タミフルの効果一覧!持続時間はいつからいつまで?
<監修薬剤師 フラン>
「タミフルの効果が出るまでにどれくらいの時間がかかるの?」「タミフルの効果はいつまでもつの?」
これ以上は耐えきれない、しんどい、早く病気を治さないといけない、という時に服用するのが薬です。
タミフルの効果は一体いつからいつまであるのでしょうか。タミフルの服用から効果が出るのは何時間後でしょうか。
今回は、タミフル服用で期待できる効果と持続時間についてお伝えしていきます。
気になる所から確認してみよう
タミフルの服用で期待できる効果
タミフルはインフルエンザに対抗する薬として処方されます。また症状が出ていなくても予防策として服用することも可能です。
短い期間で大きな効果を上げるので、「インフルエンザ」とはっきりした診断が下らない場合でも、お医者さまによってはタミフルの処方を出す場合があります。
一体なぜ大きな効果があるのか、下の項目でもう少し詳しく解説します。
タミフルの効果
さて、なぜインフルエンザの治療と予防にタミフルが効果的なのでしょうか。
それはタミフルにはインフルエンザウイルスの増殖をおさえこむ力があるからです。
インフルエンザウイルスが増殖するために必要なノイラミニダーゼ(糖タンパク質の酵素)のはたらきを阻害する力が、タミフルにはあります。
インフルエンザウイルスが増殖できなくなると、体内にインフルエンザウイルスが侵入してもインフルエンザの症状は悪化しません。
決してインフルエンザウイルスを殺菌する効果がある薬ではありませんが、そのはたらきをおさえるだけでも十分効果があります。
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インフルエンザの特徴は38℃以上の高熱ですが、タミフルを服用すると翌日には微熱にまで下げることが出来ることが多いです。
タミフルとリレンザとの違いとは?
「インフルエンザにはタミフルかリレンザを服用すること」と対処法としてよく耳にしますが、タミフルとリレンザとの違いをご存じですか?
インフルエンザは飲み薬ですが、リレンザは吸入薬です。
専用の吸入薬が必要になります。
タミフルの効果はいつから出る?
効果が出るのにかかる時間
タミフル服用後、いつから効果が出るのかハッキリした数値は分かっていません。
ただし気を付けたいのが、インフルエンザが進行してから服用してもあまり効果が得られないということです。
「インフルエンザにかかってしまった、今すぐ治したい!」という方は発症から二日以内に、出来るだけ早くタミフルを服用しましょう。
「我慢した結果、もうしんどいからタミフルを服用しよう」と思って発症してから3日後に服用してもあまり効果はありません。
効果があまり感じられないときの原因
発症してから2日(48時間)以上経つとタミフルの効果は得られません。しかし、発症してからすぐにタミフルを服用したのに効果がない場合もあります。
それはインフルエンザには様々な型が存在するためです。
現在インフルエンザにはA型、B型、C型などがあることが知られています。タミフルは全ての型に対応しているのではありません。
効果を発揮するのはA型とB型です。つまりかかったインフルエンザの型が違えば服用しても効果は表れません。
ただし日本で流行するインフルエンザはA型とB型がほとんどなので、タミフルは十分効果があります。
また季節性インフルエンザとはまた異なる、猛威をふるう新型インフルエンザに対してもタミフルは効果を発揮します。
鳥インフルエンザに対してもタミフルは効果を発揮しますが、最近になって国外でタミフルが効かない新型の鳥インフルエンザが見つかったことが話題になっています。
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タミフルの効果の持続時間について
インフルエンザにかかりタミフルを処方された場合、服用期間は基本的に5日間です。1日2回服用しますが、これは高熱がひいたあとも同様です。
高熱がひいてしまうとつい、「治ったからもう良いだろう」と思って薬の服用をやめてしまいがちですが、まだ完全に治ったとは言いきれません。
症状が深刻ではないだけで、身体の中にはインフルエンザウイルスがまだ残っているかも知れません。
自己判断で薬を飲むのをやめ出歩くと、他の人にインフルエンザウイルスを感染させてしまいます。
きちんと定められた服用期間はタミフルを服用するようにしましょう。
「いや完全に治ったのに薬を飲むのは逆に健康に良くないだろう」と思う方や、「インフルエンザの症状がおさまっているはずなのにタミフルを服用すると頭痛がひどい」という方は、
インフルエンザの診察を受けた病院で診察を受け、相談した上で服用をやめるときはやめましょう。
タミフルは年齢によって効果に差があるのか
タミフルの効果と注意点についてご紹介して参りましたが、最も気になるのはやはり「子供、とりわけ幼児への効果はあるのか」という点です。
タミフルの効果は高い一方で、ニュースでは子供が服用した際の副作用ばかり報道されているため、子供をもつ親としてはタミフルの使用には不安と戸惑いを感じてしまいます。
子供にタミフルを服用させる場合は大人と異なり、小児用にドライシロップを体重で計算して処方します。
また副作用については子供も大人も同様のリスクがあるため、幼児にだけ特別危険な薬というわけではありません。
1歳以下の赤ちゃんに対するタミフル投与の臨床実験はほとんど行われていないため、「赤ちゃんには効果なし」とははっきり言えないのが現状です。
お医者さんの治療方針と、保護者の話し合いでタミフルを治療に用いるかどうかを決めます。
つまり子供へのタミフル投与は、保護者がきちんとした知識を持っていることが重要となります。
また子供に限らず、妊婦やかつてタミフルを服用することでアレルギー症状が出たことのある方も、服用には注意が必要です。
タミフルはインフルエンザウイルスの増殖を止める抗ウイルス薬です。
大きな効果が得られますが、そのためには出来るだけ早くタミフルを服用する必要があります。
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「インフルエンザかな?」と思ったら、早めに医療機関を受診しましょう。
タミフルを服用する期間については、お医者さまの指示をきちんと守るとさらに効果があります。
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