疲れやすいし眠い。。それは意外な病気の恐れあり!
<監修医師 ドクターTST>
「最近疲れやすくて体がだるい。。寝ても寝ても寝たりない。。」という症状。
それは生活習慣、私生活においてさまざまな要因がそうさせているのかもしれません。
それだけではなく、「まさか自分がかかるとは思わなかった!」というような意外な病気の可能性も!
眠気やだるさの改善策や、医療機関への受診の目安も併せてご紹介します。
気になる所から確認してみよう
疲れやすいし眠い。だるい。。考えられる原因
日常生活にはこういった症状を引き起こすさまざまな要因が潜んでいます。
今の自分に当てはまるものはないか、一つずつチェックしていきましょう!
不規則な生活
夜遅くまで起きて、昼まで寝ているなんて日も・・・。という人は、要注意です。
人間は太陽の光を浴びながら活動をし、太陽が沈み夜になったら休むように作られているものです。
あまりにも不規則な生活が続き、ダラダラとしたメリハリのない日々を過ごしていると、体内時計が崩れ、眠気がとれない、体がだるいという風に感じることがあります。
あなたの生活リズムは規則正しいものですか?
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栄養不足・ビタミン不足
食事からとった大切な栄養分が、上手に効率よく体内でエネルギーに換えられていないと、疲れがとれない原因になります。
効率よくエネルギー代謝が行われるためには、ビタミンB1、ビオチン、ナイアシンなどの ビタミンB群が合わせて必要となります。
また、疲労物質である乳酸が体内に溜まってしまうと疲れやすいと感じてしまいます。
正常な健康状態であれば、乳酸は体内で通常通り分解されます。
しかし、仕事が忙しくゆっくり休めない、体に無理をさせてしまう、休みが少ない状態が続くと、乳酸は上手く分解されず、体内で疲労として蓄積されてしまいます。
この乳酸を分解し処理してくれるのが、ビタミンB1やビタミンCです。
ビタミン不足は、栄養不足や疲れやすい体質を作ってしまう原因になります!
肝臓の疲れ
自分では十分な休養をとっているつもりでも、肝臓が疲れ機能が低下していると、眠気や体のだるさ、疲れを感じやすくなってしまいます。
肝臓の疲れの原因は、
✓ 暴飲暴食
✓ 睡眠不足 ✓ ストレス ✓ 過剰な運動 ✓ 喫煙 ✓ サプリメントの多量摂取 |
などが挙げられます。
いつもよりも食欲がなかったり、普段は飲めるお酒が進まない、皮膚や白目が黄色くなる(黄だん)、
腹部の膨満感があるという症状がある場合は、肝臓がかなり疲れているサインです!
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睡眠の質の低下
睡眠にも、ただ睡眠時間を多くとればいいのではなく、睡眠の質を向上させることが重要という話は今ではとても有名な話ですよね。
起床直後の体のだるさや疲労感は、「ノンレム睡眠」と深く関わりがあります。
ノンレム睡眠は、脳の疲れを取り、精神的な安定やストレスを減らす効果があります。
これは、眠り始めて3時間程度経過したときの深い眠りのことをいいます。
そのとき体内では「成長ホルモン」が作り出されており、
これは脳の疲労回復、脂肪燃焼、病気への抵抗力の生成、肌や筋肉など体組織の修復・再生など、健康のためにさまざまな生成・修復・再生を生み出しています!
テレビや電気のつけっぱなしで明るい部屋で寝ていたり、
パソコンやスマートフォンの使用直後の睡眠、体に合わない枕で寝ていると、ノンレム睡眠が上手く働かず、質の良い睡眠に適した環境ではありません。
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運動不足
日頃から運動を適度にしていないと、少し体を動かしたり、ちょっとした行動が負担になり疲れやすくなってしまいます。
また驚くべきことに、
「運動不足→肥満→睡眠不足」
という、運動不足により引き起こす悪循環も実証されています。
適度な運動は、体の健康のために必要不可欠ということですね。
疲れと眠気が取れない。考えられる病気
私生活では思い当たる節がない場合、また併せてその他にも症状がある場合は、適切な治療が必要な病気の可能性も考えられます。
ストレスによるうつ病
疲れやすい、十分な睡眠をとっても眠い、体がだるいなどの症状は、うつ病の典型的な症状です。
人間は強いストレスを感じると、体に症状をもたらしSOSのサインを出します。
ストレスを感じているという自覚症状がある人もそうでない人も、体に症状が出ているということは何らかの原因があるということです。
一度、心療内科で相談してみることもいいでしょう。
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甲状腺疾患
甲状腺(こうじょうせん)ホルモンは、食べ物に含まれる栄養分が効率よく体内で循環されるように働く役割があります。
このことを「新陳代謝(しんちんたいしゃ)」と言います。
この甲状腺ホルモンが不足したり、過剰に分泌される病気を発症すると、新陳代謝がうまく行われず、疲れやすさやだるさ、不眠症を引き起こします。
うつ病の症状と似ていて、勘違いしてしまうことも少なくないようです。
甲状腺が腫れ、のどに違和感を感じたり、食べても食べても痩せてしまうなどの症状が併せてある場合は、甲状腺ホルモン疾患の可能性があります。
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寝ても寝ても眠い。脳の病気
「ナルコレプシー」という脳の病気。
以前まで原因は不明と言われていましたが、最近になって「オレキシン」という脳内物質が低下することが関連していることが分かりました。
症状は、日中に猛烈な眠気に襲われます。
これは十分に睡眠をとっていたとしても関係なく、毎日起こります。
特徴として、20分くらいの居眠りをしたあと、目覚めがすっきりすることが挙げられます。
しかし、1~2時間後に再び眠気に襲われます。急な眠気に襲われ眠ってしまう睡眠発作、金縛りも症状の一つです。
この症状は、例えば試験や面接、会議などの緊張する場面でも変わりなく起こります。
会社や外の環境では、「仕事中に居眠りしてる・・・」と怠け者に見られたり、やる気がないと誤解されてしまいがちです。
こういった症状に困っている場合は、ただちに内科、または心療内科で相談してみましょう。
疲れやすいし眠い症状の改善方法
ビタミンB群を摂取する
ビタミンB群は、たんぱく質・糖質・脂質などの栄養分をエネルギーに換えてくれる働きをします。
また、疲労回復にも効果があり、疲れやすい、眠い、だるいなどの症状を改善してくれますよ。
【ビタミンB群が含まれる食材】
ビタミンB1→炭水化物をエネルギー変える
(豚肉、小麦、玄米、豆類、大根、ナッツなど)
ビタミンB6→タンパク質や脂質をエネルギーに変える
(にんにく、バナナ、マグロなど)
ビタミンB2→脂質をエネルギーに変える
(たまご、納豆、レバー、うなぎ、のりなど)
脂っこい食事、飲酒のし過ぎに注意する
肝臓の疲れは、多量の飲酒や、揚げ物・ジャンクフードなどの脂っこい食べ物によって悪化してしまいます。
日頃から不摂生な食事が多かったり、大量にお酒を飲んでいると、疲れやすいなどの症状だけでなく、生活習慣病などのさまざまな病気に原因に繋がります。
脂っこい食事は控え、「暴飲暴食をしてしまった・・・」と感じる翌日は、肝機能を回復してくれる納豆・豆腐・しじみ・牛乳などを摂取するように心がけましょう。
リラックスできる時間を作る
疲れやすさや眠気は、精神的なものからくることが多く、自分では気づかないうちにストレスを溜めていることはよくあることです。
自分なりにストレスを解消できること、リラックスできる時間を作ることは効果的です。
例えば、マッサージやお風呂、買い物をする、誰かに話を聞いてもらうなど、何でもいいので見つけてみましょう。
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数ヶ月同じ症状が続いたら・・・
「日常生活を改善しても症状が一向に良くならない・・・」という場合は、自分の力だけでは治すことが出来ない病気の可能性があります。
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日常生活に思い当たる節がなかったり、改善しても、1ヶ月以上同じ症状が続く場合は、まずは内科で相談してみましょう。
症状を聞いて、医師が心療内科や精神科など専門医を紹介してくれます。
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