ウテメリン点滴の量と値段は?張り返しがいつまで続く?
<監修薬剤師 日髙宗明>
過労やストレス、冷え性などを避け、妊婦健診をきちんと受診していても、切迫流産・切迫早産になる場合があります。
赤ちゃんが未発達な時にお腹の張りを感じて痛んだり、破水したりと自身でも気づきやすい症状が現れた場合、切迫流産や切迫早産と診断されます。
切迫流産や切迫早産が安静にしていても治まらない場合や、痛みを伴う場合は薬による治療を行います。症状が進んだ緊急時には入院して注射薬ウテメリン注で治療を行います。
今回はウテメリン点滴の量や値段、気になる張り返しについてご紹介していこうと思います。
ウテメリン点滴の量はどのくらいが標準的なのか?
ウテメリンはまず一番少ない量から開始して、効果が現れなければ徐々に上げていきます。
点滴をして子宮の収縮が治まるまで点滴が続けられ、収縮状態をみていきながら、量を調整していきます。
その間に張りがなくなり、針が抜けたら内服に切り替えて様子を見て退院される方もいれば、長期治療で、そのまま出産まで入院される方もいるそうです。
ウテメリン点滴の値段と保険について
ウテメリン点滴薬の金額はいくら?
切迫早産・流産の治療費は健康保険が適用され3割負担になりますが、点滴だけでも費用が掛かります。
ウテメリン注1管977円。これを点滴薬に加えてて持続点滴するため、点滴管理料が加算されてきます。
またウテメリンの点滴をする場合は入院することが主なので、他の医療費やベッド費などを含めると1日だけで数万円ほどかかる場合もあります。
状態が安定するまで病院では安静にしなければなりませんので、状態により短い方もいれば長期の方もいて、出産までの間の長期入院になる場合もあります。
そうなれば月にかかってくる費用が高額になってきますので、長期間入院をされる場合は高額療養費制度や限度額認定証などを利用されてみてはどうでしょうか?
気になる医療保険は?
長くなればなるほど、医療費が高額になってきます。切迫早産での入院の場合、治療費がかかりますが正期産とは異なり、健康保険や生命保険が適用されます。
ただ病院によっては支払などが異なり、自費扱いで請求されることがありますので請求書は確認されることが大切になります。
そこで、「限定額適用認定証」を申請すれば自己負担額が減額されます。
限度額適用認定証とは?
入院や外来診療、医療費の支払いが定める自己負担額を超えて高額になる時、窓口で支払いを自己負担限度額までにとどめる事ができる制度です。
上限金額は所得区分で異なりますので、詳しくは区役所で説明を聞いてみてくださいね。
妊娠中トラブルはつきものですので、いざという時の為に早めに限定額適用認定証の申請をしておくと、とても安心すると思います。
高額療養費
入院や長期治療でかかる医療費を上限が設けられている制度でこれは、健康保険に入っている方なら誰でも申請できます。
もし事前申請が出来なかった場合高額療養費払い戻し申請を手続すれば、限度を超えた分払い戻しがきくそうです。
ただ注意すべきことは、この「高額療養費制度」は、食費の負担が出来ません。差額のベッド代金も保険が効かず、対象にもならないので、自己負担になる場合があります。
高額療養制度申請先は加入している医療保険によって違いがありますので、区役所などで申請しましょう。
色んな給付金制度や返還制度があり妊婦さんをサポートしてくれます。
この他にも公的な補助制度を使う事により出産費用を軽減できる制度があります。いざ妊娠した時、妊婦さん自身赤ちゃんの事が心配で医療費など出産後に見直すことが多いと思います。
妊娠予定がある方や妊娠した方はまずは保険や制度を確認してみてはいかがでしょうか。
また、ご家族の方とも事前に話し合っておくとスムーズに申請が行えるので、妊婦さんだけの問題ではなくご家族と一緒に保険の問題も解決される方がストレス半減にもなりますよ。
帝王切開での給付金はありませんので、医療保険の見直しも検討しておくとよいと思います。
ウテメリンの点滴の張り返しはいつまで続くの?
状態が安定し点滴を外した数時間後に、お腹が重く感じ断続的に痛みが襲いお腹の張り返しは人によってまばらで数時間から長い方は1週間ほど続く方もいるそうです。
張りの返しの感覚が来る方はまた、ウテメリン点滴を投与される場合があります。陣痛のような痛みが1日襲う方もいれば、何もなく安定の方もいて個人差でまばらになります。
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針を抜いて定期的に痛みが起こり、そのまま出産というケースもあるそうです。点滴の針が抜けても、油断しないで無事出産するまで絶対安静にしていきましょうね。
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