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ビーフリード輸液の点滴カロリーは高い?【4つの副作用も心配】

<監修薬剤師 いちかわえつこ>
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体調不良や薬の副作用など、食欲不振になったり全く食べ物を受け付けなくなったら困りますね。栄養不良に陥ってさらに体調が悪くなるという悪循環に陥ります。

それでも食べられない時には病院を受診しなくては命の危険が伴うこともあります。そのような状態で医療機関へ行くとビーフリード輸液という薬剤を点滴することがあります。

低栄養状態での点滴治療に良く使用されるビーフリード輸液ですが、どのようなものが含まれた薬剤なのでしょうか。

低栄養状態で使用するというところでまず気になるのはカロリーですね。また、輸液といっても副作用も気になるところです。

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ビーフリード輸液の効果

 

ビーフリード輸液は通常の点滴薬とは形状が違い、上室と下室の二つに分かれた薬液を使用直前によく混合してから使用する保管に遮光が必要ない形態です。

 

補助的栄養補給

上室はアミノ酸や電解質、下室はビタミンB1・糖質・電解質液が入っている無色澄明の輸液です。ビタミンB1加末梢静脈栄養用輸液製剤に分類され、タンパク質合成のためにアミノ酸を輸液として補給するものです。

必要な栄養量や経口摂取量を総合的に照らし合わせながら投与します。食事が十分にできない場合や血液中のたんぱく濃度が低い「低タンパク血症」などの栄養状態が低下している場合に使用されます。

 

術後の栄養補給

手術後には絶食になることがよくあります。このような時の栄養補給としても使用されるのがビーフリード輸液です。

その際には3日から5日間を目安に投与し、その後は食事を開始するか経腸管栄養に移行するものとされています。術後のブドウ糖・アミノ酸・電解質・ビタミンB1・ミネラルと水分補給が目的です。

 

その他の水分補給に役立つアイテムについてはこちらを参考にして下さい。

【関連記事】
経口補水液とは?作り方と飲み方を徹底解説!

 

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ビーフリード輸液の副作用

 

体力低下時や術前術後の低栄養状態の改善のために投与されるビーフリード輸液にも副作用があります。どのような副作用があるのか見ていきましょう。

 

血管痛と静脈炎

血管痛とは点滴をする時に発生する痛みのことです。静脈炎とは血管内の内皮細胞が傷ついて炎症を起こすものです。静脈炎は少し違ってきます。

静脈に留置したカテーテル(点滴用のプラスチックの針)や薬剤のPH・浸透圧などで炎症が発生します。

おもに抗がん剤で起こることが多い静脈炎ですが、点滴投与の速度や血管の収縮・薬を投与する時間の延長などで発生します。ひどく痛むときには看護師に相談してみた方が良いでしょう。

長時間の点滴によって注入部位の疼痛や腫脹がみられることもあります。

点滴が痛い場合の原因と対処方法についてはこちらを参考にして下さい。

【関連記事】
点滴が痛い原因!我慢するしかないの?

 

循環器・消化器に発生する副作用

頻度は5%未満ですが、胸部不快感・嘔吐・悪心が発生することが報告されています。

 

ショック

副作用としてショック症状があります。急な血圧降下や胸の苦しさ・呼吸困難などが起こることがあります。

異常がみられる時にはすぐに処置が必要です。血の気が引く・めまい・冷や汗などにも注意しましょう。

 

その他の副作用

ALP・ALT・ASTなど肝機能検査で異常値が出ることがあります。また、大量投与によって脳浮腫や肺水腫・末梢の浮腫・高カリウム血症などが発生するとの報告もあります。

頭痛や発赤・熱感・悪寒などが発生することもありますが、いずれも少しでもおかしいと感じた時にはすぐに医師や看護師に申し出ることが大切です。

また、妊娠・妊娠の可能性がある場合や授乳中には安全性が確立されていないために有益性が高いと判断される場合のみの投与となりますので、初めに申告しなければなりません。

肝機能低下に伴う症状についてはこちらを参考にして下さい。

【関連記事】
肝機能低下で起こる4つの症状【その原因や改善方法を徹底解説!】

 

禁忌

肝臓に重篤な疾患がある場合にはアミノ酸代謝が不十分になり症状悪化の恐れがあるので投与できません。

腎障害や高窒素血症の場合には水分や電解質が過剰になります。

他にもうっ血性心不全・アシドーシス・電解質代謝異常や高カリウム血症・閉鎖性尿路疾患などがある場合にも投与できません。

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ビーフリード輸液のカロリー

 

ビーフリード輸液の効果と副作用について見てきましたが、やはり低栄養状態を改善するためには必要不可欠な薬剤です。

ただ、低栄養状態や術後など体が動かせない時に投与されるビーフリード輸液のカロリーはかなり気になると言えます。

 

投与量

ビーフリード輸液は1000mlと500mlの2種類があります。500mlあたりアミノ酸を15g含み熱量は210kcal、薬価は436.00円です。通常成人に投与する場合は500mlを120分の速度で点滴することが基準とされています。

高齢者や重篤な症状の患者など、年齢や体重なども考慮して医師の判断で投与速度は決められます。最大投与量は1日2500mlまでとされています。

 

気になるカロリー

ビーフリード輸液500mlのカロリーは210kcalです。これは白ご飯をお茶碗に軽め1杯分と同じぐらいのカロリーです。他に例えるなら5枚切りの食パン1枚・ゆでうどん1人前(200グラム)と同じです。

210kcalを運動で消費するならばジョギング30分ぐらいになります。このカロリーを高いと考えるか低いとするかはそれぞれですが、1日の必要摂取カロリーは男性で1800kcal女性で1400kcalです。

1日最大2500mlの投与で1050kcalの計算になりますが、必要最小限のカロリーと言えるでしょう。

  当記事は医師、薬剤師などの専門家の監修を受けておりますが本サイトで提供する情報、文章等に関しては、主観的評価や時間経過による変化が含まれています。 そのため閲覧や情報収集は利用者ご自身の責任において行っていただくものとしその完全性、正確性、安全性等についていかなる保証も行いません。

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