タコの栄養や4つの効能に驚き【意外なカロリーとは?】
<監修医師 春田 萌>
人気の魚介類の一つ、タコ。実は、女性や妊婦にうれしい栄養が含まれているのをご存知ですか?意外と知られていない、タコの栄養素や効能を知りましょう。
タコの3つの栄養とカロリーをチェック
良質なたんぱく質で低カロリー
タコは100gあたり真蛸76キロカロリー、ゆでた真蛸では99キロカロリーと、とてもカロリーが低いです。そのうえ、たんぱく質は血管や筋肉など体を作るうえで、重要な栄養素。また、老廃物の排出も促し代謝機能の維持をする働きがあります。
ビタミンが豊富
タコの中にはビタミンが豊富にふくまれています。含まれているビタミンはA・B群・Eです。特にビタミンB2が多く含まれています。
このビタミンB2は別名「発育のビタミン」とも言われています。皮膚や髪・爪などの成長を促すほか、脂質をエネルギーに変える働きがあります。
また、ビタミンEは抗酸化作用があり、老化を防ぐ役割があります。
ミネラルも豊富
ビタミンやたんぱく質だけではありません。その他、ミネラルの成分も十分。ナトリウム・カリウム・カルシウム・タウリン・リン・鉄・銅・亜鉛・葉酸など。特にタウリンは肝機能をよくする働きがあります。
ミネラルの役割についてくわしくはこちらを見て参考にして下さい。
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タコには驚きの効能が4つ!
抗酸化作用によるエイジングケアができる
抗酸化作用はビタミンEの働きです。日々、生活していくうえで体はエネルギーを生産します。
このエネルギー生産の過程で出る活性酸素が、体のサビと言われる物質。活性酸素が増えると、動脈硬化や高血圧などの生活習慣病を引き起こす原因になります。
抗酸化作用とは、この活性酸素を抑える働きのことを言います。活性酸素を抑えることで、血中のコレステロール値を低下させ、動脈硬化・高血圧の予防に。
また、血液循環が良くなることで、美肌効果も。エンジングケア効果が含まれています。
肝機能の向上
なんとタコの足1本で約タウリンが1000mgも含まれています。タウリン1000mgと言ったら、栄養ドリンクと同等の量です。
このタウリンの働きには、胆汁酸やインスリンという成分の分泌を促進させます。これらが作用すると、血圧・血糖値を正常に保ち、高血圧・糖尿病の予防に。
また、血中の悪玉コレステロール値を下げて、心機能・肝機能を改善する働きがあります。
体のコンディションを整えてくれるほか、ストレスの解消や記憶力の向上。また、認知症の予防にも効果があると言われており、精神面での安定を助けてくれます。
肝機能の低下で起きるトラブルについてはこちらを参考にして下さい。
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ダイエット効果
カロリーが低く、良質なたんぱく質が多く含まれるタコは、ダイエットの味方です。またタコのコリコリとした食感は、他の食品より咀嚼(そしゃく)の回数が多いのも特徴。
咀嚼回数が多ければ、視床下部の満腹中枢を刺激し、食べる量が少なくても満腹感を感じることができます。
妊婦にうれしい栄養が豊富
妊娠中、積極的な摂取を推奨されている栄養素は葉酸 鉄分 カルシウム・マグネシウム 亜鉛 食物繊維 たんぱく質 ビタミンC ビタミンB6・B12の8種類と言われています。この栄養素の中で、葉酸・鉄分・亜鉛は他の食材に含まれている量が少なく、吸収もしにくい栄養素です。
しかし、タコには8種類の栄養素のうち、食物繊維・ビタミンを除く5種類の栄養素が含まれています。そして、その中には摂取しにくい葉酸・鉄分・亜鉛も入っています。
手軽に、そしてまんべんなく、必要な栄養素を含んでいるタコは妊婦の味方ですね!ただし、タコは消化が遅いため、食べるタイミングや時期は注意が必要です。
タコ以外に妊婦におすすめの食材についてはこちらを参考にして下さい。
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食べ合わせを知ればより効果的
食べ合わせを知って、より栄養を効率的に吸収しましょう。
食べ合わせの良い食材
✅ セロリ・生姜・酢・・・めまいや頭痛、生理不順に効果あり
✅ ほうれん草・ニラ・パセリ・人参・・・貧血や冷え性など血液不順を改善
✅ イカ・シジミ・牡蠣・卵・・・滋養強壮、肝臓によい
✅ 大根・シイタケ・ブロッコリー・・・ガン予防に効果的、胃腸の働きを改善
✅ みょうが・シイタケ・ニラ・酢・・・痔に効く
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食べ合わせの悪い食材
✅ タコとわらび・・・わらびを過剰に摂取すると、わらび中毒を引き起こす可能性がある。
✅ タコと梅・・・実際には科学的根拠はないそうです。 |
安全であればタコレシピでポピュラーな1品、タコときゅうりの梅和えも安心して食べられますね。
海外ではタコは食べない?
日本ではタコはなじみのある食材ですが、海外ではタコを食べません。その理由の一つにキリスト教の原点、ユダヤ教が影響しているとされています。
ユダヤ教の戒律には、魚類はヒレとウロコがついたものしか食べてはいけないとされていたため、イカやカニ、貝類も禁止されていました。
大航海時代にはクラーケンという巨大なタコまたはイカの姿をした化け物の伝説もあり、イメージはよくありません。一方イタリアやギリシャ、ポルトガルなどではタコやイカはよく食べられています。
ポイント1 日本ではタコは縁起物
外国では不人気のタコですが、日本では昔から多幸と呼ばれたり、大空に舞い上がる凧と同じ呼び名もあり縁起物でもあります。
また、タコの色が紅白なのもあり、おめでたい席ではよく酢だこが出る地域もあるそうです。
タコには女性や妊婦にうれしい栄養素が詰まっている食材。この機会にぜひタコを食べて、栄養をつけましょう。
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