慢性甲状腺炎の9つの症状!原因はアレの異常だった!
<監修医師 ドクターTST>
なんだか最近気力が湧かない、さっき話したばかりの事を忘れてしまう、食欲が湧かない、疲れが取れない…
こういうことって結構よくありますよね。その為、疲れがたまっているだけだ・・・と思う方が多いと思いますが、それだけではない可能性もあります。
気力が湧かないなどの症状は、慢性甲状腺炎(まんせい・こうじょうせんえん)という病気の症状でもあるのです。
慢性甲状腺炎(まんせいこうじょうせんえん)とは?
慢性甲状腺炎は甲状腺の自己免疫疾患(じこめんえきしっかん)の一つです。
自己免疫疾患とは、正常な組織や細胞を、体内の免疫機能が攻撃してしまう病気で、そのうちの一つにこの慢性甲状腺炎(または橋本病)があります。
成人以降の女性に多く、遺伝的素因に環境要因が加わることが原因と言われています。
甲状腺はのどぼとけの下あたりにある臓器で、全身の代謝活動に関係するホルモンを分泌しています。
通常人間の体は、血中でホルモン量が増えすぎると増えすぎだよーという指令を出すことにより、多すぎず少なすぎずと均等を保っています。
それによって、体温なども一定に保たれているのです。しかし慢性甲状腺炎が悪化してしまうと、ホルモンの分泌が減ってしまい、結果的に代謝機能も低下してしまうのです。
その為、疲れやすくなるといった、甲状腺機能低下症状が現れるのです。
慢性甲状腺炎の症状
甲状腺腫(こうじょうせんしゅ)
甲状腺がびまん性に腫大する症状が現れます。その為、首が腫れたような、太くなったような感じがします。
しかし痛みはなく、更にその部分を押しても痛みは感じられません。この腫大は目に見えて分かる場合もあります。
その為、首に違和感がある場合は、是非病院に行ってみてください。この腫れが診断に役立つことにもなります。
また、腫大が大きくても軽症の場合もありますし、目立たないほど小さくても重度の場合もあります。
その為、自分で感じる違和感という感覚が小さなものでも、気のせいだろうと安心するのは危険だと言えます。
精神・神経の低下症状
甲状腺の機能が低下することで、
「無気力・易疲労感(疲れやすい)・動作緩慢(どうさかんまん。動きが遅くなる事)・眠気・記銘力低下(新たな物事を覚えにくくなる)」などといった症状が見られます。
このような症状は、ただ疲れが溜まっているだけだろうと思う方が多いと思います。
しかしこれらは、体が発するSOSでもあるのです。一日ゆっくり休んでみても疲れが取れない、眠気が取れないといったときには、迷わず病院に行かれる事をお勧めします。
どのような病気でも、早期に発見出来ればすぐに治療が開始できます。それによって、今後の生活も大きく変わるのです。
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心機能
心機能では、徐脈や心不全が見られます。
脈拍数の正常値は60~100回/分なのですが、成人の脈拍数が60回/分以下の状態である場合を徐脈といいます。
この徐脈の状態では、心臓の機能が弱くなってしまいます。心臓はポンプの役割をしており、全身に血液を循環させる働きをしています。
しかし徐脈になるとその機能が弱まり、結果的に心不全へとなってしまう危険性が増すのです。
心不全が重度になると、普段の生活を送る中で疲労、動悸、呼吸困難などが見られるようになります。
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消化管機能の低下症状
消化管の機能が低下することで、便秘、食欲低下、体重増加、イレウス(腸閉塞)などの症状を呈します。
通常人間が食べた物は口に入り、胃・小腸・大腸を通り消化や吸収が行われます。
そして肛門より便となって排出されます。しかしこの働きが悪くなってしまうため、便秘という症状が現れるのです。
そして代謝機能が低下している為、食欲は低下するのに体重が増加するという症状が見られます。
またイレウスとは、腸閉塞(ちょうへいそく)とも呼ばれています。腸の働きが悪くなることによって、ガスや便が溜まってしまう状態です。
腸閉塞は早期に治療しなければ、命にかかわる危険も出て来ます。
便秘くらい大丈夫だろうと思われるかもしれませんが、便秘でも腸閉塞になる可能性はありますので注意が必要です。
脱毛
甲状腺ホルモンは、髪の毛の成長を促す働きがあるため、脱毛が見られます。この慢性甲状腺炎は女性に多いため、悩まれる症状の一つではないでしょうか。
慢性甲状腺炎は、甲状腺の機能が低下する病態である為、甲状腺ホルモンを体内にいれてあげる事で上手にコントロールが出来る疾患です。
病期の最中にいる時は辛い気持ちでいっぱいだと思いますが、ホルモンの血中濃度を正常に保つためにも、病院へは定期的に通って頂きたいです。
体温の低下
最近寒がりになったな、と感じたことはありませんか?特に女性であれば、冷え性だから、とあまり気にしない方もいると思います。
しかしこの寒く感じるということも、慢性甲状腺炎の症状の一つなのです。暖かくなるまでの我慢だと思わずに、病院を受診される事お勧めします。
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例え慢性甲状腺炎でなかったとしても、他の病気が隠されている可能性もあります。そして体温が低下するという事は、血液の流れが悪くなっている状態です。
血液の流れが悪くなることにより、肩こりなどの症状も現れます。その為、これを改善することはより良い生活へと繋がる事にもなります。
筋肉症状
少し意外に思われるかもしれませんが、筋肉の症状としてこむら返りや筋肉痛が起こります。
また、特に激しい運動をしたわけでもないのに筋肉痛が起こります。この筋肉症状は慢性甲状腺炎以外にもみられる症状です。
少しでも気になった方は、一度病院へ行かれるようにしてください。またその際は内科や神経内科への受診をお勧めします。神経の病気にも、このような症状が出る場合があるのです。
むくみ
このむくみは甲状腺機能低下症の特徴的な症状の一つです。粘液水腫とも呼ばれます。
真皮(体の表面を覆う皮膚のさらに下にある部分)にムコ多糖類といわれるものが沈着して浮腫状の皮膚となるため、このような名前がついています。
下腿(膝から足首までの間)の浮腫を押すと、すぐに戻るのが特徴です。
甲状腺機能亢進症状(こうじょうせんきのう・こうしんしょう)
今までは甲状腺機能が低下するために起こる症状についてお話しましたが、
慢性甲状腺炎の初期では、急激な細胞破壊に伴い、「甲状腺機能亢進症」の症状を呈することがあります。
今までお話した症状と別の事が起こると想像して貰えれば分かりやすいかと思います。
例えば低下症状では眠気がありましたが、亢進症状ではイライラするといった症状が現れます。
ですので、今までお話したことと反対の症状が現れた場合にも、慢性甲状腺炎の疑いがあります。そして甲状腺機能亢進症という病気の疑いもあるのです。
しかしこれらの病気の診断には、きちんとした検査が必要になります。当てはまる症状がある方は、病院を受診してみてください。
慢性甲状腺炎の原因
自己免疫疾患の一つ
人間の体は異物が体内に入ってきた場合に、敵だと認識して免疫反応が戦ってくれます。
しかし慢性甲状腺炎では、異常を起こし自分の体の細胞に対して敵だと認識して攻撃してしまう病気です。
慢性的に炎症を起こしていますが、炎症がひどくなくて甲状腺の機能が正常に保たれているときは、甲状腺が腫れるという症状のみが見られます。
甲状腺が徐々に破壊されて起こる病気ですが、痛みは見られません。その為、痛みもないし大丈夫だろうと、病院に行かないケースもあります。
しかし痛みだけが病気の症状ではないので、小さな事でも体の変化はSOSだと考えてほしいと思います。
遺伝
慢性甲状腺炎は、遺伝的な要素が関連するとも言われています。
しかし、遺伝要素のみで発病するわけではない為、他の要因もあわさることで発病するのではないか、と考えられています。
慢性甲状腺炎の食事について
食事は生きていく為に必要不可欠な作業であり、また誰かと食べたりと、楽しいと思える時間の一つではないでしょうか。
だからこそ、その時間を素敵なものにして貰いたいと思います。そして一番必要な事は、正しい服薬を行うことです。
このようなホルモンの分泌以上による疾患は、服薬によるホルモンコントロールが治療となります。
しかし長期間の服薬は精神的にも辛いと思います。
だからこそ一日三食の正しい食生活を行い、薬の飲み忘れがないように心がける事が大事でしょう。
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