うなじのニキビの6つの原因!【治らないのはどーして!】
<監修医師 Dr.masa>
ニキビって嫌ですよね。顔、背中と同じように首まわり、そしてうなじにもできたりしませんか?うなじにできるニキビって顔ニキビとは違うのでしょうか?
気になる所から確認してみよう
うなじニキビとは
ニキビは毛穴に皮脂が詰まり、アクネ菌がそこに繁殖して炎症を起こした状態を言います。
出来る場所によって顔ニキビ、背中ニキビ、うなじニキビなどといわれています。
うなじにできるニキビは一般におとなニキビの一つといわれています。
おとなニキビは新陳代謝が活発な思春期のニキビと違い、フェイスラインや首回りにできやすいのです。
うなじのニキビの6つの原因
乾燥
皮膚が乾燥することによって防御反応が起こり皮脂の分泌が増加します。
自律神経の乱れ
睡眠不足、精神的・身体的ストレス、不規則な生活から交換神経と副交感神経のバランスが乱れます。
それにより胃炎や過敏性腸炎など胃腸の調子が崩れたり、ホルモンバランスが乱れます。皮脂が過剰に分泌されます。
過剰に分泌された皮脂により毛穴が詰まりやすくなってニキビができます。
摩擦
寝具、衣服、ナイロンタオルなどによる皮膚のこすれ、髪の毛がいつも皮膚にあたる等皮膚への刺激や負担を与えます。
洗い残し
髪や身体を洗った時のシャンプーや石鹸の落とし残り、すすぎ残しによる肌への刺激がニキビを作ります。
衛生状態
寝具・衣服(襟など)の汚れ、タートルネック等を着ていて首回りが蒸れる、頭や首にかいた汗などによって発生します。
食生活
ジャンクフードといわれる糖質、脂質の摂りすぎ、ミネラル、ビタミン類の不足はニキビを悪化させます。
食生活についてはもう少し詳しく後述します。
紫外線
肌は紫外線からの影響を受けないように角質を厚く(角質肥厚)して守ろうとします。
厚くなった肌は剥がれ落ちにくく、その結果毛穴が詰まりやすくなります。毛穴が詰まることによりアクネ菌が繁殖しやすい環境ができます。アクネ菌が作るポルフィリンは紫外線に当たると活性酸素を発生させ、皮膚に刺激を与え炎症を起こします。
紫外線は一年中降り注いでいます。年間通して紫外線対策をするよう心掛けましょう。
出来てしまった時の対処法
保湿
前述の通り、皮膚の乾燥が原因の一つに上げられます。
入浴後の保湿をローションやクリームを使ってしっかり行いましょう。その際には油分の多いものではなく保湿成分(セラミド、ステアリン酸コレステロール、コレステロールエステル、天然保湿因子が含まれているもの)が含まれたものがお勧めです。
摩擦、刺激を与えない
ニキビができてしまったらなるべく摩擦や刺激を与えないようにしましょう。
身体を洗う際はナイロンタオル等で擦らないようにします。泡立てをしっかり行って泡で洗うようにします。石鹸やシャンプーなどは低刺激のものを使うと良いでしょう。洗濯の際の洗剤などにも注意してください。
薬
軽い場合は市販のニキビ治療薬も有効です。化膿などして悪化した場合は跡が残りやすいので皮膚科を受診しましょう。
顔にできるニキビに有効とされるディフェリンゲルは効きにくいので注意が必要です。
清潔
シャンプーや石鹸などの洗い残しがないようにしっかり流します。特に首の生え際あたりは意識してしっかり洗い流しましょう。
湿気が残っていると菌の繁殖を促しますので洗髪後はしっかり乾かします。
また、汗をかいたときにはこまめに拭きとり、早めにシャワーなどで洗い流すようにしましょう。シャワーを浴びれない場合は肌拭き取り用のウェットティッシュも有効です。
寝具(枕カバーやシーツ)もこまめに洗濯して汚れが残らないようにします。
髪型
襟足など髪の刺激でニキビが悪化する場合があります。髪をまとめる髪型などして刺激を与えないようにしましょう。
うなじのニキビは食事にも注意
脂質、糖質が多い食事を摂っていたり、肌のターンオーバーに重要な役割をするたんぱく質、新陳代謝を促すカロテン、ビタミンB6、皮脂の分泌を抑制するビタミンB2、抗酸化作用の高いビタミンCなどの不足はニキビを悪化させます。
ミネラル・ビタミン類はコラーゲンを作るのに必要なので栄養バランスよく食べるようにしましょう。
ニラレバ炒めや筑前煮、魚介類の鍋物やスムージー(小松菜・ヨーグルト・キウイ・バナナ等)がお勧めです。
病院でのニキビ治療
ニキビの種類、肌質などにより治療法はさまざまです。治療法の中には保険適用外治療もあり、高額なものもあります。医師と相談しながら症状改善を目指しましょう。
内服薬(保険適用、保険適用外あり)
保険適用
✅ 抗生物質:テラマイシン、ミノマイシン、ルリッド等
✅ 抗炎症剤:ブルフェン等
外用薬(保険適用、保険適用外あり)
保険適用
✅ 角質生成抑制:ディフェリンゲル・・・黒ニキビ、白ニキビに効果 ✅ 抗生物質:アクアチム、ダラシンなど・・・菌の駆除 ✅ 抗炎症剤:イブプロフェンピコノール、グリチルリチン酸ジカリウム等 |
レーザー治療(保険適用外)
対処療法です。単発の赤ニキビに効果的です。
炭酸ガスレーザーでニキビ内の皮脂を取り除きます。ニキビの炎症を抑え、炎症期間を短くします。クレーターや色素沈着が起こりにくいのが特徴です。
ケミカルピーリング(保険適用外)
古い角質を除去し、皮膚のターンオーパーを促進し、肌の再生を促します。アクネ菌の繁殖を防ぐことでニキビのできにくい肌を作ります。
肌への負担があるため敏感肌の人、炎症を起こしている場合には不向きです。4週間に1度程度、10~15回を目安に行います。治療中には日焼けに注意しましょう。
フォトダイナミックセラピー(PDT)(保険適用外)
光線力学療法のことで、光感受性物質(光に対して反応するもの)と光線を組み合わせて行う治療法です。
2~3週間に一度、5回程度を目安に治療します。
イオン導入(保険適用外)
ビタミンCを浸透させ、肌質を改善させます。ニキビの補助的治療として使います。
うなじのニキビと症状が似た病気
アテローム(粉瘤・ふんりゅう)
俗に「脂肪のかたまり」と呼ばれるしこりをいいます。
実際には皮膚の下に袋状のものができ、その中に皮脂や角質が溜まってできた腫瘍を言います。良性の腫瘍ですが、化膿すると腫れて痛みを伴います。
似た腫瘍が他にもありますので皮膚科を受診し、治療しましょう。
蕁麻疹
食品・薬剤のアレルギー反応だけでなく、日光・汗・寒さ・運動・圧迫などによっても起こります。
あせも
汗腺(汗管)が詰まることにより汗が外へ流れず皮膚にたまり炎症を起こします。皮膚に赤いぶつぶつによりかゆみが起こります。
糖尿病
糖尿病の初期症状に肌のかゆみや痛み、むくみがあります。
多尿に伴い脱水症状が出て皮膚が乾燥します。乾燥した肌はかゆみを生じやすくニキビのような炎症も起きます。菌に感染すると高熱を発したり、こん睡状態になることもありますので注意が必要です。
ただのニキビだと思わず、なかなか治らないときには専門医に相談するようにしてくださいね。
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