。治療方法は確立しており、内科療法外科療法それぞれがあります。

 

内科療法の場合、抗血小板薬や血管拡張薬の投与と禁煙や食習慣の改善、適度な運動を組み合わせて治療を行います。

特に喫煙者の禁煙は効果が高いといわれています。外科療法の場合は、バイパス手術やカテーテル法がとられます。

 

膝窩動脈補捉症候群

スポーツをよく行う人、特に陸上やサッカーなど足を酷使するスポーツを行う人に多いのが「膝窩動脈補捉症候群」です。

これは膝窩動脈・膝窩静脈に隣接する下腿内部の筋肉が肥大化することで膝窩動脈を圧迫し、血管が詰まります

 

最初は足が痺れて動かしにくくなる程度ですが、そのまま症状を無視して無理に歩行や運動を続けていると、膝窩動脈が詰まります。すると閉塞性動脈硬化症と同じような症状が発症します。

 

膝窩動脈損傷

外傷性の膝窩動脈への損傷全般を指します。単体で起きることは少なく、多くの場合膝関節脱臼や大腿骨果部骨折、その他足の骨折に伴って起き、自転車やバイク事故に多く見られる症状です。

 

複合的な治療が必要になりますが、膝窩動脈の再建がうまくいかないと膝上切断となることもあるため、専門医による慎重な治療が必要になります。

 

さらに時間との闘いでもあります。筋肉への血流阻害が6時間を越えると徐々に回復率が低下します。早期の治療と専門医の診察が肝になります。

また骨折を伴う場合は血管再建の手術後に身体を動かせない状態が続くため、看護を行う際は褥瘡に注意が必要です。

 

膝窩動脈外膜嚢腫

膝窩動脈外膜嚢腫(しっかどうみゃくがいまくのうしゅ)とはその名称通り、血管の外膜部分に発生した嚢腫が血管を圧迫し、下肢虚血症状を示す症状です。主に若い人に発症しますが、非常に稀な症状でもあります。

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膝窩動脈の触診方法のコツ!

 

足に痺れや歩行の際の痛みを感じたときに疑われるのが膝窩動脈の異常ですが、なかなか血管の異常は外見だけから判断するのは難しいものです。そこで膝窩動脈の触診方法を解説しますので、ぜひ役立てて下さい。

 

膝窩動脈の触診方法

【膝窩動脈触診】

まず患者は仰向けに寝ます。もうひとりが患者の前方に立ち両手で膝を抱えます。

そのままの姿勢で膝窩(膝後方のくぼみ)を圧迫し、この状態で拍動を調べます。非常に微弱、あるいはほとんど拍動がない場合は膝窩動脈に異常が起きていることが分かります。

 

【後脛骨動脈触診】

後脛骨動脈触診の場合も自分自身では調べられないのでもう一人の手助けが必要です。

まず右足を調べる際は、患者の右足側に立ち左手で触れ、左足を調べる際は患者の左足側に立ち右手で触れて拍動を調べます。両側同時に触れて調べることもあります。

後脛骨動脈触診を行うことにより、患部が膝窩より遠いか近いかが分かります。

 

触診する際に気を付けるべきこと

閉塞性動脈硬化症が疑われる場合の膝窩動脈触診で重要なことは、「左右の違いを比較すること」です。

多くの場合は左右どちらかの血管に狭窄・閉塞が発生するので、左右の違いを比べればその異常性がより際立ちます。

 

狭窄や閉塞が発生している側の患部の末梢脈拍(拍動)は弱かったり消失していることが多いので比べる際の参考にしましょう。

 

また膝窩動脈・後脛骨動脈の2ヶ所を調べることで、血管を圧迫している患部がどこにあるのかをある程度予測できます。

膝窩動脈部分でのみ異常が認められる場合は膝窩より上の部分が、後脛骨動脈・膝窩動脈共に異常が認められる場合は膝窩部分より下に異常がある可能性が高いです。

 

特にハムストリングやアキレス腱などに異常がある場合にも膝窩に痛みを感じるので、場所の特定は慎重に行う必要があります。

 

触診で異常を感じた場合

触診で異様に拍動が弱かったり感じられなかった場合は、医療機関で診察を受けましょう。原因が膝窩動脈にあるかどうかは詳細な検査が必要になります。

 

また膝窩動脈は最も膝の内側(骨側)に存在し、それ以前には膝窩静脈や脛骨神経があるため外側からだけでは判断が難しいのが現状です。超音波検査や血管造影といった画像検査で部位と程度を特定する必要があります。

早めに病院を受診しましょう。

 

膝窩動脈の触診方法のコツについてお伝えしました。膝の裏にあるくぼみ(膝窩)を通る血管で、位置としては分かりやすいですが内部を通っているため異常を確認しづらいのが難点です。

 

触診で拍動を見極めることが重要になります。

その他「冷え」や「しびれ」が出る場合も膝窩動脈に異常が出ているサインになります。「おかしいな」と思ったら触診方法をお試し下さい。

  当記事は医師、薬剤師などの専門家の監修を受けておりますが本サイトで提供する情報、文章等に関しては、主観的評価や時間経過による変化が含まれています。 そのため閲覧や情報収集は利用者ご自身の責任において行っていただくものとしその完全性、正確性、安全性等についていかなる保証も行いません。

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