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脈が早い原因はコレだった!【危険な病気に注意して!】

<監修医師 春田 萌>
胸 

脈拍が1分間に100回以上だと「頻脈」と言われます。いわゆる不整脈のこと。脈拍が早いと、心臓がバクバク・ドキドキして息苦しいし、疲れやすくもなってしまいます。

 

あなたの脈拍はいかがでしょう。正しい脈拍の測り方も解説してあるので、ぜひ参考にして、一度測ってみてください。

今日は脈が早い原因と、考えられる病気について解説していきたいと思います。

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脈拍をはかってみよう

 

脈拍とは、心拍動(心臓の拍動)を、皮膚表面に近い動脈で感じたもの。つまり脈拍は動脈で測るもの。どこでも良いというわけではないのですね。

 

正しい脈拍の測り方

脈拍を測る場所でもっとも一般的なのは、手首の親指側にある「橈骨動脈」です。よく親指を当てて測る人もいますが、親指は皮膚が厚く、脈を正確に感じ取ることが難しくなっています。

そのため自分で脈拍を測る時は、人差し指・中指・薬指の3指を揃えて、動脈に軽く当てるようにして測ってください

 

他にも、首にある「頸動脈」、上腕の内側にある「上腕動脈」、大腿部の付け根にある「大腿動脈」、「こめかみ」などで測ることもできます。もし手首で測りにくい時は、これらの場所で試してみてください。

 

脈拍の計測は安静時、リラックスした状態で行ってください。運動後や入浴後は脈拍が上がり、拍動も一定ではないことがあります。椅子に座ってから数分待って、一呼吸置いてから測ると良いでしょう。

 

脈拍数の正常値は?

脈拍数は1分間に触れた回数で表します。測る時は1分間でも良いですし、15秒間計測して4倍にしても大丈夫です。

脈拍数は小さい子供ほど多く、加齢とともに減少していきます。それぞれの年代での脈拍の平均値は以下の通りなので、参考にしてみてください。

 

✅ 新生児:130~140回

✅ 幼児:110~120回

✅ 子供:80~90回

✅ 成人(男):65~75回

✅ 成人(女):70~80回

✅ 高齢者:60~70回

 

一般的には60~80回が正常の範囲内と考えて良いでしょう。もし60回以下の場合は「徐脈」、100回以上になるようなら「頻脈」となり、どちらも不整脈と呼ばれます。

不整脈についてはこちらを参考にして下さい。

【関連記事】
動悸や不整脈に効く薬は市販されてる?【副作用についても解説】

 

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脈拍が早い5つの原因

 

心因性(ストレス)

緊張や興奮など心身にストレスを感じると、交感神経が優位に働き、心臓の働きが活発になってしまいます。よく健康診断で脈拍を測ると、緊張から正常値より高い測定値が出てしまうことがあります。これは血圧でも同じことが言えますよね。

 

定期的に脈拍を測る習慣をつけておき、自分のリラックスしている時の脈拍数がどのくらいなのか、知っておくことも大切です

 

貧血・低血圧

貧血とは赤血球が不足することで、全身に酸素が行き渡らなくなる症状のこと。低血圧は、血液を送り出す力が弱まってしまう症状のこと。

 

貧血や低血圧が起こると、心臓は全身へ血液を送る力を強めようと、過剰に活動してしまいます。その結果、頭痛や立ちくらみと共に、心臓がバクバクする、脈拍数が上がるといった症状が出るのです。

 

貧血についてはこちらも参考にして下さい。

【関連記事】
貧血で倒れる症状や対処法【甘く見てませんか?】

 

ホルモンバランスの乱れ

更年期や月経前、排卵期などは女性ホルモンのバランスが乱れやすく、それに伴って脈拍も早くなりがちです。のぼせ・ほてり・イライラなどの症状で有名な更年期障害ですが、動悸もその症状のうちの一つとなっています。

また甲状腺ホルモンが過剰分泌された場合も、その影響で脈拍が早くなることがあります

 

運動性

運動をした時や動き回った時は、一時的に心臓の負担が大きくなっているため脈拍が早くなります。これは皆さん経験したことがあると思います。入浴後も同じような仕組みで心拍数が上がります

 

薬物性

薬の副作用として動悸が挙げられているものもあります。

向精神薬や抗うつ薬、血圧降下剤などが有名。また、喘息や気管支炎の治療で使われる気管支拡張剤で、脈拍が早くなるという症状を訴える人も多くなっています。他にも手術などで使用する麻酔、ドラッグにおいても同じことが言えます。

 

薬を使用したら脈拍が早くなったという場合には、すぐに医師または薬剤師に相談してください。

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脈拍が早い症状が続く時は4つの病気に注意!

 

心疾患

脈拍が早いというと、まず疑うのは心臓の病気だと思います。

 

心臓の病気といっても、脈拍が早くなる不整脈や動悸を伴うものは多くあります。どれも放置してしまうと重症化したり、突然死の危険性も高まるものばかりなので、速やかに医療機関を受診するようにしてください

✅ 心筋梗塞(血栓により血流が止まる):激しい動機・胸部の激痛・吐き気・冷や汗

✅ 心筋症(心筋の働きが低下):胸部圧迫感・疲れやすい

✅ 心筋炎(ウイルス感染による心筋の炎症):風邪に似た症状(高熱、関節痛など)・動悸・むくみ

✅ 心臓弁膜症(心臓の弁の機能低下):動悸・息切れ・胸痛・咳

✅ 狭心症(心筋への血流減少):胸痛・息苦しさ(寒い日や運動後など一時的なもの)

自律神経失調症

ストレスによる自律神経の乱れによって起こるもので、日常生活において、不安や緊張を感じる度に極度に心臓がバクバク・ドキドキします。

 

本来なら睡眠時や起床時は身体をリラックスさせる副交感神経が働き、起床後、徐々に交感神経へとシフトチェンジしていくのですが、それが上手くいかないのも自律神経失調症の特徴の一つ。

 

起床後になかなか心拍数が上がらないため、いつまでも体のだるさが続く人や、逆に動悸を感じて目が覚めるという人もいます。自律神経失調症の症状は人によって様々ですが、代表的なものを以下に挙げておきます。

 

✅ 全身の倦怠感

✅ 頭痛

✅ 肩こり

✅ 多汗

✅ 吐き気

✅ 下痢性の過敏性腸症候群

✅ めまい

✅ 不眠

 

頻脈による自律神経失調症ではさらに、糖尿病や過換気症候群になるリスクも高まります。ストレスによる暴飲暴食から血糖値が上昇しやすくなったり、動悸から過呼吸になり、痺れや痙攣などを起こしやすくもなります。

自律神経失調症の症状についてはこちらも参考にして下さい。

【関連記事】
自律神経失調症の症状チェック!5つの原因も解説!

 

甲状腺機能亢進症(バセドウ病)

甲状腺ホルモンの過剰分泌により発症する病気で、20~30代の女性に多く見られます。ホルモンバランスの乱れによる脈拍数の上昇以外には、以下のような症状が挙げられます。

 

✅ 甲状腺の腫れ

✅ 眼球突出

✅ 手の震え

✅ 発汗

✅ 生理不順・無月経

✅ 体重減少による痩せ

 

脱水症状や熱中症でも

夏場の熱中症や、激しい下痢や嘔吐による脱水症状でも脈拍は早くなります。

喉が渇いてきたなと思う前から水分をこまめに取ることが、熱中症や脱水症状の予防においては大切。もしバクバク・ドキドキする感じがしたら安静にして、ゆっくりと水分補給をしましょう

 

自力での水分補給すら難しい場合には、救急車を呼ぶことも頭に入れておいてください。

 

脱水症状の対処方法についてはこちらも参考にして下さい。

【関連記事】
脱水症状の5つの対処法【高齢者は注意して!】

 

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脈拍が少ない?! こんな症状に気を付けて

 

徐脈

1分間の脈拍数が60回以下の場合は「徐脈」と呼ばれます。不整脈というと脈拍が早いという印象ですが、逆に脈拍が遅い場合でも「不整脈」となります

 

症状

脈拍が少ない時に感じるのは、めまいや立ちくらみなど。これは全身に送られる血流が少なくなるためです。

さらに脳への血流が不足すると、頭がぼーっとしたり、頭が回らないといった症状が出ます。判断力が低下したり、痴呆症状が出たりする場合には、だいぶ重度な症状です。

 

病院での検査の後、心拍数が40を切るようならペースメーカーを入れる処置も検討されます

 

脈拍が早い時に自分でできる緩和法

 

生活習慣の改善

最近では動脈硬化による心疾患の総称である「虚血性心不全」を発症する人が増加しています。動脈硬化の原因には老化も挙げられますが、大きく影響しているのは生活習慣です。

 

まずは食生活。脂質・糖質・塩分、これらを摂り過ぎると血栓ができやすくなり、高血圧の原因にもなります。偏食による栄養不足、食べすぎによる肥満にも要注意。さらに気を付けたいのは飲酒と喫煙。

 

動脈硬化になるリスクは一般の人の2~3倍、突然死のリスクに至っては5~10倍にまでなると言われています。

お酒やたばこは肝臓や肺以外にも、心臓への負担も大きくなるものです。節度を持って楽しむようにしましょう。

喫煙習慣についてくわしくはこちらを見て参考にして下さい。

【関連記事】
ニコチン依存症の症状チェック【目安となる期間と治療法をお伝え】

 

つぼ押し

脈拍が早い時に、軽いものならつぼ押しである程度解消できることもあります。急なドキドキに備えて、覚えておくと良いかもしれません

✅ 内関:手首から肘のほうへ、指3本分のところ。

✅ げき門:手首から肘のほうへ、指5本分のところ。

✅ 陰げき:手首から指1本分。小指を延長したあたり。

この3つは全て腕にあるので、どこにいてもすぐ実践できるのが良いですね。両腕のどちらでも効果があります。

 

脈が早い人は短命?!

 

「人間の一生の心拍数は23億回と決まっている」なんて聞いたことはありませんか。

 

もしこれが正しいとすると、脈が早い人ほど一生分の心拍数を使い果たすのが早く、寿命が短くなってしまう計算です。確かに心疾患などで亡くなる人は脈が早い人がほとんどで、回復するケースにおいても、予後が悪くなることが多いそう。

 

しかし、そういった人たちは他の要因を持っていることも確かです。生活習慣病や自律神経失調症など。短命の原因は、普段の生活リズムの乱れやストレスにあると考えたほうが良さそうです

 

急に脈拍が早くなったという場合は、もちろん医療機関で適切な検査を受けることが大切ですが、もともと脈拍が早いという人は、個人差によるもののため、そこまで心配しなくても良いそう。

 

心拍数のことを気にするよりも、生活習慣の改善や、ストレスを溜めないことに気を付けたほうが良いでしょう。

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