たけのこ食べ過ぎると6つの症状が起こる【適量はどのくらい?】
<監修医師 まっちゃん>
春になるとスーパーでみかけるたけのこ。あく抜きをして煮物や炊き込みご飯、お味噌汁など美味しいですよね。シャキシャキという歯ごたえもあるので、ついつい食べ過ぎてしまいます。
たけのこには食物繊維などが豊富に含まれているし、免疫力を高めるともいわれており、適量を食べればとっても体に良いのですが、食べ過ぎてしまうと肌荒れなど体に異変がおきる場合もあります。
ここでは、たけのこの食べ過ぎでおこる症状や栄養、適量について説明していきます。
たけのこの食べ過ぎによって起こる症状
食物繊維の取りすぎによる便秘・肌荒れ・吹き出物
たけのこには食物繊維(セルロース)が豊富にふくまれています。適量の食物繊維であれば、腸内をデトックスする効能があり、排泄促進作用がありますが、取りすぎは体調を崩す原因になります。
また、たけのこは固い食べ物のため、食べ過ぎによる便秘や腹痛、消化に時間がかかることによる肌荒れ、吹き出物などの症状がみられる場合があります。
えぐみ成分シュウ酸による胃腸の不調・結石
たけのこのえぐみ成分のシュウ酸は、胃腸に負担をかけることから、胃腸の不調や吐き気、下痢などの原因となります。
またシュウ酸は、結石の原因となる成分でもあるため、尿路結石などの病気を持っている方は、特に食べ過ぎには気を付けましょう。
シュウ酸は、たけのこを収穫して時間がたつほど増えるといわれているため、早めに食べることをおすすめします。
胃腸のトラブルに関してはこちらを見て参考にして下さい。
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アセチルコリンによるアレルギー症状
たけのこを食べて喉が“いがいがする”、“かゆい”などの症状がある方は、たけのこに含まれるアセチルコリンが原因でアレルギー症状が出ている可能性があります。
アセチルコリンは、人間がもともと体内にもっている神経伝達物質で、副交感神経へ作用しています。たけのこのアセチルコリンによるアレルギー症状は“仮性アレルゲン”と呼ばれています。
たけのこからアセチルコリンを摂取することで、副交感神経を刺激しすぎて、心臓や肺、気管支などに影響を及ぼし、発作のような症状をもたらす場合があるとされています。
ただし、仮性アレルゲンは熱に弱いとされているため、十分に加熱処理をして食べましょう。
たけのこの栄養
たけのこは食べ過ぎてしまえば、上記のような作用が出てしまいますが、適量であれば体によい効果があります。ここでは、たけのこの栄養について詳しく説明していきます。
不溶性食物繊維
たけのこの食物繊維(セルロース)は、体内の不要物を体外に排泄する効果があるとされています。そのため、便秘の改善だけでなく、余分なコレステロールなども体外に排泄します。
そのため、大腸がんの予防や糖尿病の予防などにも効果が期待されているのです。
ミネラル
たけのこには「カリウム」「亜鉛」「銅」などのミネラルを含みます。このミネラルは体の中には微量にしか存在しませんが、正常な体を保つためには、なくてはならないものです。
✅ カリウム:体の余分な水分やナトリウムなどの塩分を体外に排泄する。むくみや高血圧に効果がある。
✅ 亜鉛:味覚を正常に保つ。皮膚や粘膜を正常に維持する働きがある。
✅ 銅:赤血球の赤い色素ヘモグロビンをつくるための鉄を運ぶ役割がある。
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アミノ酸
たけのこに含まれるアミノ酸は、「チロシン」、「ロイシン」、「グルタミン酸」、「アスパラギン酸」などがあります。
✅ チロシン:脳内の伝達物質であるドーパミンなどの原料。脳を活性化しやる気や集中力が高まる。
✅ ホモゲンチジン酸:チロシンが酸化されたもの。慢性疲労や認知症などへの効果が期待されている。
✅ ロイシン:体内の筋肉形成を促進する効果がある。
✅ グルタミン酸:うま味成分。脳を活性化する。アンモニアを解毒して体外に排出する効果がある。
✅ アスパラギン酸:体の疲労回復に効果がある。カリウムやマグネシウムなどのミネラルを細胞に運ぶ。利尿作用があり、アンモニアを体外に排出。
一日に食べる適量はどのくらい?
ゆでたたけのこのカロリーは、100gで30kcal程度といわれています。食べ過ぎると、様々な症状がおこりかねないので、1日に食べる目安は、穂先ならば1/3程度、根本ならば3cm程度がよいとされています。
食べる場所によって量が異なりますので注意しましょう。
たけのこはシュウ酸などによるえぐみが強い食べ物といわれています。このえぐみを取り除くために糠などで煮出すという方法もありますが、牛乳で代用も可能です。
シュウ酸は牛乳の中のカルシウムと結合することで、えぐみが軽減するともいわれています。また、たけのこは食物繊維が豊富なため、冷凍保存には向きません。
牛乳の効能についてはこちらも参考にして下さい。
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たけのこの保存法の一つに塩漬けがあります。塩漬けにすることで、保存期間が長くなり、春以外の季節にも食べることができます。
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