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アガベシロップ6つの効果効能【肝臓への害に要注意!】

<監修薬剤師 藤沢 淳司>
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美容や健康に意識が高い海外のモデルやセレブが愛用する品に人気が出るのは世の常ですが、「アガベシロップ」は国内でも人気の高い素材ですよね。

 

「名前は聞いたことがある」という人も多いのではないでしょうか。しかしいったい何から作られているの、本当に害がないかどうかを正しく理解している人が少ないのも事実です。

 

そこで今回は、アガベシロップの効果効能と副作用について解説します。特に肝臓の害については注意が必要です。

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アガベシロップとは?

 

アガベシロップは甘みとして使用される液体ですが、その原料や作り方、どのように活用されているのか解説します。

 

アガベシロップの原料

アガペーシロップの原料になるのはリュウゼツラン科アガベ属内に属する「アガベ・サルミアナ」「テキーラ・リュウゼツラン(ブルーアガベ)」など数種類のアガベという植物です。

 

見た目はアロエやサボテンに似ており、観葉植物としても人気があります。これらの根茎から採取できる樹液が甘味料として使用されています。

 

果糖とブドウ糖の混合成分で形成されており、この比率は原料であるリュウゼツランの種類や製造者により異なります

メキシコ合衆国や南アフリカが原産地で、アガベシロップも南米で数多くが生産されています。

 

アガベシロップの生成方法

テキーラ・リュウゼツランから製造する場合、全ての葉を除去した後に残ったコアの部分から樹液を搾り取ります。搾り取った樹液はさらに濾過し、濾過した後の液体は加熱して濃縮版を作成します。

 

アガベ・サルミアナから製造する場合は、完全にアガベ・サルミアナが成長する前に茎に穴を開け、直接容器を取り付けます。そして容器に溜まる樹液を毎日採取して原料として使用します。

 

アガベシロップの活用方法

果糖とブドウ糖の混合液であるアガベシロップは砂糖(ショ糖)の代用として料理や飲料に使用できます。蜂蜜よりも甘く、砂糖(ショ糖)の1.5倍の甘さがあります。まさ粘りが少なく、サラサラとしています

 

そのためサラダのドレッシングや料理の味付けなどさまざまなレシピが存在し、チョコレートなどのお菓子やグラノーラ、ダイエット食品に使用されることもあります。

 

また液体状としてだけではなく、パウダー状に加工され使用されることもあります。無味無臭のため乳製品やジャムなどの加工品はもちろん、時には自然派美容商品の素材としても活用されています。

 

メキシコではアガペを発酵させて作ったアルコールをさらに蒸留した「テキーラ」というアルコールが名産品として知られています。

 

果糖のはたらきで体内に摂取されても血糖上昇を緩やかにするほか、甘味料としては珍しく食物繊維も含みます。

 

気になるカロリーはというと、100gあたり310kcalです。同じ分量の砂糖は380kcal、てんさい糖390kcalですので、そこまで低いというわけではありません。

 

ブドウ糖の効能についてはこちらを参考にして下さい。

【関連記事】
ブドウ糖は体に不可欠な栄養素!【効果アップの食べ物も紹介】

 

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アガベシロップ6つの効果

 

砂糖の代用として使用されるアガベシロップですが、使用することにどんな効果が期待できるのでしょうか。どのような効果効能があるのかを解説します。

 

アンチエイジング

アガベシロップには抗酸化作用のある「ケンペロール」「クェルセチン」という成分が含まれています。成分の酸化を抑えるため、老化防止(アンチエイジング効果)があります

 

免疫力改善・抗菌作用

アガベシロップは製造の過程で加熱しますが、せいぜい46℃ほどなので完全に酵素が死ぬことはなく、製品になった後も残されています。

 

そのためアガベシロップを摂取すると酵素を体内にとり入れることになります

 

酵素は基礎代謝をアップさせるのに必要な成分ですので、酵素を体内に取り入れることで免疫力改善や抗菌作用に繋がります。

 

がん予防・抗発がん効果

がん細胞はブドウ糖をエサとして増殖していきます。また血糖値が急上昇すると分泌されるインスリンは、細胞分裂を促進させる効能があります。細胞分裂が促進されると、がんの進行も早くなります。

 

そのためインスリンを過剰に分布させないように、ブドウ糖などの糖質制限を行うことががん予防や抗発がん効果を持ちます

 

過剰な糖質制限は逆に身体の害になりますが、一切の糖質を絶つのではなく、きび砂糖やアガベシロップのような、ゆるやかに体内に入り込んでいく糖分を摂取することでインスリンの分泌を抑え、がん予防に役立てることが出来ます。

 

腸内環境改善

アガベシロップは甘味料としては珍しく、「イヌリン」と呼ばれる水溶性の食物繊維を含んでいます。ごぼうやニラなどに含まれる多糖類です。

 

イヌリンは血糖値が上昇しすぎないように糖の吸収を阻害し、善玉菌を増やす効果があります。体内には善玉菌の他に悪玉菌とどちらでもない日和見菌混在しています。

 

そして善玉菌よりも悪玉菌の数が増えると、便秘や消化不良といった消化器官のトラブルが起きます。アガベシロップに含まれるイヌリンはこの腸内環境の改善に効果があります。

腸内環境についてくわしくはこちらを見て参考にして下さい。

【関連記事】
腸内フローラの改善!【3つの食事療法を試してみてスッキリ!】

 

デトックス効果

アガベシロップに含まれる水溶性食物繊維イヌリンは身体の中の不要な廃棄物を体外に排出する効果もあります。老廃物の排出は健康の維持に重要な要素である上、ダイエットにも必要な条件になります。

 

糖尿病の予防

アガベシロップは低GI値のため、糖尿病を予防する作用があると言われています。

 

「GI値」とは体内で食品が糖に変化することで起きる血糖値の上昇スピードを数値化したものです。人体がブドウ糖を摂取した場合の数値を100とし、相対的に各食品のGI値が測定されます。

 

GI値が低ければ低いほど血糖値の急上昇を抑えることができ、国内外でGI値55以下の食品を「低GI値」と認識しています。

 

アガベシロップはGI値が21で、葉野菜でさえ25もありますので、いかに低い値かがお分かり頂けるかと思います

 

また血糖値が上昇すると、これを抑えるためにインスリンが分泌されますが、インスリンは脂肪を溜め込む性質があるため、過剰に分泌されると太りやすくなります。

 

低GI値の食品を摂取することは、ダイエットにも効果的なのです。

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肝臓への害に要注意!アガベシロップ4つの副作用

 

天然素材から生成されるアガベシロップは砂糖よりも健康に良い素材として、美容に関心のある人たちの支持を受けてきましたが、最近の研究で「実は害もある」と言われるようになってきました。

 

ベースになるのは2010年にアメリカで発表された研究結果ですが、どのような副作用の恐れがあるのでしょうか。アガベシロップの副作用について解説します。

 

肝臓負担

糖尿病患者へのアガベシロップの投与が安全かどうかを確かめるための実験が行われた結果、「危険性が高い」と見なされ途中で実験そのものが打ち切られました。それは、肝臓への負担が認められたためです。

 

なぜアガペシロップが肝臓に負担をかけるのかというと、アガペシロップに含まれるフルクトース(果糖)が原因です。

 

アガペシロップだけではなく砂糖にも含まれる成分ですが、砂糖には50%含まれていのに対し、アガペシロップには50~90%が含まれています。含有率の違いは、製造方法や原料となる植物により違いがあるため生じます。

 

フルクトースはブドウ糖と異なり、血糖値を急激に上昇させることはありません。そのため身体に良さそうですが、体内で吸収されにくいために肝臓まで直接運ばれてしまいます。そのため肝臓に大きな負担をかけてしまうのです

 

本来肝臓は、他の器官を経て分解しやすくなったものを処理する最終処分場です。そこにいきなりフルクトースがやって来るわけですから、肝臓に害をなす存在とも言えます。

果糖についてくわしくはこちらも参考にして下さい。

【関連記事】
果糖は太ったり老化を促進する?【糖尿病との関係性も解説】

 

内臓脂肪

アガベシロップは高い果糖含有量のため、大量に摂取すると体内に残留してしまいます。ブドウ糖の場合、余剰分はまずグリコーゲンに変えられ、一時的に蓄えられます。

 

しかし果糖は貯蔵機能がないために肝臓で中性脂肪に変えられてしまい、内臓脂肪として蓄積されてしまうのです

 

一方グリコーゲンは、お腹が空いた際にはブドウ糖に還元され、エネルギーとして再利用できます。中性脂肪は血液に溶け込むとコレステロール値を上昇させることとなり、血管を詰まらせたり柔軟性を阻害する原因になります。

 

高血圧・動脈硬化・ガン・認知症

アガベシロップはAGEs(終末糖化産物)を体内で生成する性質があり、糖化したタンパク質が原因で細胞にダメージが加えられます

 

その結果ガンや認知症、高血圧、動脈硬化という疾患の原因の一つとなるおそれがあります。

 

AGEs(終末糖化産物)とはタンパク質と糖が加熱されることにより発生し、強い毒性を持ちます。

 

体内に蓄積されると老化現象を引き起こし、蓄積される身体の部位によっては様々な疾患の原因となります。時には合併症として糖尿病などの生活習慣病を引き起こすこともあり、油断は禁物です。

 

アガベシロップを避けるべき人はいる?

今のところアガベシロップの摂取が制限される人はいません。子供も妊娠中の人も、等しく摂取できるとされています。

 

しかし本来摂取する砂糖の全てをアガベシロップに切り替えるなどの極端な方法では過剰摂取に陥り、これまで解説したような副作用がでることが考えられます

 

妊婦の場合は特に、胎児が吸収してしまうリスクも考えて摂取量は控えめにした方がいいでしょう。

 

アガベシロップの効果効能と、心配される副作用について解説しました。素晴らしい効能のあるアガベシロップですが、過剰摂取は身体の処理能力を超えてしまいます。

 

適量を嗜んで健康や美容に役立てましょう。

  当記事は医師、薬剤師などの専門家の監修を受けておりますが本サイトで提供する情報、文章等に関しては、主観的評価や時間経過による変化が含まれています。 そのため閲覧や情報収集は利用者ご自身の責任において行っていただくものとしその完全性、正確性、安全性等についていかなる保証も行いません。

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