ゲル化剤とは?【癌への危険性や赤ちゃんへの影響を解説!】
<監修医師 WASHIO>
皆さんは「ゲル化剤」と聞いて何のことかすぐわかりますか?
私達が普段食べているゼリーやジャムを製造する上で必要な食品添加物です。ここでは、ゲル化剤の役割や用途、危険性などを解説していきます。
ゲル化剤とは?
ゲル化剤とは、液体をゲル化して固化する化学物質であり、用途としては食品に限らないが、食品添加物のゲル化剤は増粘安定剤(食品や飲料に粘性や接着性を付けるための食品添加物で、糊料とも呼ばれています)に詳しい。
一般には界面活性剤の高濃度のミセルや高分子の溶液である高分子ゲルは液体を凝固させる働きを有します。
例えば、前者は熱水で石鹸の濃厚溶液を作り放冷するとゲルとして固まったり、後者の例はタンパク質であるコラーゲンを乾燥させたゼラチンを熱水で均一な溶液にして固める調理の際に見られます。
『流動性のある状態のものが凝固してゼリー状に固まった状態を指し、この変化の事を“ゲル化”と言い、ゲル化を助ける食品添加物が「ゲル化剤」ということになります。』
用途によってゲル化剤を使い分けよう
ゲル化剤は液体を固める目的で使用され、粘性を高めるのが目的で使用される場合は“増粘剤”と呼ばれます。主に下記の4種類の総称で、動物性と植物性に分かれており、その特性は下記の通りです。
動物性
✅ ゼラチン・・・カロリー : 約340cal
・原 料 : 牛骨・牛皮豚皮
・用 途 : ゼリー・グミ・ムース・ヨーグルト・ババロア・マシュマロ
植物性
✅ 寒 天 ・・・カロリー : なし
・原 料 : 紅藻類・テングサ・おごのり
・用 途 : 羊羹・ところてん・杏仁豆腐
✅ ペクチン・・・カロリー : なし
・原 料 : 柑橘類・りんご・ビート
・用 途 : HM ; 高濃度ゼリー・ジャム・酸性乳飲料、
LM ; ババロア・ジャム・フルーツソース
ペクチンの効能についてはこちらを参考にして下さい。
【関連記事】
ペクチンとは放射能物質で危険?【効能や使い方を詳しく解説】
✅ カラギーナン ・・・カロリー : なし
・原 料 : 紅藻類・つのまた・すぎのり
・用 途 : ゼリー・プリン・アイスクリーム
※ 溶解方法は、4種類とも熱水(高温の水)です。
赤ちゃんへの影響はあるの?
食品や飲料に粘性や接着性を与える為の食品添加物を総称して「増粘多糖類」と言いますが、
✅ 増粘剤・・・少量で高い粘性を示す
✅ 安定剤・・・粘度を高めて食品成分などを均一に安定させる(品質保持剤) ✅ ゲル化剤・・液体のものをゼリー状に固める作用を目的とする |
の3種類の用途に分けられ、植物から抽出したり発酵させて得られる天然由来のものが大半を占めていますが、有機化合物の加水分解や化学合成によって生産されるものもあります。
≪増粘多糖類の種類と代表的な使用食品≫
✅ ペクチン〔ゲル化剤・安定剤〕 ・ジャム、ゼリー
✅ グアーガム〔増粘剤・ゲル化剤・安定剤〕 ・アイスクリーム、和菓子
✅ キサンタンガム〔増粘剤・安定剤〕 ・あんかけ、ドレッシング
✅ タマリンドガム〔増粘剤〕 ・ソース、ドレッシング
✅ カラギーナン〔増粘剤・ゲル化剤・安定剤〕 ・ゼリー、プリン
✅ プロピレングリコール〔安定剤〕 ・麺類、珍味
✅ カルボキシメチルセルロース〔増粘剤・安定剤〕 ・アイスクリーム、乳酸菌飲料
以上の増粘多糖類の中には、動物実験の結果から有害である可能性が指摘されているものもありますが、実際に健康被害の発生が認められたものはありません。
但し、健康被害に関する研究実績が乏しい物質もあるようですので、将来的に有害性が認められる可能性を無視出来ないという点から“危険レベル2”となるようです。
増粘多糖類を1種類だけ使用している商品の場合は、原材料欄の表記法は「ゲル化剤(ペクチン)」のように用途名と物質名を表記することが基本になっていますが、2種類以上の増粘多糖類を含む場合は、簡略化して「増粘多糖類」のみ表記されているので、避けたい成分を見分けることが難しくなります。
増粘多糖類は食品に粘りを出したりゲル化の為に使用され、複数の天然多糖類を使用している時に「増粘多糖類」と表記されます。
※ 例えば、子供が大好きなおやつなど添加物が気になる方は、市販のゼリーやプリンなどは増粘多糖類が使用されていますので、ご家庭で工夫次第で改善出来そうです!
✅ シンプルに素材を味わう
子供の味覚は敏感なので、甘みの強いもの塩味の強いものに慣れてしまうと、本来の敏感な味覚は徐々に失われてしまいます。
子供のうちは、サツマイモを蒸しただけ、ジャガイモを茹でただけでも充分美味しいおやつになります。薄味に慣れさせて生活習慣病を予防する為にも、増粘多糖類の摂取を控える為にも素材そのものをおやつとして与えましょう。
✅ 手作りする
時間に余裕がある場合はクッキーやケーキを手作りすると、材料の砂糖やバターの分量を控えてみたり、親子で作業する事で作る楽しさと満足感を味わえて美味しいお菓子をもっとおいしく感じる事が出来ると思います。
✅ 容器を工夫する
同じお菓子でも、お皿を変えたり盛り付けを工夫するだけでも変わります。目で味わう事の大切さを幼い時から教えていきたいものです。
このようなことから、体に良くない成分はわずかでも子供に与えたくないと思う親御さんが多いのではないでしょうか。
ただ、高い危険性が証明されている食品添加物なら、厚生労働省によって含有量などの使用基準が定められているはずですし、増粘多糖類として省略表記ではなく成分名をきちんと明記することが義務付けられているはずです。
ですので、使用基準も成分名表示も必要なという事から、“増粘多糖類は危険性が極めて低い添加物”という事が言えます。
勿論、添加物を避けたいと考えられている方や赤ちゃんに最大限安全安心なものを準備したいと考えられておられる方は、何が含まれているか不透明な増粘多糖類を避けるという選択肢もあります。
※ いずれにせよ、増粘多糖類は、食品添加物としての安全性が認められている物質です。
癌への危険性について
増粘多糖類の全てが身体に悪いのではなく、その中のいくつかの食品添加物が体に害を及ぼす恐れがあると言われており、その中でも「ファーセレラン」「トラガントガム」「カラギーナン」は、発がん性を高める可能性を指摘されています。
但し、商品を1回摂ったくらいでは症状は現れませんが、長年使い続けることで体内に蓄積されることは考えられるようです。
カラギーナンについてはこちらを参考にして下さい。
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≪増粘多糖類の用途や注意点≫
※ この中で、「ファーセレラン」は妊婦の方に限らず、摂取し続けることは人体に良くないようで、妊娠中の方は奇形や染色体異常の可能性があるようなので、注意が必要です。
又、他の栄養素の吸収妨害になる場合があるので、妊娠中・授乳中は軟便・下痢などの症状があれば控えた方が良いようです。
※ ヒトの涙液にはナトリウムイオンなどが含まれている為、点眼剤に「ゲランガム」を入れておくと涙液と混ざった時に眼球表面でゲル化するのが、点眼剤が容易に流れてしまう為、なるべく長く眼球表面に留まるようにする為にゲランガムを添加する場合があるようです。
※ グルテンフリー食品や高齢者の嚥下障害で困られている方の介護食用のとろみ剤に増粘多糖類を使用して開発・販売されています。
※ 多糖類(食物繊維)を多く含む食品をダイエット目的などで過剰摂取すると、腸が弱くない方でも膨満感、下痢、腸閉塞などの胃腸障害をもたらす場合があります。
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ヒトの身体にはグルコマンナンを消化する酵素がないと言われており、こんにゃくを1日に多量に食べると膨満感や下痢、場合によっては腸閉塞の原因にもなり得ると言われています。
※ 増粘剤や乳化剤はでんぷんや砂糖から作られていますが、食品添加物にすぎません。
人によっては、アレルギー誘発物質となってアレルギー症状を引き起こしたり、血液中の血栓と結びついて血液中に溜まったりと二次的な副作用となってしまうケースもあります。
このように増粘多糖類は「増粘剤」「安定剤」「ゲル化剤」と、用途に分かれており、あらゆる食品や医薬品添加剤、医療材料、化粧品、保水剤、衝撃吸収材などの様々な分野で多岐にわたって重要な材料として利用されています。
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