ボラギノールの3つの効き目!切れ痔は本当に治るの?
<監修薬剤師 りか>
引用元 http://www.borraginol.com/products/
よくCMで見かける「ボラギノール」という痔の薬。薬局やドラッグストアで購入できる痔の症状が出ている場合に手軽に手に入る薬です。
今回はこのボラギノールの効き目について、本当に効果があるのかどうか詳しく見ていきたいと思います。
気になる所から確認してみよう
ボラギノールとは?
ボラギノールとは「痔」の症状を抑えるお薬です。ボラギノールには二種類のパッケージのものがあります。
黄色いパッケージの「ボラギノールA」と緑のパッケージの「ボラギノールM」です。この違いについて、深く知る人はそんなにいないかと思います。
aとmの違いは
A→座薬タイプ、注入タイプ、塗る軟膏タイプのものがある。「ステロイド」が含まれているものになる。
M→座薬タイプ、軟膏タイプのものがある。ステロイドが含まれていない。 |
大きな違いは、Aには「プレドニゾロン酢酸エステル」という人工的に副腎皮質ホルモンを合成したステロイド成分が含まれているかになります。
Mには注入軟膏のタイプはありません。
ステロイドが含まれている事によって、効能もAの方は「はれの緩和」との記載があります。ステロイドには炎症を抑える作用がありますので、この記載があるのです。
Mには腫れの緩和の記載はありませんので、どちらかというと軽度の痔の症状の場合に使用する方が良いです。
AはMよりも症状が酷い場合に使用しますが、あまりに酷い場合には医師へ相談する事が重要です。
今回はボラギノールAの方についてお話ししたいと思います。
ボラギノールA軟膏は切れ痔に本当に効果あるの?
ボラギノールA軟膏は主に肛門の外側と肛門近くの痔に効く薬です。Aの方なので炎症を抑える作用のステロイドが含まれているため、
痔による痛み
✅出血
✅はれ
✅かゆみ
に効果があります。
では、「切れ痔」の症状がある方に関して、効果があるのでしょうか?
切れ痔について
そもそも切れ痔とはどういう状態なのか?というと、肛門の出口付近の皮膚が裂けてしまっている状態のことをいいます。
主に便秘などで便が固めの方が、無理して便を排出しようとした際にこの症状になってしまったりする人がおり、特に女性に多いと言われています。
また便秘だけではなく、下痢の場合にも切れ痔は痛みます。
切れ痔の起こりやすい部分には知覚神経が通っている為、出血や痛みを伴う症状が出ます。
これらの症状から、ボラギノールA軟膏は効き目に当てはまっている部分がある為、効果が期待できます。
実際に使用した人の中でも「他の商品よりも値段が割高ではあるが、効き目はかなりある」
「ドラッグストアの類似した商品を使用したが、この商品に切り替えたところ、本物は効きが違う」との声が挙げられていました。
座薬タイプも軟膏タイプも、効果が出るまでに時間をほとんど必要としないため、即効性があるのが支持される理由の一つです。
効果や治りには個人差があると思われますが、期待出来る商品であることが伺えます。しかしながら「ボラギノールA」には前述にもお伝えした通り、「ステロイド」が含まれています。
ステロイドは長期使用すると、皮膚が薄くなるなどの副作用が出る可能性があります。
もともと肛門付近や内部は皮膚の薄い部分になりますので、長期での使用は避けて、症状が長引く場合には肛門科などの病院を受診する事をお勧めします。
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いぼ痔に効果はあるの?
痔には原因により様々な種類に分類されます。イボ痔に効果はあるのでしょうか。
そもそもいぼ痔とは、肛門にできたいぼ状の腫れが原因で痛みや排便の際に出血を伴う症状を指します。いぼが出来る位置によって、さらに内痔核と外痔核に分類されます。
おならや重いものを持ったときなど、ちょっとした衝撃でも痛みを感じるので辛い症状の痔です。
ボラギノールAは痛みを抑える効果があるので、いぼ痔の方でも使用できます。
ボラギノールa軟膏の効き目の持続時間
ボラギノールの効き目の持続時間についてですが、一般的に通常痔の痛みや腫れは薬を塗らずに自然としておいても、
一週間以上は続く可能性があると言われています。
ボラギノールの使用回数は1日1~3回と記載がありますので、1回使用して5~8時間は様子を見るのが良いかと考えられます。
症状が出ていて辛くとも、乱用は避けて様子を見て最高でも3回ぐらい塗るのがベストのようです。
一週間以上塗り続けても腫れや痛みが引かない場合は、長期の使用は望ましくありませんので、病院を早めに受診する事が大切です。
ボラギノールA軟膏の使用方法
ボラギノールA軟膏を、清潔な指またはガーゼに患部を覆うくらいの量を取り、そのまま患部に1日1~3回直接塗ります。
入れ方としてはゆっくり息を吐きながら、焦らず少しずつ注入すると失敗しません。
痔はお尻を清潔に保つ事が重要になってきますので、出来れば薬を塗る前にはお尻を拭く、
またはウォシュレットなどで洗うなどし、清潔な状態で薬を塗る事が望ましいです。
ボラギノールに含まれている「ステロイド」は一般的に弱いものであると言われていますが、
長期の使用は万が一、痔の部分が感染症などの場合に、悪化させる可能性があります。
またステロイド強さはあまりないと言っても、ステロイドを含んだお薬になりますので、妊娠中の妊婦または妊娠している可能性のある方は使用を控えましょう。
授乳中の方は問題なく使用できますが、心配な場合はお医者さまに相談してから使用するようにしましょう。
前述でもお伝えしたように通常の方でも、1週間を越えて使用する場合には、一旦中止し、医師の判断を仰ぐ事が重要です。
ボラギノールは症状によってタイプを使い分ける事が可能な商品です。
薬局やドラッグストアにも最近は薬剤師の方がいる事もありますので、購入前に相談してみるのも一つの手ですね。
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あまりに症状が酷い場合には早めに肛門科などの専門医に診てもらうようにしましょう。
特に直腸と肛門周辺の皮膚にトンネルが出来てしまう「痔ろう」は市販薬では治すことができません。発熱を伴う痔を発症した場合は、早めに専門医の指導を受ける必要があります。
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