寝起きの動悸の4つの原因!【息苦しいのはコノ病気かも!】
<監修医師 ドクターTST>
寝起きに激しい動悸がする、動機が気になって目が覚めてしまった。原因にはどんなものがあるのでしょうか?心臓のことだけに不安ですよね。
息苦しさや、頭痛など別の症状を確認することでそこに隠れている病気が見つかることもあります。
今回は4つの原因に焦点をあててお話します。
寝起きに起こる動悸の原因
動悸とは、心臓が早くまたは強く打っていると感じている症状です。特に寝起きに動悸がする原因にはどのようなものがあるか確認しましょう。
ストレス
身体の様々な機能を調節する仕組みに自律神経があります。自律神経は、交感神経と副交感神経がバランスを取りながら働いています。仕事で緊張状態の時には交感神経が優位、お風呂に入ってリラックスしているときは副交感神経という具合です。
そして、ストレスを強く感じている人は、ストレスに対抗するために交感神経優位の状態が続きやすくなります。そのままの状態で、睡眠に入ったとするとうまく副交感神経に切り替えることが出来きません。そのまま朝を迎えた時に、心臓がドキドキしていると感じるというわけです。
一時的にストレスを強く感じたことが原因で起こる動悸であれば正常の範囲といえそうですが、たびたび起こる場合には注意が必要です。
高血圧
単に血圧が高い状態を高血圧と呼び、いつ血圧を測っても常に血圧が高い症状を高血圧症と呼びます。血圧は時間や条件によって変化するので、いつどんな時に血圧が上がるのか把握しておくことは重要です。
寝起きの動悸に関連するのは、早朝高血圧と呼ばれ、早朝に血圧が上昇しやすい症状です。高血圧から発展する病気はたくさんあるので、生活習慣を改善するなど対策をとるようにしましょう。
貧血
貧血とは、血液が薄くなり特にヘモグロビンが少ない状態です。ヘモグロビンが足りなくなると酸素が各器官に届かなくなる為に、倦怠感や顔が青白くなったりします。
身体は酸素を供給するために、心臓を多く動かし血液を循環させるために動悸がおこります。息切れがしやすい、めまいやふらつきなどが出る場合もあります。食事やサプリメント、薬剤により対処できます。
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病気
何らかの病気が潜んでいて、寝起きに動悸がする可能性もあります。大きく分けると精神的な疾患、心臓の疾患、神経やホルモンによる疾患です。
それぞれの病気が疑われる場合には、心療内科(精神的)、循環器科(心臓)、内科(神経、ホルモン)などを受診しましょう。
寝起きに起こる動悸は病気の可能性がある
次に、寝起きに起こる動悸にはどのような病気の可能性があるのかみていきましょう。自己判断は難しいこともあるので、怪しいと思ったら専門家に相談しましょう。
自律神経失調症
自律神経が慢性的に又は大きく乱れてしまった状態です。不規則な生活リズム、過剰なストレス、ストレスに対抗しきれない体質・性格、環境の変化、ホルモンバランスの影響などにより、様々な不調を現します。
めまい、立ちくらみ、手足の冷え、胃腸の調子が良くない、寝ても疲れが取れないなどの症状に思い当たる時は要注意です。
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心気症
心気症はひとことで表現するなら、「自分は病気に罹っている」と思い込んでしまう病気です。「病気かもしれない」と不安に思うことは誰にでもあります。病院で検査して異常が無ければそれで終わりです。
しかし、この病気の場合には、調べても病院で検査しても納得しないのです。単に疑り深いのではなく、不安を感じてしまう障害です。
この病気を持っていると、心臓の鼓動が正常であるにもかかわらず動悸がしているように感じてしまうようなケースが多いようです。寝起きに起こる動悸と共に、不安感を感じる場合や病院を受診して何も異常がない場合には疑われます。
心臓神経症
動悸以外に、胸痛、息切れ、めまいなど、心臓の病気と同じような症状が出ているのに心臓には何の異常もない状態を心臓神経症と呼びます。ストレスや過労の他には心臓の病気に対する強い不安が呼び水となって発症します。
胸痛がごく狭い範囲に起こり、手で押さえると痛みが強くなるのが特徴で、心臓の病気では押さえても痛みが強くなることはあまりありません。心臓には異常がなく、心の病気に近いため心的な原因を取り除くことで解消されます。
心臓病(狭心症・心筋梗塞)
狭心症は、冠動脈に十分な血液が供給されずに、心臓が血液不足を起こす病気です。冠動脈は心臓に血液をお送る血管で、動脈が細くなるとここに十分な血液が送られません。
動脈が細くなる原因は、血液内の脂肪の塊が動脈の壁に付着して起こります。つまり、悪玉コレステロールが多い、高血圧などから発生します。
そして冠動脈が詰まり、血液が大きく制限されたり、止まってしまったものが心筋梗塞です。血液の供給が2~3分止まると心臓細胞は壊死し始めてしまいます、一刻を争う病気です。
狭心症の自覚症状は、急いで歩くなどの運動時に数分間の胸の痛みがあり、長くても15分程度です。胸の痛みで目が覚める、寝起きに動悸がする、特にトイレに立ち上がった後や洗面中に動悸がするなどです。
心筋梗塞は、運動・安静にかかわらず胸の痛みが起こり15分以上続きます。それ以外に、不安感、動悸、息切れ、めまい、目の前が暗くなる、脱力、冷や汗、異常な頭痛などがあります。
パニック障害
パニック障害とは、激しい動悸、発汗、ふるえ、息苦しさ、胸部の不快感、身体の一部にしびれがある、などの症状が突然起こる病気で強い不安感で「このまま死んでしまうかもしれない」と感じます。
このパニック発作は数分~1時間以内にはおさまります。詳しい原因は解明されていませんが、脳内の伝達物質が影響しているようです。
バセドウ病
バセドウ病は、甲状腺ホルモンが過剰に作り出される病気です。自己免疫疾患の一種で、自分の身体で作られた抗体が甲状腺を刺激してしまった結果、甲状腺ホルモンが過剰になるとされていますが、なぜこのような抗体ができるのかまではよくわかっていません。
喉ぼとけの少し下に腫れがある、眼球が飛び出たように感じる、動悸、疲れやすくなった、多汗、食欲はあるのに体重が増えない又は、やせてしまう、不安感などの症状が出ます。
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寝起きに起こる動悸の対処法
上記のような病気は、病院に受診し治療を受けましょう。それ以前の症状である場合には自分でも対処ができます。
深呼吸
深呼吸は自律神経を整えるのに有効であることが知られています。特に、お腹に空気を入れる腹式呼吸で行いましょう。
息を吸い込むときにお腹が膨らむのを意識しながら、鼻で息を吸い込むようにすると自然と腹式呼吸になります。
呼吸方法についてはこちらを参考にして下さい。
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抗不安剤
抗不安剤は市販されており、薬局で購入出来ます。リラックスできない、夜眠れないという人には特におすすめです。
薬の効果が高い分、副作用もあるため連続で1週間異常使用できないなどの制約があることもおおいようです。注意書きをよく確認して服用しましょう。
漢方薬
漢方薬の中にも、動悸を抑える成分があります。加味帰脾湯、天王補心丸、黄連解毒湯、などが有効です。漢方の場合には、東洋医学に基ずくその人の証を診断します。
体質や身体の傾向から分類されるもので、同じ症状や病気でも症が違う場合には別の漢方薬を使用します。ほとんど誰にでも使用できる薬もありますが、証が合わなければ使用してはいけない薬もあるということです。
ですから、漢方薬を取り扱う専門の薬局などで自分にベストな漢方薬を見つけることをおすすめします。
自律神経を整える
自律神経を整えると一口に言っても、その方法は多岐にわたります。規則的な生活、食事、ストレス、運動、休息、睡眠などです。
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しかし、あれもやらなきゃいけない、これもやらなきゃいけないと考えるならすべて逆効果になります。というのは、人は日々の暮らしの中で何かに追われていますよね。それは、「これをいつまでに何しなければならない」や「これはこうあるべきでしょ」などですが、これらは自分を律して目的を達成する上では重要なものかもしれません。
しかし、行き過ぎると強迫観念となって自分の心に負担を強います。何かに追われるようになるとそれだけでストレスになります。ですから、自律神経を整える為のアクションは少なく簡単なものがいいと思います。
何かを始めるのではなく、何か一つ省略するでもいいと思います。出来ることから始めましょう。
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