うわっ尿が濁り白い!【4つの原因やこの病気に要注意!】
<監修医師 春田 萌>
自分の尿が気になることはありますか?尿は健康状態をあらわすものの1つです。白く濁っていたり浮遊物が混ざっていたり、まれにいつもと違った尿が出て驚くことはありませんか?
今回は、尿が濁り白くなる原因や、病気について解説していきます。
気になる所から確認してみよう
尿が白く濁る原因
基本的な尿の状態は、健康であれば透明です。不要なものが排泄されるので、摂りすぎたビタミンCなどが原因で黄色くなることはあります。また、排泄されるまでは無菌なためにおいもありません。
食事
食事内容によって、尿が濁ることがあります。シュウ酸や脂肪酸を摂り過ぎた場合、体外に排出されて白く濁ることがあります。
シュウ酸が多く含まれる食品は、代表的なもので、ほうれん草、タケノコ、枝豆、未熟なバナナ、チョコレート、コーヒー、ビールなどです。日常的に食べているものですね。
脂肪酸とは飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸があり、飽和脂肪酸(主に動物性脂質)の摂り過ぎは生活習慣病の原因となります。生活習慣病の原因となるくらいなので、摂り過ぎはよくなさそうですね。
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血尿
血尿は、見てすぐに「赤い!」とわかるものと、見た目は赤くないけれど顕微鏡で見ると確認できる血尿とがあります。
病気からくる血尿や、シュウ酸カルシウム結石や尿酸結石で尿路を傷つけたもの、原因不明の突発性血尿があります。
シュウ酸カルシウムはシュウ酸とカルシウムが結びついたものです。カルシウム不足の場合はシュウ酸が尿中にあらわれ、尿が白く濁る原因となります。
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おりもの
女性特有ですが、おりものがまざると白く濁ることがあります。性器に異常がなく、濁っていたり浮遊物があったりする場合はおりものと考えられます。
また、生理中やその前後は血液が混ざることもあるので白く濁ることがあります。
病気
膀胱炎、腎盂腎炎、尿道炎、前立腺炎、などの尿路感染症や性感染症などになると、血液や膿、塩類や細菌が尿に混ざり尿が白く濁ることがあります。
考えられる病気の可能性
結石
痛みの王様と呼ばれる腎臓結石や尿管結石があります。腎臓で作られた尿の中にはカルシウム、シュウ酸、リン酸、尿酸などが含まれ排泄されています。
それらが何らかの原因で結晶化し大きくなったものが尿路結石です。結石のある部分によって、腎臓結石、尿管結石といいます。小さい結石は自然排出されるので安心してください。
膀胱炎
膀胱内に細菌が侵入し、炎症をおこすことを膀胱炎といいます。女性に多い疾患です。膀胱炎特有の症状として、残尿感、頻尿、血尿、白濁尿、排尿痛などがあります。
尿に血液が混ざったり、細菌に対抗する為の白血球や細菌等が混ざったりして濁ることがあります。免疫力が低下するとかかりやすくなります。
腎盂腎炎
尿を作る腎臓に細菌が感染しておこる炎症です。女性に多い疾患です。妊娠中や前立腺肥大である、尿路結石がある人は注意が必要です。
また、糖尿病などで免疫力が低下している人も注意が必要です。膀胱炎と症状が似ていますが、見分け方は発熱しているかどうかです。
発熱していると腎盂腎炎とされます。ただし、男性の場合は発熱していると前立腺炎の可能性もあります。
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腎結核
結核菌が血管を通って腎臓に侵入することでおこります。侵入してすぐに発症するのではなく、感染から数年以上かけて少しずつ進行していきます。初期段階では自覚症状がありません。
尿管を通って尿管、尿道、膀胱へ感染が広がってきたころに自覚症状が出始めます。尿道狭窄になると腎臓が膨張し、尿は濁り血尿や膿の混ざった尿がでるようになります。
尿道炎
尿道に細菌が入り炎症をおこします。男性に多い疾患です。多くの原因は性行為による淋菌、クラミジア菌の感染で、尿に膿が混じることで尿が濁ります。
前立腺炎
尿道から細菌がはいり、前立腺まで感染し炎症が起こることです。他の尿路感染と同様、膿が尿に混ざることで白く濁ります。膀胱炎と症状が似ていますが発熱をおこすことが多いです。
性病
淋病やクラミジア菌にかかっていて男性の場合、膿がでるので尿が濁ります。女性の場合はおりものが増え、濁る場合があります。
日常生活でできる予防法
尿が濁る原因として、過剰に摂取した成分の排出と細菌感染により膿がでているという2大原因があります。
過剰摂取した成分の排出を抑える
シュウ酸は、尿が濁る原因と結石を作る原因となります。脂肪酸のうち飽和脂肪酸である動物性タンパク質も尿が濁る原因となります。
また、結石の理由としてプリン体があります。プリン体は尿酸に変化し、余ると結晶化します。これらの過剰摂取は注意が必要です。
気をつけていても、とりすぎてしまった時はマグネシウムやクエン酸がシュウ酸の濃度を低下させたり結石の発生をおさえたりしてくれます。また、緑黄色野菜や大豆、玄米、柑橘類を摂取することは結石を抑える対策となります。
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細菌に感染しないようにする
免疫力を高めることが1番の対策となります。また、性感染症についてはコンドームの着用で予防できます。タオルの共用をさけ、不衛生にならないように気をつけることが大切です。
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