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ワレンベルグ症候群の予後は良好【症状が似ている病気や原因を解説】

<監修医師 まっちゃん>

だるい

ワレンベルグ症候群という病気を知っている人は少ないと思いますが、実は症状が似ている病気や原因があります。

 

ワレンベルグ症候群の進行は遅く、悪くなることもないと言われています。

 

似ている病気も多い為、間違って認識してしまわないように、似ている病気や原因などを含めて解説していきます。

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ワレンベルグ症候群とは

 

聞いた事の無いような病気ではありますが、ワレンベルグ症候群とは一体どのような病気なのでしょうか。

 

この病気は、椎骨(ついこつ)動脈や後下小脳(こうかしょうのう)動脈が何らかの原因で閉塞してしまうことによって起きる脳の病気です。

 

脳梗塞の1種です。動脈というのは心臓から体に血液を送るための管で、とても大事な役目を担っています。

 

椎骨動脈や後下小脳動脈は延髄の外側に血液を送る為に、延髄外側に栄養している血管などに様々な症状が起きます。

 

その症状は、動脈が閉じてしまった部位やふさがる程度によって様々です。

 

ワレンベルグ症候群の予後は悪くはないとされていますが、高齢の人ではなく、30~50歳の男性に多くみられる症候群です。

 

脳梗塞が自分の身に起きると思っていない方が多く、脳梗塞のサインを見逃してしまうことが多いです。

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ワレンベルグ症候群は病変場所により症状がさまざま

 

一般的な病気の症状は、個人差はありますが症状にさほど変わりはありません。

 

ですが、ワレンベルグ症候群は病気の発症する可能性のある場所が広範囲ですので、発症した病変場所によって症状が様々です。

 

今回は、その症状を8つ解説します。ワレンベルグ症候群を発症したことで全ての症状が出るわけではなく、人によっても違いがありますので注意してください。

 

頭痛

頭痛というとほかの病気でも症状がありますが、ワレンベルグ症候群の場合は、うなじから後頭部にかけての頭痛が多いことが多いようです。

 

頭痛に伴って嘔吐、悪心が起こることもあります。

 

眩暈(めまい)

眩暈には種類がいくつかあり、脳梗塞や脳出血の時に起こるめまいは、頭や身体がぐらぐらと揺れている感じのある動揺性眩暈や、身体がふらふらするような感じの浮遊性目眩です。

 

ワレンベルグ症候群の場合の目眩は耳の聴神経が関わっているために、回転性の目眩が生じます。

 

眩暈は他のメニエル病という病気でも起こりますが、長期間症状だけが残る場合もあります。

 

球麻痺(きゅうまひ)

球麻痺症状として、食べ物が飲み込みづらくなる嚥下障害や、言葉がうまくしゃべることのできない構音障害、声がかすれてしまう嗄声(させい)などがあります。

 

嚥下障害は、ワレンベルグ症候群の初期症状として6割から7割程度の方にみられ、その治療具合によっては、数週間から数ヶ月で改善します。

 

カーテン徴候

カーテン兆候は、のどの奥にある粘膜が、声を出すことでカーテンのように片側にひかれてしまう症状のことです。

 

通常は粘膜が左右同じように動きます。

 

味覚障害

味覚障害は、味が分からなくなる障害です。舌は部位によって感じる味覚に差がありますが、右側に梗塞があれば、右の舌で味覚を感じられなくなります。

 

小脳失調

小脳失調は、筋力や感覚には異常がないのですが脳と体の間で障害を受けてしまうと動作がぎこちなくなります。

 

日常的な動作として食事や文字を書く動作の一連の流れがぎこちなくなることから症状が出始めます。

 

ホルネル症候群

ホルネル症候群は、瞳孔が小さくなったり、瞼がたれさがってきたり、汗をあまりかかなくなります

 

温痛覚障害

温痛覚障害は顔と体に起こります。顔のどの部分に起きるのかは、障害を受けた側の片方に障害が起きます。

 

例えば、右側に梗塞が生じた場合は右顔面の感覚障害が起きます。

 

首から下の体幹・上下肢の温痛覚障害は、顔と違って右側に梗塞が起きた場合には左側の温痛覚障害が起きます。

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ワレンベルグ症候群とよく似た病気

 

ワレンベルグ症候群について解説してきましたが、病気というのは似たような病気もあり、判別がつきにくい場合があります。

 

ワレンベルグ症候群には似たような病気として、延髄内側症候群というものがあります。

 

ワレンベルグ症候群は延髄外側ですが、延髄内側症候群は延髄の内側での病気になります。

 

延髄内側症候群は椎骨動脈や前脊椎動脈が閉塞してしまうことが原因です。症状としては、体や顔の麻痺や感覚障害が起きることがあります。

 

ワレンベルグ症候群と同じ延髄に障害部位がありますが、舌の神経障害による味覚障害はあっても、感覚障害や片麻痺が無いことなどで判別ができます。

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ワレンベルグ症候群の考えられる原因

 

ワレンベルグ症候群の原因は椎骨動脈や後下小脳動脈の閉塞や延髄内側の梗塞が原因ですが、どちらとも脳梗塞とは違って若めの方に発症することが特徴として挙げられます。

 

そして梗塞の原因が脳の解離性動脈瘤によって引き起こされるものだとされています。

 

動脈瘤とは、脳の動脈に風船のような瘤の嚢状(のうじょう)動脈瘤と血管が膨らむような瘤の本幹(ほんかん)動脈瘤の2種類があります。

 

本幹動脈瘤で破裂しなかった動脈瘤がワレンベルグ症候群や延髄内症候群を引き起こす脳梗塞の原因となっている場合もあります。

 

脳動脈解離とは、内弾性板、中膜、外膜の3層から成る動脈の壁の間に隙間ができてしまい、瘤ができたものが解離性脳動脈瘤です。

 

解離性脳動脈瘤のうち8割から9割が椎骨動脈に発生し、椎骨動脈や後下小脳動脈の脳梗塞の原因になります。

 

解離性脳動脈瘤になった方のすべてが、くも膜下出血や脳梗塞を起こすわけではなく、無症状の方もいます。

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ワレンベルグ症候群の有効な治療4選

 

ワレンベルグ症候群を起こしてしまった場合、なるべく早急な治療を行うことが大切になってきます。その治療法を4つを解説します。

 

血栓溶解薬

血栓といって、血液が固まりになってしまい血管を閉塞させてしまうことが原因であることがある為、原因となる血栓を溶かしてサラサラの血液へ戻す働きがあります。

 

血管が閉塞してから時間が経つことで、血栓が溶解されにくくなり、元の状態へ戻ることが難しくなります。

 

発症してから5時間以内のワレンベルグ症候群では、血栓溶解薬が有効です。

 

開頭手術

頭の外科的手術では後下小脳動脈瘤と動脈瘤に関わらず、治療ができます。そして、手術中に瘤が破裂して出血したとしてもすぐに止血することができます。

 

ですが、脳は大変繊細で謎が多い部分のため、もしかしたら傷がついてしまう可能性もあります

 

ワレンベルグ症候群はかかったとしてもそのあとの状態が良いものが多く、必ずしも開頭手術をすること最適な治療方法を言うわけではありません。

 

カテーテル治療

カテーテル治療とは、血管内に細い管を通して行う治療のことです。血管内からの治療を行う方が開頭手術よりも早く治療が始められます。

 

血管内から治療を行う為、脳を傷つけるリスクも少ないです。

 

ですが、開頭手術とは違ってカテーテル治療中に動脈瘤が破裂してしまった場合には、止血することが難しく、致命的になってしまう可能性もあります

 

抗血栓療法

抗血栓療法とは、抗凝固療法や抗血小板療法とも言います。

 

初めにも血栓溶解薬という薬での治療があることを解説しましたが、血栓ができないようにするための治療になります。

 

抗凝固薬とはヘパリン、ワーファリン、抗血小板薬はアスピリンなどがあります。

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ワレンベルグ症候群はの予後は良好!リハビリで回復しよう

 

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ワレンベルグ症候群の予後は良好だと解説をしてきたように、ワレンベルグ症候群になったからといって命をおとすことはほとんどありません。

 

ですが、症状の個人差があり、障害を受けた部位や範囲によって違ってきます。

 

症状によっては後遺症もなく治癒する人もいますし、症状の回復が困難で症状が残る人もいます。

 

症状としては、めまいに悩まされる人が多いことが分かっています。

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