プチ鬱症状チェック!この診断を試してみて!
<監修医師 まっちゃん>
20~30代女性に多いプチ鬱病をご存知でしょうか?プチ鬱と言っても甘く見てはいけません。
放っておくと症状が重くなってしまう事もあります。
また「鬱は甘え」という考えもやめましょう。鬱はれっきとした病気です。克服するためには、正しい知識が必要です。
今回は自分でも出来るプチ鬱病チェックについて、また鬱病と診断が出た場合の解消法についてもお話させて頂きたいと思います。
プチ鬱とは?
まずプチ鬱病についてご説明させて頂きます。プチ鬱病は一体どんな症状が現れる病気なのでしょうか?
20~30代女性に多いプチ鬱病、正式には非定型うつと呼ばれる病気です。
もちろん女性だけではなく、男性も発症する場合があります。
また不登校状態の高校生・中学生のうち、何割かは鬱病あるいはプチ鬱病ではないかという統計もあります。
プチ鬱病は鬱病とは違い、なかなか治りにくい病気です。
症状はプチ鬱病の方が鬱病よりは軽いですが、うつ状態になる時間が短いのが特徴的です。
鬱病は慢性的に抑うつ気分が続く病気で、一度鬱病を発症するとしばらくの間ふさぎこんでしまいます。
医学的診断条件としては、ほとんど1日中、ほとんど毎日2週間以上続く抑うつ気分という状態を鬱病と診断します。
それに比べてプチ鬱病は、抑うつ状態が毎日ずっと続く訳ではないのです。
人によっては夜だけとか夕方から症状が現れたり、週に何回かの頻度で症状が現れます。
その為、自分自身も周りも気付きにくかったり、そのまま放っておいて悪化させてしまう事もあります。
パニック障害や過食症、不安障害等を引き起こす事もある病気なのです。
また生理前や更年期など体内のホルモンバランスが崩れている状態や、春先や梅雨時期などの気候変動も精神に負担をかけている可能性があります。
プチ鬱病の症状
プチ鬱病の主な症状として以下の症状があります。
✅気分の浮き沈みが激しく、人の言葉に過剰に反応する。
楽しい事があると気分が高揚しますが、落ち込む事も多く、自己嫌悪に陥ったりします。
また他人の言葉に過剰に反応してしまい、少し何か言われただけでもひどく落ち込んでしまったり、
引きこもってしまったりするのです。
✅ 過眠
1日10時間以上の睡眠を週に3日以上するようになります。たくさん寝ても眠い状態が続き、憂鬱な気分になってしまいます。
✅過食
イライラして落ち着かない事で、甘い物を食べたくなります。
甘い物を食べ続け、どんどん体重が増えていきます。体重が増える事でさらにストレスを抱え悪循環に陥ります。
【関連記事】
過食嘔吐での顔のむくみ解消法!コレを試してみて!
✅身体的症状
手足が鉛のように重く感じます。全身倦怠感が現れ、何もしたくなくなります。
人によっては頭痛や嘔吐感、耳鳴り、涙が止まらないなどの症状が出る場合もあります。
特に耳鳴りは心因性の難聴に繋がることもありますので、注意が必要です。
【関連記事】
体がだるいし眠いのは病気?5つの原因を知っておこう!
✅依存症
買い物やギャンブル、インターネット等に異常な程はまってしまい、自分では抑える事が出来なくなります。
✅夕方から気分の落ち込み
週に何回かだけ症状が現れる方もいます。大体の方は朝は元気だったのに、夕方から不安感が増してきて、絶望的な気分になります。
これらの症状は現れるものの、日常生活はこなせる方が多い為に病気だと気付きにくいのです。
ですが放っておくとパニック障害や過食症、不安障害等の病気を引き起こしてしまったり、重度の鬱病となる事もありますので、我慢せずに病院に行きましょう。
どのような時期に病気になりやすいのか
プチ鬱病になりやすい時期は、就転職後・強いストレスを受けた後・引っ越し後・結婚・妊娠後等があげられます。
もともと真面目な几帳面なタイプの方が多いこの病気。
就転職後にはしっかりやらなくては…等と強いプレッシャーを感じ、だんだんとプレッシャーが大きくなる事で発症します。
子育て中の主婦などにも多く見られます。
また、人間関係のストレス・病気やケガによる肉体的ストレスもプチ鬱病の発症につながります。
それから引っ越し後の発症とは、引っ越しの準備から片付けまで大変だった上に環境が変わる事でプチ鬱病を発症する事があります。
結婚・妊娠等の嬉しいライフイベントでも、もっと頑張らなきゃと思ってプレッシャーがかかってしまい発症してしまう事があります。
いずれにせよ原因は一つだけではなく、さまざまな要因が重なっていることがほとんどです。
プチ鬱病になりやすいタイプ
プチ鬱病になりやすいタイプとして、真面目で几帳面、仕事熱心、八方美人なタイプな方に多いです。
一言で言うと良い子だったタイプの方です。子どもの時から良い子で手が掛からなくて、しっかりしてた子に多いのです。
育った環境としては親からの愛情を十分に受けずに育った方が多いです。
また性格としては
1. 人の顔色をうかがう。
2. 気を使い過ぎる。
3. 世間体を気にする。
4. 自己主張をするのが苦手。
5. 他人の影響を受けやすい。
6. マイナス思考。
の方に多いです。ですが、このプチ鬱病は性格の問題ではなく病気です。
きちんと治療をすれば必ず治りますので、一人で抱え込まずに病院に行きましょう。
プチ鬱の症状チェック!
次にプチ鬱病の症状チェックです。ここ1週間のあなたの状態は以下の項目にいくつ当てはまりますか?
01. 憂欝になるが、好ましい事があれば和らぐ。
02. 1日のうちで気分が激しく変動する。
03. 健康な時に比べると疲れやすい。
04. 甘い物が無性に食べたくなる。
05. 1日中眠くてたまらない。
06. 他人の言葉に強く傷付いて引きこもったりする。
07. 通常の倍以上食べるようになった。
08. 鉛がついたかのように手足が重くなる。
09. 人の好き嫌いが激しく、嫌な人を避けたりする。
10. 理由のない不安が募り、一定の時間激しくイライラする。
11. 発病前に比べると明らかな体重増加がある。
12. 孤独感にうちひしがれる。
13. 他人がうらやましく、自分が哀れに思える。
14. 些細な不正に対しても腹が立ちクレームをつける。
15. 頭が真っ白になる程、前後不覚になる事がある。
以上の項目に当てはまる数が多ければ多い程、プチ鬱病のレベルは高いと言えます。
当てはまった項目が0~5は正常、6以上はプチ鬱病の恐れがあります。
6以上で、ご自分でもプチ鬱病かもしれないと思う方は専門家に相談しましょう。
何科に行くべきか悩むところですが、身体的な自覚症状を伴う場合は精神科を、原因がハッキリしない場合は心療内科を受診して下さい。どちらの場合も初診は3000円前後なので、健康診断を受ける感覚で出かけてみて下さい。
診断結果でプチ鬱の方へ。解消法を紹介
最後に上記の診断結果でプチ鬱病だと出てしまった方へ、自分で出来る解消法や対処法をご紹介します。
対策を知っておくだけでも、精神的に楽になれます。また治し方を知っておけば、身近な人がプチ鬱症状に悩まされても適切な接し方で対応することが出来ます。
人によっては彼氏あるいは彼女や家族が鬱病を患い、それを励ますうちにプチ鬱病を発症する人もいます。
対処法についての知識があると、初期に対応することが出来ます。
もちろん症状がひどい場合には病院に行く事をお勧めします。必ず治る病気ですので、一人で抱え込まないようにしましょう。
本音を話せる人と会話をする
家族や親しい友達、本音で話せる人と何の話でもいいので会話をしましょう。
会社と家の往復ばかりで、ストレスが溜まっていたり、感情を忘れていませんか?
たわいのない話や昔の思い出話、どんなお話でも構いません。
笑う事だけでなく、怒ったり、悲しんだり、また懐かしいと思ったりする事にとても効果があります。喜怒哀楽を意識しましょう。
動物と触れ合う
アニマルセラピーというものがあります。動物に触れたり、動物のしぐさを見ていると、心身の緊張がほぐれてきます。
どんな動物でも構いません。好きな動物と触れ合うようにしましょう。
自然と触れ合う
自然と触れ合う事も大事な事です。日光を浴びる事で脳にとてもいい影響を与えます。
いつも都会のビルの中で過ごしている人等には特にお勧めです。
近くの公園や川や海でも自然と触れ合う事は出来ますので、是非お試しください。
好きな事をして気分転換をする
仕事ばかりの毎日を過ごしていませんか?美容院に行って思い切ってヘアアレンジを楽しんだり、髪をカットする等して気分を変えてみましょう。
また買い物が好きな方は新しい洋服や靴を買う事もお勧めです。おいしい食べ物を食べる事にも効果があります。
普段行かないようなちょっとお高めなお店に行ってみたり、評判のお店に行ってみたり、普段とは少し違う生活を心掛けましょう。
お店の明るい照明や雰囲気が気分転換になりますので、外に出てみましょう。
またカラオケなど、大声を出したり歌ったりする音楽療法も効果があります。
思いっきり感情を発散させる方法を見つけることがポイントです。
お風呂の入り方を工夫する
最近、お風呂はシャワーで済ませてしまう方も多いかもしれません。
ゆっくりと湯船につかり、リラックスする事を心掛けましょう。身体を温める事はとても大事な事です。
入浴剤を使ってみたり、お風呂の時間をリラックスタイムにしましょう。
疲れたな、しんどいなと思った時はゆっくり休みましょう。ストレスをなるべく溜め込まないように、また一人で抱え込まないようにしましょう。
プチ鬱は薬で治る?
プチ鬱の症状で病院の診断が下ると、症状に応じて薬が処方されます。プチ鬱は期間が短いだけで鬱病と変わりませんので、抗うつ剤や感情調整薬などが処方されます。
しかし、プチ鬱病はふつうのうつ病に有効なSSRI、抗うつ薬、安定剤などの薬も合わない事が多く、適切な治療薬を探すのが難しい場合もあります。
そのため、カウンセリングと投薬治療との併用が一般的になります。
行動療法だけだと時間がかかる治療も、薬と併用することで治療期間を短くすることが出来ます。
ただし治療方針は医師によって違いますので、まずは信頼して話の出来るお医者さまを探すことが重要です。
どうしても薬に抵抗がある方は、漢方を処方してくれる漢方外来も検討してみてはいかがでしょうか。
しかし漢方薬は本来、人間が持つ力を高める補助的な役割です。劇的な効果を短期間で上げるとは限らない点には注意が必要です。
【関連記事】
ストレスが原因の病気一覧!心臓や脳にも悪影響を及ぼします!
まとめ
軽度のプチ鬱病の場合は日々の気分転換で少しずつ快方に向かっていきますが、
症状が重くなってきてしまった場合には専門家への相談をお勧めします。
今はいいお薬も出ていますので、我慢しないで、お薬を使って少しでも辛い症状を和らげましょう。
プチ鬱症状を治すためにも薬は有効です。
心療内科や精神科は少しハードルが高いようにも思えますが、
今はストレス社会ですのでサラリーマンやOLさん等も多く通っています。我慢せずに一人で抱えこまないようにしましょう。
当記事は医師、薬剤師などの専門家の監修を受けておりますが本サイトで提供する情報、文章等に関しては、主観的評価や時間経過による変化が含まれています。 そのため閲覧や情報収集は利用者ご自身の責任において行っていただくものとしその完全性、正確性、安全性等についていかなる保証も行いません。