女性の残尿感はストレスが原因?この病気の可能性も!
<監修医師 まっちゃん>
トイレに座って用を足したのに、トイレを出た後にまだ残尿感が残っている・・・
という経験をされたことがある女性もいるかと思います。
しかしながら実際にもう一度トイレに入っても、「残っている」という感覚だけだったり、ほんの少量しか出ないいう事が多々ある。
今回は、そんな「女性の残尿感」についてお話ししたいと思います。
女性で残尿感が残る原因
女性で残尿感が残る原因は以外にも病気だけではありません。
ストレス
ストレスがある際には人間の自律神経のバランスが悪い時でもあります。
自律神経というのは「交感神経」と「副交感神経」の二つで成り立っていますが、
活動している際には交感神経が、休息している時には副交感神経が働いています。
この二つのバランスがうまく保たれていることで、人間は身体のバランスが保たれ、健康的に過ごす事が出来るのです。
しかしながらこのバランスが悪くなると、交感神経の作用で、膀胱が小さくなり、尿を長時間溜めておくことが出来なくなります。
交感神経はストレスがある時や活動している時、緊張している時などに働く神経でもありますので、
「緊張してトイレが近くなる」というのはこの現象に当てはまります。
睡眠不足
前述でもお話ししましたが、人間は自律神経のバランスが崩れると、残尿感が出るとお話ししましたが、
休息している時、睡眠の時、リラックスしている時は副交感神経が働いています。
睡眠不足になると、自律神経のバランスが乱れるということですので、
睡眠により副交感神経が働きづらく、リラックスが出来ずに緊張状態が続いてしまう事で、残尿感を感じるという事もあります。
妊娠
妊娠の初期症状に「頻尿・残尿感・尿の色の変化」などがあります。
妊娠は女性にとって病気ではありませんが、ホルモンバランスが変化し、
胎児が成長すると共に胎児の動きも活発になり、手足などで母体の膀胱を刺激したり圧迫してきますので、尿に関する問題も増えてきます。
残尿感が残る原因で考えられる病気
残尿感が残る原因はもちろん、根本的に病気である場合も考えられます。
膀胱炎
残尿感に関する代表的な病気ともいえるかと思います。
尿道から細菌が入り、膀胱が炎症を起こすことで、頻尿や残尿感、尿に血が混じる(血尿)、
尿を出した時に痛みを感じる(排尿痛)などの症状が出ます。
疲れや体調を崩したり、ストレスを強く感じたり、
体力が落ちたりする事で、膀胱内の細菌感染を引き起こしやすくなります。
基本的に女性は尿道が男性よりも短いので、かかりやすいと言われています。
骨盤性器脱
骨盤を支える筋肉が衰える事で、内臓が支えられらくなり、
膀胱が下がる事で頻尿間、残尿感などの排尿に関する障害が出る事をいいます。
この骨盤性器脱の原因としては出産や老化、閉経などにより筋肉が衰える事が原因とも言われています。
神経因性膀胱
病気やけがによる脳や神経の損傷により、脳からの排尿に関する指令がうまく伝わらくなり、
排尿に関する様々な障害(頻尿、残尿感、尿が出にくい、尿失禁)などが起こります。
脳梗塞、脳卒中、脊髄損傷や、痴呆やパーキンソン病、腰椎間板ヘルニアによる神経損傷などによって、起こる可能性があります。
病気によって神経因性膀胱になる原因は異なりますが、割と年齢の高い方に多い病気になります。
残尿感の改善方法
残尿感の原因について、病気や病気以外の原因を見てきましたが、では改善方法はあるのでしょうか?
病気以外の残尿感についての改善方法
病気以外の残尿感については「ストレス、睡眠不足」を挙げましたが・・
休息をきちんと取り、ストレスを溜めない。
自分の好きな音楽を聴いたり、適度に身体を動かしたり、お風呂にゆっくり浸かったりと、自分に合ったストレス発散をする事が重要です。
全くストレスを感じないという事は不可能ですが、ストレスを軽減させる事を日頃から気を付ける事を念頭に置くといいですね。
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睡眠時間をきちんと取る。
ついやりたいことや、持ち帰った仕事などで、寝るのが夜中になったり・・という事もなくはないかと思います。
疲れやストレスを感じている時はなるべく早めに就寝する事を心がけて、身体を休めるようにしましょう。
妊娠に関しても挙げましたが、こちらに関しては特に病気や異常ではありませんが、あまり気になるようでしたら、かかりつけの産婦人科医に相談するのが良いでしょう。
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病気が原因の残尿感についての改善方法
膀胱炎に関して
膀胱炎は細菌感染で起こり、膀胱が炎症し腫れるため、尿を出す回数が増えます。
尿の回数が増える事はとても気になりますが、細菌を外に出す作用が働くために頻尿になります。
尿を溜めないようにし、細菌を出すことが先決です。
軽い膀胱炎なら細菌を外に出すために、水分をこまめに取り、尿を外に出す事で症状は軽減していきます。
血尿が出る、発熱するといった膀胱炎に関しては、細菌に作用する抗生物質の服用が効果的になりますので、
かかりつけの内科や泌尿器科を早めに受診する事をお勧めします。
膀胱炎を我慢する事によって腎臓の病気(腎盂腎炎)になる可能性もありますので、症状が悪化しないように気を付ける事も重要です。
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骨盤性器脱に関して
少し意識して尿を溜めて、限界になったら排尿するという訓練をする事や骨盤周りの筋肉を鍛える運動をする事も効果的です。
酷い方は手術が必要になったりする事もありますので、早めに医師の診察を受ける事が大切です。
神経因性膀胱に関して
神経因性膀胱の原因となる病気の治療を行います。
神経因性膀胱の種類によってそれぞれ原因になっている神経に作用するような薬を服用したりすることによって、経過を見ます。
それでも改善が難しい場合はカテーテルを装着したりすることもあります。
いかがでしたか?
残尿感は膀胱に尿が溜まっていても溜まっていなくても感じるものであり、病気のものと病気ではないものが挙げられます。
あまりに症状が続く場合は早めに内科や泌尿器科を受診するようにし、排尿のリズムを整え、改善につながるようにしましょう。
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