おかひじきの栄養や9つの効能に驚愕!【鉄分もたっぷり!】
<監修医師 まっちゃん>
「ひじき」と名前がついているこの野菜をご存知ですか?どんな野菜なのか、気になりますよね。
今回はおかひじきの栄養や効能・レシピについてご紹介します。
おかひじきってどんな野菜?
アカザ科オカヒジキ属の一年草で、日当たりの良い海岸の砂浜などに自生しています。アジアの北東部に広く分布しています。英名をSaltwort(塩生植物)という通り、海水等塩分の多い所でも育つ植物です。
葉が多肉質の線形をしており、ヒジキに似ていることから陸のひじき=おかひじきと呼ばれるようになりました。5~9月に収穫される若芽を茹でて食用にします。
江戸初期に米沢や山形で栽培が始まり、年に数回収穫されます。害虫が付きにくく無農薬で栽培しやすいのが特徴です。
購入時には艶があり、色鮮で小ぶりなものを選びましょう。シャキシャキした歯ごたえと食感が特徴なので、さっと茹で、冷水にとり、歯ごたえを残るように下ごしらえをします。
ちなみによく似ているひじきについてはこちらを参考にして下さい。
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おかひじきの栄養を知ろう
カリウム
おかひじきの主な成分となっています。カリウムの働きは以下の通りです。
✅ 浸透圧の調節
→ 大部分のカリウムはイオンとして細胞内液にあり、細胞外液にあるナトリウムイオンとの濃度を調節する働きがあります。これにより体内の水分量の調節が行われます。この調節機構をナトリウム-カリウムポンプと言います。
✅ 情報伝達システム
→ 神経どうしの情報やホルモンを分泌する働きはカリウムイオンとナトリウムイオンの移動によって行われています。
✅ 血圧降下作用
→ 塩辛いもの、味の濃いものを食べるとナトリウムの摂取量が多くなります。ナトリウムの腎臓での再吸収を抑制し、尿と共に排出することによって血圧を下げることになりますので高血圧予防にもなります。
✅ 筋肉の収縮
→ ナトリウム-カリウムポンプの働きによって活動電位(神経細胞が信号を受け取って他の細胞に伝えようとすること)が発生し、筋肉の収縮を調節します。
低カリウム血症になると意識・知覚障害、麻痺などの症状があらわれます。
カルシウム
99%が骨や歯に存在していますが、残りの1%は神経、血液、筋肉に存在します。この1%が生体機能維持、調節になくてはならないもので機能カルシウムと呼ばれています。
骨や歯を形成することはもちろん、血液の凝固、筋肉の収縮、心臓の収縮作用を増すなどの働きがあります。また、体内のカルシウムが脂肪の合成を抑制し、分解を促進させるのでダイエット効果もあります。
ミネラル
マグネシウム、リン、鉄なども豊富です。これらは骨の生成や維持に欠かすことができない成分です。
✅ 鉄は70%が血液中のヘモグロビンのヘム鉄として存在しています。肺から入った酸素を体全体に送り届ける働きがあります。
また、肝臓や脾臓、筋肉などに蓄えられた(貯蔵鉄)鉄が不足するとそこから引き出される作用があります。
✅ マグネシウムは他のミネラル(ナトリウム、カリウムカルシウム、リンなど)と共に骨や歯を作ります。また、酵素の働きを活性化させたり、ホルモン分泌(特に副甲状腺ホルモンの分泌)はカルシウム、ビタミンDとのバランスが重要となっています。
くわしくはこちらも参考にしてください。
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ビタミン
✅ βカロテンは抗がん作用、免疫力アップ、老化防止に効果があります。また、体内でビタミンAになり、肺、喉、皮膚、髪、粘膜、視力を守り、維持する働きもあります。
✅ ビタミンEは生体膜(核膜、細胞膜など)に存在して過酸化脂質化(脂肪酸が酸化されること)を抑える働きがあります。
✅ 過酸化脂質化は動脈硬化(血管に過酸 化脂質が溜まった状態)、皮膚のシミ、しわの原因となりますが、ビタミンEの抗酸化作用により細胞膜を守り、血行障害を防ぎます。
✅ ビタミンKは骨の発育、修復、止血の働きがあります。ビタミンDと共にカルシウムの石灰化(カルシウムの沈着)を促進し、骨粗鬆症の予防をしています。
逆に骨以外の組織では石灰化を抑え、動脈硬化などの予防となっています。 |
おかひじきの効能は9つも!
むくみ予防
塩分が多いもの、味が濃いものを摂取するとナトリウムイオンが体内多くなります。ナトリウム濃度を下げようと水分が取り込まれます。細胞内は水分で膨らみむくみが生じます。
カリウムを摂ることにより体内のカリウムとナトリウムは正常な比率(1:2)に保たれるよう、ナトリウムと水分を体外へ排出してくれます。
高血圧予防
水分が血液内にたまると血管壁がその圧力で押されます。これにより血圧が高くなる状態を高血圧と言います。
この際もむくみのときと同様にカリウムがナトリウムと水分を排出して血圧を正常に保つように働きます。
心筋梗塞・脳梗塞予防
ビタミンEの働きにより血液内での脂肪酸の過酸化脂質化が防がれるため、血栓ができるのを防ぐことができます。
心筋梗塞の前兆についてはこちらを参考にして下さい。
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心筋梗塞の前兆は意外なアレ!4つの予防法!
糖尿病予防
おかひじきには多くの食物繊維があります。食物繊維は水溶性と不溶性の二種類あり、それぞれに働きが違います。水溶性食物繊維は糖質、コレステロールを包み込み体外へ排出します。
そのため、腸内での吸収が妨げられて糖尿病、脂質異常症に効果があります。
便秘予防
不溶性食物繊維は腸を活性化させて腸内の有害物質や不要なものを体外へ排出する効果があります。
美肌作用
不溶性食物繊維による体内の有害物質を排出やビタミンEの働きによる皮膚や粘膜の保護により肌の調子を整えます。
貧血予防
鉄分を多く含んでいますので鉄欠乏性貧血に有効です。
貧血について詳しくはこちらを見て参考にしてください。
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骨粗鬆症予防
カルシウムにより骨の生成が活発になり骨粗鬆症を防ぎます。
おかひじきのおいしい食べ方
生で使用する場合は氷水に付けてシャキッとさせてから使うと歯ざわりが良くなります。茹でる場合はさっと茹でて緑鮮やかにするよう心掛けましょう。
調理方法は簡単なものが多く、自分なりのアレンジもできるのでいろいろ試してみてください。
おかひじきの海鮮風サラダ
[材料]
おかひじき 100g
ツナ缶 1/2缶
カニカマ 2本
すりごま 大1
マヨネーズ 大1
しょうゆ 少々
[作り方]
1.ゆでたおかひじきは4cmくらいのざく切り、カニカマは半分に切ってほぐしておく
2.ツナ缶は水分を切ってボウルに入れる
3.おかひじき、カニカマ、マヨネーズ、しょうゆを加えてまぜたあとすりごまをかけて出来上がり
おかひじきのかき揚げ(2~3人分)
[材料]
おかひじき 50g
ニンジン 小1/2本
玉ねぎ 1/2個
小麦粉 50g
水 適量
油 適量
[作り方]
1.ゆでたおかひじきは4㎝位のざく切り、人参、玉ねぎは千切りにする
2.ボウルに小麦粉を入れ、様子を見ながら水を加えてさっくり混ぜる
3.材料をボウルに入れ切るようにまぜる
4.深さのあるフライパンに油をいれ、170-180℃になったらスプーンで具をすくい、フライパンに入れる
5.両面がカラッと揚がったら出来上がり
小麦粉の代わりに米粉を使うと簡単にカラッとした天ぷらができます。
おかひじきの味噌汁(2人分)
[材料]
おかひじき 50g
油揚げ 1枚
だし汁 250cc
味噌 大1.5
[作り方]
1.おかひじきは洗って食べやすい大きさに切る
2.油揚げは油抜きして細切りする
3.鍋にだし汁を入れて煮立ったら油揚げをいれ、しばらくしたら味噌を溶く
4.煮立つ前に火を弱め、おかひじきを入れ、色が鮮やかになったら火を止めて出来上がり
*だし汁はあらかじめ作り置きしておくと便利です。
水にかつお節や昆布などお好みのものを入れて1晩ほど置けば出来上がりです。保存用容器に入れて3-4日で使い切るようにしましょう。
おかひじきはあまり有名な野菜ではないのですが、栄養が豊富で取扱いがしやすい野菜です。
上手に取り入れて健康的な生活を楽しみましょう。
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