足の指が腫れた!【かゆみや痛みがある時の9つの対処法】
<監修医師 田中 恵文>
足の指が突然腫れて、かゆみや痛みを伴う場合はとても辛いものです。最初のうちは痛くない場合でも、あとから時間が経つと痛みが出たりする事もあります。
腫れにより靴も履けない状態になった場合には日常生活に支障をきたしてしまいますよね。
今回は足の指が腫れた際の原因やその対処法についてご紹介します。
気になる所から確認してみよう
足の指が腫れてかゆみや痛みがある時の原因と対処法
足の指が腫れてかゆみや痛みがある時に考えられる原因として、9つの事が挙げられます。
①しもやけ
<原因>
冬場によく現れますが、昼夜の温度差が10度以上ある場合に起こりやすいと言われています。
体が冷えたり、外気が寒くなると、手先、足先の細い血管の循環が悪くなり、炎症が起きます。
主な症状は手や足先、鼻の頭などに赤い腫れとじんじんとした痒みを感じます。中には発疹を伴うものもあります。
<対処法>
毛細血管の流れを良くするためにビタミンEを内服したり、炎症による痒みにはステロイドの塗り薬を塗ったりします。寒い事により起こるので、なるべく温める事も重要です。
②痛風
<原因>
体に溜まった尿酸が関節付近で結晶化してしまうことにより、手足に腫れや強い痛みが起こる病気です。主に男性に多いと言われています。
<対処法>
発作的に痛みが起こりますので、症状の出た患部をまずは冷やして、その後鎮痛剤などを服用します。
この時に鎮痛剤の成分にアスピリンなどのサリチル酸が含まれるものは避けるようにしましょう。
この成分が逆に症状を悪化させることがあります。市販のものなどは箱などに成分の記載がありますので、良く見てから服用するようにしましょう。
またアルコールの服用は絶対に禁物です。症状を悪化させる原因となります。痛みを紛らわすためと言って、飲酒するのは厳禁です。
痛風は長引くといつ痛みや腫れの発作が起こってもおかしくありません。病院を早めに受診して、早期治療に努めましょう。
③外反母趾(がいはんぼし)
<原因>
足をぺたぺたと付けて歩く歩き方の人に多いと言われています。特に外反母趾になると足の親指の先が人差し指のほうにくの字にまがってしまい、腫れて痛みを伴う事があります。
<対処法>
足の付け根が痛むので、なるべく足のサイズに合った靴を履くようにするのが良いです。窮屈な靴を履くことで悪化させる恐れがあります。
そして積極的に足の指を動かすようにしましょう。足が窮屈にならないように、家にいるときは裸足でいる事も望ましいです。
痛みを伴う場合には応急処置として湿布を貼るのもお勧めです。ひどい場合には手術になる場合もありますので、痛みが激しい場合には病院の受診が必要です。
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④疲労骨折
<原因>
過度に足を曲げる、ひねるという事を長期間繰り返す事によって起こるものです。
特に陸上選手などに多い症状です。特に足の第二指、第三指になりやすいと言われており、逆に親指は他の指よりも骨が太い事から疲労骨折になりにくいと言われています。
またランナー以外にも骨粗しょう症の人もなりやすいので注意が必要です。骨折部は腫れて痛みを伴う事がほとんどです。
<対処法>
まずは安静にする事が大切です。痛みが酷い場合にはギプスでの固定を行ったりします。疲労骨折を普段から予防するためには運動の前のストレッチを行う事が良いとされています。
⑤脱臼
<原因>
無理な動きをする事で関節がずれてしまい、痛み、腫れ、熱感、内出血などの症状が出ます。生まれつき関節が外れやすい人もいますが、脱臼が酷いと神経や血管を傷つけてしまう恐れもある為、注意が必要です。
<対処法>
脱臼が起こった場合には8時間以内に外れた関節を元に戻さなければならないと言われています。
早く元に戻さなければ、全身麻酔での手術が必要になる事もありますので、脱臼だと思ったらすぐに病院、もしくは整復師の元を受診しましょう。
⑥モートン病
<原因>
中腰での作業やヒールの高い靴を履き続ける事により起こる病気です。
足の先が無理な姿勢を続ける事で自分の体重を支えますが、それにより足の先の神経が圧迫されることで神経症状を引き起こします。
主に足の指の痛み、腫れ、熱を持った感じが現れます。特に中年の女性に多いと言われています。
<対処法>
モートン病の治療は主に「保存療法」です。高いヒールの靴を履かないようにし、薬の服用、運動療法、ブロック注射などで対処します。
酷い場合には外科的手術になる事もあります。
⑦爪周囲炎
<原因>
足には爪が存在するわけですが、その爪が深爪などの原因により足の先に出来る外傷によって、足の指が炎症を起こし痛みや腫れを起こす病気です。
炎症部分は化膿して膿を持ちます。
<対処法>
爪の周りを圧迫すると膿が出るようになったら、症状が悪化する場合もありますので、専門医の診察を受けるようにしましょう。
⑧水虫
<原因>
水虫が悪化すると足の指が赤く腫れたり、水ぶくれが出来たりします。
汗をかく時期に靴の中が清潔に保たれていなかったりすると、白癬菌(カビの一種)が入り込んで水虫を引き起こします。
<対処法>
あまりに症状がひどくなると、飲み薬や塗り薬では効かなくなってしまう事もあります。
点滴をしたり、場合によっては入院治療が必要な場合もあるようです。水虫は感染症ですので、放っておかずにきちんと治癒するまで治療を受けるようにしましょう。
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⑨骨折
<原因>
何かに強くぶつけたりする事で、短時間に痛みや腫れ、紫色に内出血が起こるなどの症状が現れます。
打撲と見分けがつかないという人もいますが、骨折との違いは痛みが骨折よりも比較的に弱いところです。
<対処法>
応急処置としては、患部を高く上げて、冷やす事です。もしテーピングできそうであれば固定し、速やかに医療機関を受診します。
骨が折れて曲がったまま放置すると、手術が必要になる場合もあります。素人判断するのではなく、痛みが続く場合はきちんと病院を受診しましょう。
9つの主な症状を見てきましたが、これらの症状が出た場合には何科を受診すればよいのでしょうか?
爪や皮膚に関連して足の指が腫れた場合には「皮膚科」骨の異常を感じたら「外科、整形外科」
発作的に痛みが起こった場合には「内科」を受診するといいでしょう。
また痛風は食生活の改善、外反母趾などは自分の履く靴など生活習慣を見直す事で予防できることもあります。身近なところから気を付けるように自分自身で心がけて、日々の健康に努めましょう。
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