倦怠感の9つの原因【この病気に注意して】
<監修医師 ドクターTST>
倦怠感とは、心身の疲れによってだるく感じることです。
病気の症状などでよく出てくる言葉ですが、倦怠感を覚える原因は疲れだけなんでしょうか・・・病気からくる倦怠感もあるのでは?
今回は倦怠感の原因や病気の可能性について解説していきます。
倦怠感の原因
過労、睡眠不足
働きすぎて休む時間が減ったり睡眠時間が減ると、回復する時間が短くなって疲れが溜まりだるさにつながります。
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日常の疲れ
仕事や家事に日々追われていると、意識しないうちに疲れがたまっていて、眠気などとともにだるさが出てきます。
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心の疲れ
転勤や入学、冠婚葬祭などいつもと違う環境に置かれると、精神的な緊張が続き、ストレスから疲れがたまります。
体に特に故障がないのにだるいのは、心の疲れかもしれません。精神的な疲れも身体的なだるさとなって表れます。
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更年期障害
更年期になるとホルモンのバランスが崩れてきてだるさが出ます。もっと若い年代でも、自律神経の乱れで更年期と同じ状態になることがあります。体の冷え、不眠や動悸などを伴います。
自律神経失調症
はっきりした体の病変がみつからないのに、倦怠感やめまい、ふらつき、力が入らないなどの症状が出ます。
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栄養バランス
食欲不振が続くと必要な栄養がとれず、だるさを感じるようになります。炭水化物の不足でエネルギーが足りなかったり、ビタミン不足でもだるくなります。
貧血、低血圧、血行不良
血流が悪く、必要な物質の動きが滞ったり老廃物の排出がうまくいかないとだるさを感じます。
体の冷えが気になる人も血行が悪いことが考えられます。夏の冷房による体の冷えも血行不良の一因です。
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風邪
風邪やインフルエンザの場合、侵入した病原菌を排除するために防御機能が働くと、だるさを始めとして、発熱、咳、腰痛などの症状が表れます。
ただ、感染から倦怠感にいたるメカニズムのついてはまだ解明されてはいません。
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薬の副作用
どんな薬でも副作用はありますが、その中でも倦怠感は代表的な副作用です。ブレドニンなどのステロイド剤ではやや強く出ることがあります。
倦怠感で考えられる病気
疲れて休んでも回復しない疲れや倦怠感は、何かの病気の症状であったり前触れの場合があります。病気との関連を見てみます。
慢性疲労症候群
原因不明の全身倦怠感、微熱 頭痛、関節痛、脱力感、だるくて動けない、抑うつ、思考障害などの症状が長期間続きます。
ウイルス、免疫異常などいろいろな原因説がありますが、決定的なものはありません。
自律神経失調症とされている人の多くはこの病気の可能性があります。治療は対症療法が主になります。漢方薬が併用されることもあります。
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がん
倦怠感は大部分のがんの症状としてもっともよく表れます。がんには抗がん剤が使われますが、その副作用としても下痢や吐き気とともにごく普通に表れる症状です。
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肝臓病
急性肝炎の主症状として、また慢性肝炎や肝硬変の前期症状として表れます。
異常な眠気や倦怠感、吐き気や食欲不振などの症状は肝臓の機能が低下しているサインであることが多いのです。
腎臓病
腎臓の機能低下でも倦怠感は代表的な症状です。他に尿の異常、むくみ、かゆみ、目の異常、発熱などの症状があります。
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糖尿病
糖尿病は、膵臓が分泌するインスリンの働きが悪く、ブドウ糖をエネルギー源として利用しにくくなる病気です。そのためエネルギー不足が起きてだるくなります。
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精神障害
うつ病、適応障害、統合失調症、不安障害などの、精神的な障害から起こるそれぞれの症状の対応で、体が疲労してしまって倦怠感が起こります。
精神障害の関連で、抗精神薬の離脱症状でも倦怠感が一般的に出てきます。連用障害をさけるために薬を減らしたり、一時中止した場合に起こりがちです。
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倦怠感の解消方法
これまで見てきたように、倦怠感は病気や体調不良のほとんどに表れる現象で、治し方、対処法もそれぞれ異なります。代表的なものについて見て行きます。
睡眠
だるさ、疲れや痛みは睡眠中に体の補修作業が行われて回復します。疲れたと感じたときは普段より少し多めに睡眠をとります。
睡眠中には脳内でもいろいろな保守作業がおこなわれます。睡眠不足や精神的な疲れも十分睡眠をとることで解消されます。
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栄養補給
ビタミン不足や栄養バランスの不足は食べ物に注意することで改善します。ビタミンB群や疲労回復物質を含む豚肉、鳥のむね肉 ニンニク、酢などが最適です。
また食事はきちんと作って食べるようにします。間に合わせが栄養バランス悪化の原因です。
ビタミンBやC、クエン酸、コエンザイムなどのサプリ、市販薬でも効率よく摂取できます。食事からとれない時、疲労感が治らない時にも好適です。
病的疲労の対処
長期間倦怠感が治らない、他にも症状があるなど、なんらかの病気が心配な場合は病院での診察が必要です。
原因がはっきりしないことが多いので、何科を受診するか迷いがちです。まずは内科で血液検査や診察をうけて、必要があれば他科へ移されます。
倦怠感のような因果関係が入り組んだ症状を総合的に判断するのは内科が最適です。入院になっても適切な看護が受けられます。
倦怠感の予防方法
規則正しい生活
朝きちんと起きて規則的な生活を心がければ、脳の働きがスムーズになり自律神経の乱れもなくなります。
休息
疲れたら休む、夜は睡眠時間をじゅうぶん確保する、寝具を整え睡眠の質を高めるなどの配慮をします。
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ストレス
休日など時間をみつけて気分転換をはかります。心配事や不安などは誰かに相談するなどして、ストレスを溜めず早めに解消するようにします。
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食事
栄養バランスのとれた食事を意識して摂るようにします。アプリや市販薬も普段から上手に利用しましょう。
受診
休んでも回復しないとか、他にも何か症状があるときは早めに病院で診てもらいましょう。
倦怠感についてでした。疲れてもついつい無理して頑張りがちですが、それがかえって悪い結果になってしまうかもしれません。遠慮や気兼ねは無用です。自分の体をいたわりましょう。
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