首のかゆみ原因はコレ!【8つの対処法を試してみて!】
<監修医師 WASHIO>
その他の部位と違い、首は服の外に露出させる機会も多く掻きむしって赤くなっている、ぶつぶつが目立つ、だんだん増えている気がする等は困りますよね。
掻かない方がいいのは知っていてもかゆくてかゆくて掻かずにいられないなんてこともあるかもしれません。
重篤な病気が潜んでる可能性もあります。原因を知って早めの対策をしましょう。
今回は首のかゆみがなかなか治らない、赤いぶつぶつができているなどの症状について解説していきたいと思います。
気になる所から確認してみよう
首がかゆい原因
乾燥
皮膚が乾燥している状態があげられます。皮膚の表面にある皮脂膜や角質層が失われた状態はかゆみを引き起こします。
皮脂膜や角質層が失われる原因は、冬の乾燥した空気、熱いお湯による入浴や身体を洗う時にこすり過ぎてしまった、などです。
皮膚の乾燥についてくわしくはこちらを見て参考にして下さい。
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真水のお風呂も皮膚の水分を奪いやすいので、一番風呂を避けるか入浴剤の活用もおすすめです。
乾燥性敏感肌になってしまうと、よりカサカサしてしまいます。さらに首に触れる衣類や髪の毛の接触といった刺激でもかゆみを強く感じさせるので注意が必要です。
首の皮膚が乾燥してしまった場合は髪が皮膚に触れないように束ねるなどして回復を待ちましょう。
<対処法>
また首は、身体や顔と違って保湿を行なわない人がおおいようです。顔や身体と同様に乾燥に強くないことを意識し同様に保湿するのがよいでしょう。
日差しが強いと紫外線によるダメージも見逃せませんから、日焼け止めを使用するのも大切です。
日焼けに関するケアについてくわしくはこちらを見て参考にして下さい。
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蕁麻疹(じんましん)
湿疹とよく似た症状でじんましんがあります。蕁麻疹には蚊に刺されたような膨らみ(発疹)が起こり出たり無くなったりを繰り返します。
運動や入浴等体温の上昇した時だけ出る、ストレスや疲労を感じたときに出るなど特定の条件がそろうと症状がでます。
発疹に薬を塗り続けてもほとんど効果がないのも特徴といえます。慢性蕁麻疹の原因は特定できないことがほとんどです。
寒冷、温熱、機械的な刺激、食物や薬品によるアレルギーの可能性もあり、摂取してから5~15分で蕁麻疹が出ます。
<対処法>
原因が特定できればそれを除去します。蕁麻疹を抑える抗ヒスタミン薬、抗アレルギー薬が処方されます。
ヒスタミンについてくわしくはこちらを見て参考にして下さい。
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湿疹(皮膚炎)① 外因性(接触性)
湿疹とは、皮膚が炎症を起こした状態を指す言葉で、皮膚炎も同じ意味を持ちます。接触性皮膚炎はその湿疹の一つで、「何かに接触すること」により起こります。
症状は、最初はただ皮膚の赤みに始まり、紅斑(こうはん)=赤いぶつぶつ、丘疹(丘疹)=皮膚の盛り上がり、水疱(すいほう)=中に水が入って膨れる、などが現れ、かゆいだけでなく痛みを感じるケースもあります。
さらに接触性皮膚炎は刺激性皮膚炎とアレルギー性皮膚炎に分けることができるので別々に見ていきましょう。
<刺激性皮膚炎>
まず刺激性皮膚炎は原因物質に触れたことによりかぶれてしまった状態で、刺激や毒性による湿疹ですから誰にでも起こり得ます。
ここでいう刺激や毒性とは、植物や虫の毒、洗剤に含まれる界面活性剤をはじめとする化学成分による刺激などのことです。
<アレルギー性皮膚炎>
アレルギー性皮膚炎はアレルゲンと呼ばれる原因物質に繰り返し触れた結果、皮膚の過剰反応(アレルギー反応)により湿疹が現れるものです。
アレルゲンには、金属(ニッケル、クロム、銅、銀)、化粧品、ゴム、衣類(化繊=ポリエステル、アクリルなど石油を加工して作られた繊維)、外用薬(湿布、塗り薬)など様々です。
顔、首を中心にデコルテや鎖骨の近くにだけ症状が現れる場合は、紫外線アレルギーの可能性もあります。
まぶたにもかゆみが出るときはアイシャドウやアイライナーに含まれる金属に反応しているかもしれません。
どちらの原因でも原因物質に触れてから数時間以内に赤くなるなどの反応が始まります。
対策はいずれも、原因の特定ができなければ予防もできません。湿疹が起こった条件をよく思い出し特定していきましょう。
<対処法>
治療法は、ステロイドの塗り薬か症状が強いときは抗ヒスタミン剤が効果的です。早いうちに医師に相談しましょう。
湿疹(皮膚炎)② 内因性・アトピー性皮膚炎
アトピー性皮膚炎に代表されるアレルギー体質による湿疹。
内因性湿疹とは、アトピー性皮膚炎などのアレルギー体質による湿疹です。
アレルギー性皮膚炎との違いは、アレルギー性皮膚炎はアレルゲンが皮膚に接触したことがきっかけで起こるの反応であるのに対して、内因性湿疹は食物やハウスダスト、ダニなどのアレルギー反応が皮膚に出たものです。
アレルギー性皮膚炎は接触した部分にしか出ませんが、接触によっても出る内因性湿疹はどこに出るかわかりません。
内因性湿疹で代表的なアトピー性皮膚炎は、慢性的に繰り返される湿疹と非常に強いかゆみ、ただれを伴う症状です。
かゆみに耐えられずに掻きむしってしまうケースが多く、掻くとさらにかゆみを増し、悪化してしまいます。
対処法は、アレルゲンを特定し取り除き、アレルギー体質を改善することが根治への道です。
血液検査などで自分が何でアレルギーを起こしているのか調べてもらいましょう。セルフケアで可能な対策は肌を清潔に保ち保湿する、ストレスを溜めないなどです。
<対処法>
湿疹に対するケアは、市販薬の使用は難しいと考え医師の指導のもとで塗り薬の塗布と飲み薬の服用するのがいいと思います。
湿疹(皮膚炎)③ 脂漏性
皮脂の分泌が多い場所で起こりやすい脂漏性皮膚炎は、顔や鼻が特にできやすいといわれています。
本来、皮脂の分泌には髪や皮膚を潤して保護する役割があります。しかし、分泌量が多いと吹き出物や臭いの原因ともなります。
この皮脂を好む、マラセチアという真菌(カビの一種)が炎症を起こして湿疹となったものが脂漏性湿疹のなかで一番多い原因です。
頭皮にできることもあり、あかみ、かゆみ以外に、皮膚が剥がれ落ちることがあるので、フケと勘違いされてしまうことが多いのも特徴です。
<対処法>
病院に受診して判明するケースがほとんどでしょう、ステロイド外用薬により炎症を抑え、抗真菌薬によりマラセチアの増殖を抑制することで治療します。
かゆみが強い場合に抗ヒスタミン剤やビタミン剤を使用することもあります。
皮膚を清潔に保つ、バランスのよい食事をとる、ストレスを溜めない等のケアが有効です。
甲状腺の病気(バセドウ病)
甲状腺は首の前側、のどぼとけのすぐ下にある内分泌器官(ホルモンを分泌する器官)です。
甲状腺ホルモンは、心臓や内臓の活性化、脳の活性化、新陳代謝の促進、体温の調節をしていて多すぎても少なすぎても体調に影響がでます。
だるさや疲れやすさを常に感じる、動悸・息切れ、微熱、汗をよくかく、手の震え、イライラする、集中力の低下、首のかゆみ、甲状腺の腫れなどです。
自覚症状の感じ方に幅があり、自己診断も難しいと言えます。心当たりがある場合は検査をお勧めします。
原因は遺伝による体質、感染症、アレルギー、喫煙など、はっきりと特定されていません。
<対処法>
治療は、薬物療法によるものと甲状腺の一部または全部を切り取る外科手術があります。
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あせも
首のかゆみで忘れてはならないのが、あせもの可能性です。汗をかく夏に起こりやすい症状です。
赤いぶつぶつができる紅色汗疹(こうしょくかんしん)と白っぽい水ぶくれができる水晶様汗疹(すいしょうようかんしん)、皮膚の深い所でおこる深在性汗疹(しんざいせいかんしん)があります。
汗が皮膚の中に溜まると、あせもができます。皮膚の下にある汗管(かんかん)に溜まった汗が流れてゆきます。
この汗が周りの組織に入っていくと炎症を起こしたり、水ぶくれになりかゆみを引き起こします。
<対処法>
汗が溜まればできてしまうので夏に限った症状ではありません。運動や風邪で汗をかいてもできる可能性があります。
ですから対策も汗を皮膚に留まらせないようにすることです。こまめに汗を拭き、かゆくても掻かないようにしましょう。
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ニキビ
ニキビには尋常性挫創(じんじょうせいざそう)という呼び名があり、医学的には皮膚疾患つまり病気の一つです。
ニキビは、毛穴に発生した慢性の炎症性疾患(と炎症を起こす前の状態を含む)で、具体的には、皮脂が毛穴に詰まった、皮脂が酸化して黒くなった、毛穴が炎症を起こして赤くなった、膿が溜まった状態などです。
状態によつて、白ニキビ、黒ニキビ、赤ニキビなどがあります。ほとんどは自然に治りますが、赤ニキビで炎症が進んでしまうと跡が残ってしまいます。
<対処法>
炎症を抗生物質で抑える、膿を排出させる、注射治療など病院で治療を受けた方がよい場合もあります。
首のかゆみとストレスの関係
ストレスは様々なところに表れます。その中でも特に自覚しやすい症状は皮膚に表れる症状かもしれません。
首にかゆみが出るのも、その一つといえそうです。特にストレスが大きく関わる症状は、蕁麻疹、内因性湿疹(アトピー性皮膚炎)、脂漏性湿疹です。
それ以外の原因でもストレスが溜まっていて疲れているときなどは肌もあれがちで免疫力も低下しますから影響がないとはいい切れません。
また前述の症状は急激なストレスにより一気に症状が発現する可能性もあります。
そもそも日頃の慢性的なストレスが無ければ、症状自体が無かったかもしれません。
首のかゆみを重大な病気と受け止める人はなかなかいないと思います。ですが、身体からの危険信号の可能性はありますよね。
心当たりのある人は一度、自身の生活のあり方やストレスの原因と向き合ってみてはいかがでしょうか。
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