カロチノイド色素の3つの危険性【大量に含む食品はコレなんです】
<監修医師 WASHIO>
カロチノイド色素というものをご存知でしょうか?食品添加物の一つであり安全性に問題はないとされているものの、いくつかの危険性も示唆されています。
カロチノイド色素の多くは、私たちが日常的に購入し口にする食品や加工された食品などあらるものに幅広く使用されています。
そこで今回はカロチノイド色素についての説明と、危険性、カロチノイド色素が含まれる食品などについて以下に解説していきたいと思います。
カロチノイド色素とは?
カロチノイド色素とは着色料の一つで食品添加物に指定されています。その色は赤や黄色、橙色です。色素原料であるカロチノイドは動植物や微生物などに含まれている色素の総称を指します。
例えばトマトに含まれるリコピン、緑黄色野菜やみかんに含まれるβカロチン、唐辛子に含まれるカプサンチン、エビやカニに含まれるアスタキサンチンなど750種類を超えるといわれています。
食品への表示はアナトー色素、アナトー、カロチノイド、カロチノイド色素、カロテノイド、カロテノイド色素などと表記されます。
高温の油脂や溶剤(プロピレンクリコールやヘキサン、アセトン)、水、アルカリ性の水溶液によって抽出され、黄色や赤色の食品用、化粧品用の色素として用いられています。
以下に代表的なカロチノイド色素について挙げておきます。
✅ β―カロテン・α―カロテン(黄色・橙色、赤色):パプリカなどの緑黄色野菜、みかんなどの果物
✅ γ―カロテン(黄色・橙色):人参、南瓜など
✅ リコピン(赤色):トマト、すいか、柿など
✅ アスタキサンチン(赤橙色):サケ、エビ、カニ、タコやキンメダイの皮など
✅ フコキサンチン(橙色):こんぶ、わかめ、ひじき、もずくなどの海藻類
✅ カプサイシン(赤色):赤とうがらし、赤ピーマン
✅ ルテイン(黄色・橙色):緑黄色野菜、とうもろこし、卵黄、マリーゴールドの花弁など
βカロテンやαカロテンは過剰摂取しても必要な分だけが体内でビタミンAに変わり、残りは排出されますので、過剰摂取による危険はありません。
カロチノイド色素の危険性
発がん性リスク
基本的にはカロチノイド色素の危険性はないとされています。ただ抽出の仕方によっては危険性が指摘されています。
アナトー色素といってベニノキの種子から抽出される赤色の色素です。ノルビキシンをアルカリ塩で化学合成した水溶性アナトー(ノルビルキシンカリウム及びノルビキシンナトリウム)が使用されています。
アナトー色素は天然抽出物の一つですが発がん性があるのではないかと疑問視されています。天然抽出物は大量生産に不向きであり不純物も多いため合成化合物が添加される恐れがあります。
しかし化学処理をされたものかそうでないものか表示されないため見分けがつきません。そのため知らず知らずのうちに摂取している恐れがあります。
アナトー色素についてくわしくはこちらを参考にして下さい。
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神経細胞への妨害
ベニノキの栽培地が水銀汚染されており、水銀を含有している可能性があるとされています。実際過去にはアナトー色素から水銀が検出されたこともありました。
水銀は脂溶性の毒物であり、脳に蓄積し神経細胞に関与する酵素の働きを強く妨害するということがわかっています。妊娠の際にも赤ちゃんの神経の発達に遅延や障害を引き起こす可能性があるため摂取には注意が必要です。
その他の訴状・水質汚染による神経症についてはこちらを参考にして下さい。
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突然原質や染色体異常の恐れ
動物実験では急性毒性は認められず比較的安全と言われていますが、突然原質や染色体異常などの疑いも示唆されています。
特に妊婦の場合、お腹にいる赤ちゃんの遺伝要素に影響を及ぼしかねません。妊娠が疑われる段階からはそれまで以上に注意が必要です。
カロチノイド色素を含む食品
加工食品
ハムやソーセージ、ベーコンなどの加工食品に含まれています。特に色味の強い赤色のものは要注意です。
赤色の着色料についてはこちらも参考にして下さい。
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水産加工物
エビやカニなどの水産加工物に含まれています。色素が強く鮮やかな色ほど食欲を刺激する効果があると言われています。きちんと着色の知識や添加物について知っておくことが大切でしょう。
乳製品
チーズやマーガリンなどの乳製品に含まれています。黄色に色付けするため使用されています。特にチェダーチーズやプロセスチーズには多く含まれているようです。
菓子類
菓子パンやアイスクリーム、氷菓、ビスケットやクッキーに含まれています。
色つきの駄菓子や清涼飲料水、キャンディーなどにはタールや石油を原料とした合成着色料が使用されているとされ、それによる危険性も示唆されています。
冷凍食品
コロッケなどの冷凍食品に含まれています。忙しい現代社会では欠かせない便利で手軽な食事の一つとして様々な種類のものが販売されています。摂り過ぎることなくうまく利用していくよう気をつけると良いでしょう。
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