急性低音障害型感音難聴の治療法!治らないって本当?
<監修医師 豊田早苗>
近頃20代から40代の女性に多く発症しているといわれている急性低音障害型感音難聴ですが、
治療法はないのでしょうか?また治るのでしょうか?
不安になりますよね。ここでは治療法と再発率に関して考察も踏まえながらご紹介します。
気になる所から確認してみよう
急性低音障害型感音難聴の治療法
急性低音障害型感音難聴の原因は、自律神経のアンバランスが深く関わっているという説が有力です。
自律神経は交感神経、副交感神経とあり、ストレスにさらされることで交感神経が優位となります。
交感神経が優位になることによって、全身の血管は縮み、内耳の蝸牛という聴覚を司る部分に影響を及ぼします。
蝸牛には常時リンパ液が一定量入っています。
毛細血管によってリンパ液の排出が行われ、蝸牛内の水圧が保たれることによって正常に聴力は機能しています。
自律神経が崩れることによって蝸牛の水圧は上がり、内耳のむくみが発生し、低音周波数を拾う神経を障害することによって低音型感音難聴を発症します。
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そのため、内耳のむくみを取るために、ステロイドや循環改善薬、利尿作用のある薬剤などが処方されます。
もちろん、薬剤による治療だけではなく、患者本人のストレス除去、睡眠など生活習慣の指導も同時に行われることがあります。
おおよそ10日間程度の服薬で治癒することが多いとされていますが、それ以上長く続く場合には入院治療をすすめられることもあるでしょう。
急性低音障害型感音難聴は自然治癒できるのか
薬に頼らず、自然治癒を望む方は多いと思いますが、まずは耳鼻咽喉科に受診し、自分の病態を知ってからにしましょう。
急性低音障害型感音難聴の治療で第一選択とされるのは投薬治療です。
生活習慣の本格的な見直しはその次、薬である程度内耳のむくみを軽減してからになります。
発症してから2週間以内であれば、投薬治療で8割の方が治るといわれています。
自己流で治そうとしても限界があり、受診までに長い時間がかかってしまうと完治するにも倍の時間を消費してしまいます。
まずは受診し、医師からの説明を受けるようにしてくださいね。
ストレスや疲れなどがうまく消化できるように環境を整え、睡眠をしっかり取れるように心がけましょう。
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急性低音障害型感音難聴は治らない?再発率について
急性低音障害型感音難聴は発症してから2週間以内に服薬することによって8割が治るとされていますが、2~3割の方に再発することもあるとされています。
再発は1年から1年半以内にみられることが多いとされています。
急性低音障害型感音難聴が発症し、繰り返しているうちに難聴が進み、中等度から高度までの難聴となり補聴器を必要とすることもあります。
短期間に何度も繰り返す場合や、聴力が変動する場合にはメニエール病に移行する可能性が高くなるといわれています。
このように再発率は低くはないというのが現状です。
しかし、症状が軽いうちに治療をすることによって、病状を最小限に留めることが可能ですので耳の違和感を感じたら自分の中で早合点する前に受診するようにしてくださいね。
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また、完治したと思っても、ストレスが引き金になり再発する可能性もあります。
引き続き様子をみながらストレスを溜め込まないように生活習慣や運動習慣を見直して気持ち良い生活を持続できるように心がけましょう。
急性低音型感音難聴の再発予防法
再発を予防するためには自律神経のコントロールがカギになります。自律神経のコントロールといわれても今一ぱっとしませんよね。
簡単に言ってしまえば、ストレスフリーの状態になることが望ましいです。
精神疲労や肉体疲労などのストレスを避けたり、睡眠不足に陥らないように生活習慣を見直したり、もちろん食生活も今一度見直しましょう。
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内耳に必要なビタミンB12は貝類に多く含まれていますので、味噌汁をしじみ汁やあさり汁に変えて栄養を摂取することも良いでしょう。
最近では、有酸素運動が有効であるということも証明されています。
急性低音障害型感音難聴の原因となる内耳のリンパ水腫に対して有効なのがウォーキングなどの運動にあるとされています。
1日に1時間程度でじんわりと汗をかき、息が上がる程度の運動をすることが理想的であるといわれています。
運動をすることによって精神的にもリフレッシュしますし、縮んでいた血管も拡張し血液が循環しますので非常におすすめです。
服薬でのコントロールと合わせて時間を作って運動をしてみても良いでしょう。
そして、一番大事なのは時間を作ることです。ストレスが引き金で起こっている難聴であれば、睡眠の時間を作ったり、自分の趣味の時間を作ったりすることが重要です。
24時間ずっと気持ちが高ぶっていませんか?1日の間、1時間でも良いのでホッとする時間を作りましょう。
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