タリオン10mgの副作用が危険!?【3つの効果効能も解説!】
<監修薬剤師 藤沢 淳司>
花粉症やアレルギー性鼻炎って本当にツラいですよね。そんなツラい症状を改善してくれる薬としてタリオン10mgというお薬があります。今回はタリオン10mgの効果や効能、副作用についてご紹介します。
タリオン10mgの薬効
タリオン10mgとは
タリオン錠とは抗アレルギー薬であり、主成分はベポタスチンベシル酸塩です。種類は錠剤と水がなくても飲めるOD錠があります。
じんましんや皮膚のかゆみ、花粉症によるアレルギー性鼻炎などの症状を改善する第2世代抗ヒスタミン薬(ヒスタミンH1拮抗薬)です。特徴はアレルギー反応を起こす体内の化学物質(ヒスタミン)の受容体を阻害して働きを抑制する作用が優れています。
ヒスタミンについてはこちらを参考にして下さい。
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また、第1世代の抗ヒスタミン薬に比べ、口の渇きや眠気、排尿障害などの副作用が軽減されています。タリオンは抗ヒスタミン作用のほかにも、炎症性サイトカイン産生抑制作用、好酸球浸潤抑制作用・インターロイキン‐5(IL-5 )産生抑制作用もアレルギー症状の改善にさせるのに役立っています。
優れた薬効がありますが、あくまで薬は対処療法ですのでアレルギーの原因の改善にはならないことを覚えておきましょう。
タリオンとアレグラの違い
花粉症やアレルギー性鼻炎の薬といえばアレグラも有名ですね。どちらの薬も第2世代抗ヒスタミン約でとてもよく似ています。
アレグラもヒスタミンH1受容体拮抗作用を持っていますが、他に炎症性サイトカイン産生抑制作用、好酸球遊走抑制作用、ケミカルメディエーター遊離抑制作用などの作用があります。
また、タリオンは腎臓が悪い人は注意が必要でアレグラは肝臓障害が出る可能性があります。
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用法・用量
通常、成人だと1回10gを2回に分けて服用しますが、治療を受ける疾患や年齢、症状により適宜増減されます。小児は通常7歳以上で1回10gを2回に分けて服用します。
いずれの場合も必ず指示された服用方法を守ってください。飲み忘れた場合、気付いた時に出来るだけ早く飲んでください。次に飲む時間が近い時は1回分飲むのを飛ばしましょう。絶対に2回分飲まないでください。
万が一、誤って多く服用してしまった場合はすぐに医師・薬剤師に相談して下さい。また、医師の指示なく自己判断で飲むのをやめないでください。
タリオン10mgの効果効能
効果・効能
主にアレルギー性鼻炎、蕁麻疹、皮膚疾患によるかゆみなどの改善に使用されます。また、花粉症のくしゃみ、鼻づまり、鼻水などのアレルギー症状の緩和にも使われます。
✅ アレルギー性鼻炎
✅ 蕁麻疹
✅ 皮膚疾患に伴うそう痒(皮膚炎・痒疹・皮膚そう痒症・湿疹)
蕁麻疹の原因についてはこちらを参考にして下さい。
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タリオン10mgの副作用
副作用
主な副作用としては眠気、悪心、下痢、胃痛、口渇、胃部不快感、倦怠感、嘔吐などがあげられます。子供の場合、眠気、蕁麻疹、口渇などがでる可能性があります。
また、稀ではありますが肝機能障害(AST・ALT・γGTB上昇)、尿潜血といった検査の異常が生じることもあります。タリオンを長期服薬、高用量服薬している方は定期的に血液検査・尿検査を行うことをおすすめします。
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使用上の注意
✅ 高度の腎障害のある方や高齢者の方は腎機能が低下している事が多く、薬の効果に影響がでる可能性が高いため使用後の体調変化に注意が必要です。
✅ ベポタスチンベシル酸塩に対して、アレルギー反応を起こしたことがある方が使用できません。 ✅ 長期ステロイド療法を受けている方で、タリオンを使用することによりステロイドの減量を図る場合は十分な管理下で行う必要があります。 ✅ 服用後は眠気を催すことがありますので、自動車の運転や危険を伴う機械を操作する仕事をされている方は注意して下さい。 ✅ タリオンを花粉症など季節性の症状に使用する場合は、症状が出る直前から使用して花粉のシーズンが終わるまで継続して使用して下さい。 ✅ タリオンが効かないと感じた場合は、漫然と長期にわたって使用せずに医師・薬剤師に相談して下さい。 ✅ 妊娠中の方は出来るだけ服用は控え、どうしても必要な場合は必要最小限の範囲で使用しましょう。また、授乳中も同様にやむを得ず使用する場合は薬が効いているとされる間の授乳は止めて下さい。 ✅ 基本的に小児は7歳以上から使用されますが、まれに医師の判断で7歳以下でも処方される可能性があります。 |
飲み合わせ
タリオンとの飲み合わせに注意が必要な薬は基本的にはありません。
よく一緒に使用される薬として、風邪などで処方される痰を改善するムコダイン(カルボシステイン・クインスロン・C-チステン・シスダインなど)や解熱鎮痛剤のロキソニンなどがありますが。これらの薬との飲み合わせも問題ありません。
ムコダインの効能についてはこちらを参考にして下さい。
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また、製薬会社の公式情報ではお酒・アルコールとの併用について注意喚起はありませんので基本的には問題はないでしょう。
ですが一般的に薬とお酒・アルコール類を併用すると相互作用の可能性で薬の効果がですぎてしまう、もしくは効果が弱まってしまう可能性があるといわれています。
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