麦門冬湯の2つの効果効能!【この副作用をご存知ですか?】
<監修薬剤師 BlueP>
咳に効果があると言われている麦門冬湯ですが、副作用があることはあまり知られていないかもしれませんね。
また、漢方薬自体、副作用がないと思われがちです。しかし気をつけないといけない飲み合わせなどが存在します。
今回はそんな麦門冬湯の効果・副作用・飲み合わせについて解説いたします。
気になる所から確認してみよう
麦門冬湯の効果効能
鎮咳作用
空気が乾燥すると、喉や気道も乾燥してしまいます。その為、熱がなくとも咳が出てしまいます。麦門冬湯には喉や気道を潤す効果があるので、乾燥による咳に効果があると言われています。
また咳が出る時は粘っこい痰が、喉に絡みついている感覚がありませんか?痰も乾燥からきている事が多いので、このような時にもいいとされています。
乾いた咳が出る原因についてはこちらを見て参考にして下さい。
【関連記事】
渇いた咳が止まらない!【長引く原因はコレなんです】
痛み
喉や気道の乾燥は、咳や痰だけでなく喉の痛みも引き起こしますよね。そんな時にも麦門冬湯がいいといわれています。
また麦門冬湯は気管支炎や気管支喘息などの病気にも効果があるとされています。喘息のときは激しい発作や痰を切ろうとすることで喉があれることがありますよね。そんな時にもおすすめです。
麦門冬湯の副作用
むくみ
配合生薬の甘草の大量服薬によって、むくみが生じたり血圧が上昇する事があります。これを「偽アルドステロン症」と言います。
むくみ以外にも、手足の痺れやだるさ、脱力感などの症状があります。甘草の過剰服薬や甘草が含有されている処方の長期にわたる服用はリスクが上がると考えられています。
肝機能障害
発熱や黄疸・かゆみ・発疹・食欲不振などの肝機能障害が出る事もあります。このような重い副作用は稀だと言われていますが、万が一これらの症状が見られたらすぐに服用を中止して病院を受診するようにしましょう。
【関連記事】
肝機能低下で起こる4つの症状【その原因や改善方法を徹底解説!】
間質性肺炎
間質性肺炎といった重い副作用も報告されています。間質性肺炎では、空咳・息苦しさ・少し動いただけで息切れがする・発熱といった症状が表れます。この場合もすぐに服用を中止して、直ちに医療機関を受診しましょう。
【関連記事】
間質性肺炎の初期症状は発熱?治療方法も分かりやすく解説
麦門冬湯の飲み合わせに注意
甘草含有製剤
麦門冬湯は妊婦さんや子供も飲める漢方薬ですが、飲み合わせには気をつけるようにしましょう。
芍薬甘草湯などの甘草を含んでいる漢方薬を一緒にのむときは「偽アルドステロン症」に注意が必要です。
甘草についてくわしくはこちらを見て参考にして下さい。
【関連記事】
甘草(カンゾウ)の10の副作用に注意!【正しい一日量を解説】
グリチルリチン酸
また、グリチルリチン酸及びその塩類を含有する製剤はカリウムの排泄を促進させるので、血清カリウム値の低下が促されることが考えられます。その為、低カリウム血症の副作用も考えられます。
相乗効果が考えられるもの
市販薬やサプリメント、健康食品などで同じ種類の関与生薬を含んだものは、相乗効果によって強い作用が現れる事も考えられます。その為、重複摂取には注意しましょう。普段飲んでいる薬がある場合は、飲み合わせを尋ねる事も大事です。
当記事は医師、薬剤師などの専門家の監修を受けておりますが本サイトで提供する情報、文章等に関しては、主観的評価や時間経過による変化が含まれています。 そのため閲覧や情報収集は利用者ご自身の責任において行っていただくものとしその完全性、正確性、安全性等についていかなる保証も行いません。