意外!てんかんの原因はストレスなの?【大人と子供も分けて解説】
てんかんは子供に多いと言われていましたが、最近では大人もてんかんが増えています。
その原因はストレスなのか、今回はてんかんの大人と子供のてんかんの原因や症状、対処法を解説します。
気になる所から確認してみよう
てんかんの10つの症状
てんかんとは私達の脳ではニューロンと呼ばれる脳神経細胞がめぐらされていて日々の活動を司っています。
そのニューロン(脳神経細胞)に何らかの原因で過剰な信号が流れ異常な活動を引き起し様々な発作症状を示しますのがてんかんです。
その症状について解説します。
部分発作
大脳の一部の神経細胞に異常な電流が流れ発作を起き、どの部分でどのような発作が起きるか様々です。その中でも3つに分類されます。
1. 単純部分発作→けいれん症状が手や口から全身に広がります。また、頭痛、めまい、吐き気、嘔吐(おうと)等の自律神経症状があります。
2. 複雑部分発作→ 最初は単純部分発作から始まり、途中から意識障害を起したり、最初から意識障害を起こす場合があります。
3. 二次性全般化→ 部分発作から次に説明します全般発作に移行します。
全般発作
発作開始時に意識が障害され突然意識をなくし倒れ、全身性のけいれんを起こす特徴があり7つに分類されます
1. 欠伸発作(あくびほっさ 小発作)→
突然始まり数秒から30秒ほど持続し突然終了します。それまで行っていた活動の中断、うつろな凝視、ぶつぶつつぶやく事もあります。
2.ミオクロニー発作→
突然起きる短時間のけいれんで両腕、顔面、全身に起きます。意識を失うことがあります。
3. 間代発作(かんたいほっさ)→
意識を失い全身ががくがく震えるような発作です。
4.ミオクローヌス発作→
意識はあるが顔面、両腕、全身等の筋肉が早いけいれんを起こします。ミオクロニー発作と区別する必要があります。
5.強直発作(きょうちょくほっさ)→
数秒程度の比較的短い時間に全身がつっぱったりこわばったりして硬直します。
6.強直間代発作(きょうちょくかんたいほっさ 大発作)→
最初強直発作(全身が硬直化)が起きて動けなくなり倒れたりしこの後に間代発作(全身のけいれん)がおきます。
7. 脱力発作(だつりょくほっさ)→
突然四肢の一部がだらりとしたり、頭が前にたれ、下あごがゆるんだりします。店頭発作ともよばれ乳児や小児に多く見られます。
ミオクロニー発作についてくわしくはこちらを見て参考にして下さい。
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大人がてんかんになる4つの原因と対処法
では、おとながてんかんになる原因はどのようなものがあるか、その対処法とともに解説します。
症候性てんかん
脳にダメージを与えるような疾患が原因で発症するてんかんで成人や高齢者に多いと言われています。その原因は下記の通りです。
✅ 先天性異常 生まれつき奇形などの異常があり発症します。
✅ 外傷 交通事故による外傷が原因でけいれんがおきます。
✅ 脳腫瘍 脳に腫瘍(しゅよう)ができてその障害が原因で発症します。
対処法としては、いずれも脳波検査やMRI(エムアールアイ 画像診断のひとつ)による画像診断でその器質的変化(構造や細胞の異常な変化)を特定できますので、原因別に処置を行う事になります。
いずれも薬の規則正しい服用、睡眠不足にならないように規則正しい睡眠をとる、できるだけストレスを避け、受けないようにするなどが必要です。
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突発性てんかん
原因不明ですが、生まれつきてんかんになりやすい体質を持っていると考えられていますが、現在ハッキリと解明されていません。
対処法としては、突然発症しますので生活習慣の改善などで防ぐことはできません。
抗てんかん薬などを服用し発作を抑える治療を行います。ほぼ80%は薬による発作予防ができています。
比較的年齢が若い場合、てんかんの発作部位を切除する外科的手術を行う事がありますが、医師とよく相談をする必要があります。
子供がてんかんになる5つの原因と対処法
子供がてんかんになる場合、1歳から3歳までに発症することが多く成長とともに治る場合がある一方、治らない場合もあります。
その子供のてんかんの原因と対処法について解説します。
分娩時頭部障害
赤ちゃんがお母さんの胎内にいる時や分娩時に何らかの原因で大脳が傷つき、それが原因でけいれんを起こすことがあります。
先天性奇形および代謝異常
先天的に脳に奇形や異常がある場合、また通常の小児が持っている複数の酵素の欠損でおきる場合があります。
感染症
出生時、お母さんからの感染が原因で脳に感染症を起してんかんをおこすことがあります。
素因性てんかん
もともとてんかんになりやすい素因(体質や遺伝によるもの)が原因で何かのきっかけでてんかんになる場合があります。
このような原因も考えられていますので参考にして下さい。
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後天性頭部外傷
頭を打ったり、頭部のケガが原因でてんかんを発症することがあります。
子供のてんかんの対処法として
1. 発作が起こった時、倒れたりしたときは安全な場所に移動し横にして衣服をゆるめ、顔を横にして様子を見て下さい。熱性けいれんと発作が似ていますが、間違いやすいので注意して下さい。
2. 短時間で回復することもありますが、しばらく観察して回復しない場合や意識がない場合は救急車を呼ぶなどして病院にかかって下さい。 3. けいれん発作後眠ってしまったらそのまま経過観察します。 4. 日常生活においては薬を服用している場合は規則正しく服用するようにします。 5. また、テレビゲームやアニメをみたりする場.合、強い点滅する光に過敏に反応する場合等けいれん発作を起こしやすくなりますので注意して下さい。 |
病院は何科を受診すべきか、どんな治療をうけるのか
実際に子供や大人がてんかんになった場合や、てんかんではないかと思った時は病院のどの科にかかればいいのか、どんな治療があるのかを紹介します。
病院に行く際は何科を受診するのがいいのか
幼児や小児等の子供の場合は小児科にかかってください。
てんかんの発症が子供に多いことから対応が可能ですので、まず小児科にかかります。ほとんどの場合対処可能です。
大人の場合は、神経科、神経内科、精神科、脳神経科等が該当します。
近所にかかりつけ医があれば、相談し然るべき専門医を紹介してもらう方法があります。
病院における処置内容について
1.問診
2.子供の場合は妊娠中の状態や出生時の状況について聞き取りします。 3.これまでの状況大人の場合も発作までの状況や事故などの有無、既往歴などを聞き取りします。 4.子供の場合は発達の経過や発育状況、病気の有無、ケガなどを聞き取りします。 5.脳波検査や、MRIなどで脳の状況を画像診断で鑑別します。 6.子供の場合は脳波が不安定であるため繰り返し、また継続してとる事が必要になる場合があります。 7.治療の基本は抗てんかん薬の使用です。ほとんどの薬で発作をおさえられますが、難治性の場合もあり医師とよく相談する必要があります。 8.また外科的手術が必要な場合があります。 9.症状の程度や発作の頻度などでどの薬剤をどの程度使うか医師が判断し決定しますので、指示された通り服用することが大事です |
大人の場合は仕事に付いていますし、自動車等機械類の運転などする場合発作によって重大な事態を招く場合があります。
医師の判断を仰ぎ、その指示を守って日常生活を送る事が大事で、自己判断は禁物です。