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甘草(カンゾウ)の10の副作用に注意!【正しい一日量を解説】

<監修薬剤師 BlueP>
だるい

甘草は砂糖の50倍の甘さを持つ植物で、古来から醤油やお菓子、薬に用いられていました。甘草は漢方薬の約7割に配合されています。

生薬由来の漢方と言えば、「副作用がない」「安全」というイメージですが実際のところはどうなのでしょうか?これから、甘草の効能と副作用について詳しく解説します

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甘草の効能

 

主な効能

甘草には、体の痛みをしずめる「鎮痛」、痙攣をしずめる「鎮痙」、咳をしずめる「鎮咳」、痰をとる「去痰」、解毒、抗炎症、抗ウイルス作用など様々な効果・効能があります。また、下痢、食欲不振、腹痛などにも効果的です。

 

甘草はグリチルリチン(甘味成分)を主成分とする生薬です。この構成成分のグリチルリチン酸は体内で腸内細菌によりグリチルリチン酸となり、強い抗炎症作用を発揮します。

 

また、水分を多く保つ働きもあることから、多くの漢方薬や風邪薬、胃腸薬、肝臓病の病気に使用される薬に含まれています。また、慢性肝炎やウイルス性肝炎などへの予防効果も期待されています。

 

*グリチルリチンには胃腸の粘膜を保護し、胃液の分泌を抑え、消化器官にできる潰瘍を改善、止血、肝機能向上の効果があります。また、口内炎や喉の炎症には煎じた甘草液でうがいをすると効果的です。

 

*細菌性のトキシン(毒)、ジフテリア、破傷風、薬物、食中毒、フグ毒、蛇毒などによる中毒症状への解毒作用があります。

【関連記事】
喉に口内炎ができて痛い!【5つの原因や治し方を知っておこう】

 

甘みの効果

甘草はその「甘み」を活かし食品添加物としても認められています。主に醤油、漬物、ふりかけ、清涼飲料水、魚肉練り製品、お菓子に使用されています。

甘草以外にもある甘味料についてはこちらを参考にして下さい。

【関連記事】
エリスリトールの5つの危険性【甘味料の怖さを解説】

 

また、たばこや薬を飲みやすくする矯味剤として使用されています。気が付かないうちに摂取している可能性のある成分です。甘草の「甘み」にはかなりのクセがありますが、その分薬効もあります。

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甘草の副作用

 

一般的な症状

甘草の副作用の初期症状として挙げられるものは

✅ 手足の脱力

✅ 血圧の上昇

 

進行すると・・・

✅ 筋肉痛や倦怠感

✅ 手足のしびれ

✅ こむら返り

✅ 頭痛

✅ 顔や手足の浮腫

✅ 喉の渇き

✅ 動機

✅ 吐き気・嘔吐

などが現れます。重要なのは、初期の段階で気づき服用をやめることです。これらが進行すると深刻な症状を引き起こすこともあります。

 

こむら返りについてくわしくはこちらを見て参考にして下さい。

【関連記事】
ふくらはぎがつる驚きの原因【5つの治し方で解放されよう】

 

深刻な症状として挙げられるもの

✅ 低カリウム症になり意識の消失

✅ 体を動かした際の息苦しさ

✅ 赤褐色の尿&多尿

✅ インスリンの分泌不全による糖尿病の悪化

 

さらに進行すると「ミオパシー」と言って筋肉が委縮し力が入らなくなってしまう病気に至ることもあります。

 

偽アルドステロン症とは?

副腎という器官から分泌されるホルモン(副腎皮質ホルモン)で体内に塩分と水分を溜めカリウムの排出を促し、血圧を上昇させる作用があるアルドステロン。このホルモンが過剰に分泌されると、高血圧・浮腫・カリウム喪失などが起こる「アルドステロン症」を発症します。

 

「偽アルドステロン症」はグリチルリチンの過剰摂取によって、血中のアルドステロンは増えていないのにこれらの症状を示す病気です。

 

*偽アルドステロン症の症状とは*

✅ カリウム低下による筋肉障害(脱力・けいれん・筋肉痛など)

✅ ナトリウムの増加によるむくみ(体重増加)や血圧上昇など

 

今までは偽アルドステロン症を引き起こす甘草の量は150mg/日の摂取で発症すると考えられていましたが、それ以下の比較的少量の服用でも発症する症例が報告されているそうです。

また、仁丹の習慣的摂取でも発症する場合もあるので注意が必要です。

 

副作用が出やすい人

甘草の過剰摂取や甘草が含有されている薬の服用年数が長いほど発症しやすくなります。男性と女性では女性のほうが発症率が高く、50~80代の高齢者に発症しやすいといわれています。

 

また、小柄で体表面積が小さい人ほど発症しやすいようです。また、子供や妊娠中の女性もむくみや高血圧症を発症しやすいので注意が必要です。

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甘草の正しい一日量

 

上限値を守りましょう!

甘草の摂取上限値は、1日当たりグリチルリチンとして200mg(甘草として5g)です。

漢方薬に含まれる甘草の1日量はほとんどが3g以下なので問題になることは少ないのですが、中には「芍薬甘草湯」のように6gとかなり多く含まれているものもあるので注意が必要となります。

 

漢方製剤には甘草配合のものが多いため、合算されたグリチルリチンの量にも注意が必要です。

 

使用時の注意点

腹部膨満やおう吐、浮腫の症状がある場合は服用を控えてかかりつけの医師に相談することをおすすめします。また、甘草を長期間服用していると高血圧や浮腫などの副作用が出るリスクがあるので十分な注意が必要になります。

もし、服用中に異常を感じた場合は、速やかに受診し医師に相談しましょう。

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