手が震えるのは危険な病気かも【9つの原因を解説!】
<監修医師 WASHIO>
何もしていないのに又は、ある動作をしているときだけ手が震える。
ある日突然起こったら不安になりますよね?おかれている環境や体質、性格などが原因で起こるものが多いとされていますが、危険な病気が隠れていることもあり得ます。
すぐに治まったからといって油断してはいけません。今回は手の震えで考えられる病気を原因を解説していきます。
手が震える種類
寒さやストレスによる手の震え
寒さで手が震える、緊張やストレスが強いときに手が震えるのは誰でも経験があると思います。これらの原因は身体や精神が外的・心理的に危険を感じている証拠で自然な反応です、
その状態を続けるのが好ましくない為に起こる反応で原因を取り除くと次第に治まります。
また、病気以外の原因として、妊娠初期は手に力が入らなかったり、手が震えることがあります。
そして、スマホを操作しているとき、採血、仕事中、疲れるとでる、など特定の作業時にだけ出る場合には潜在的な感情が関係してくる場合もあります。
例えば、仕事に対して極端なストレスを感じている人の中には、PCに向かうと症状がでるという人もいるようです。
本態性振戦
手の震え(振戦)が起こってはいるが、原因が特定できず、他に目立った症状もない場合に下される診断です。
理由もなく手が震えるとされる場合もありますが、遺伝的な要素が関係するケースもあり、年齢とともに症状が現出するケースも多いため、老人性振戦と呼ばれることもあります。
病気や原因がある手の震え(安静時・動作時)
病気や他の原因が存在する場合に起こる手の震えには、安静にしている時に起こる、何か動作をしているときに起こる、特定の姿勢で起こるものがあります。
特定の姿勢とは、例えば本を読んでいるときだけ手が震えるなどの場合です。特定の動作にはいくつかあります。
✅ 動作中一定して震える(単純運動振戦)
✅ 動作の目的に近いほど震えが強くでる(企図振戦)
✅ 腕を伸ばす、手を広げる等した時に、ゆっくりとして不規則な震えが起こる(羽ばたき振戦)
手が震える原因となる病気
薬の副作用
吐き気止め、胃腸薬、抗うつ薬、統合性失調症の薬の副作用で手の震えが起きることがあります。
薬を飲んだ時だけ手が震える、投薬開始前は無かったという場合には薬の副作用も疑いましょう。
低血糖症状
血液内のグルコース濃度が下がった状態を低血糖といいます、倦怠感、冷や汗、に付け加え手の震えなどが起こる場合があります。
低血糖の症状についてくわしくはこちらを見て参考にして下さい。
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バセドウ病
喉ぼとけの近くにある甲状腺というホルモンを分泌する器官の病気で、甲状腺ホルモンが過剰に作られてしまうために症状が起こります。
手の震え以外にも、動悸、暑がりになる、イライラしやすくなった等の変化も起こります。
バセドウ病についてくわしくはこちらを見て参考にして下さい。
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脳梗塞
脳梗塞が起こっている場合にも手の震えが起こる時があります。
手の震え以外に、ろれつが回らない、手足がしびれる、めまい、力が入らない、物が二重に見える、頭痛、吐き気などの症状がでます。
数十分で症状が治まっても、病気が治まっているとは限らないので早めに受診しましょう。
アルコール依存症
文字通り、アルコールに対しての依存が原因で起こります。手の震えは、アルコールを中段したときの禁断症状として起こります。
さらに悪化すると全身が震える、感情的になりやすく、錯乱状態になる場合もあります。
書痙
字を書こうとすると手が震えて書けなくなる病気で、震えだけでなく疼痛が出る場合もあります。
緊張などで手が震えて字が書けないのは、誰でもあることですが書痙の場合には、それが顕著に阻害される症状となります。
極端なストレスが引き金となる場合があることから、精神病の一種になるという人もいます。
多発性硬化症
多発性硬化症は、原因がまだはっきりしていない病気です。症状は、手の震え、ふらつき、物が二重に見えるなどの症状がでます。
脳、脊髄にある髄鞘が破壊され、神経の伝達がうまくできなくなります。
小脳疾患
小脳疾患の場合には、手の震え、つまずく、ろれつが回らない、目の震えも起こります。
筋肉自体に問題があるのではなくコントロールが効かないことによる運動失調です。
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パーキンソン病
パーキンソン病になると震えだけだ無く、筋肉がこわばり、歩きにくくなる等の運動症状もでるようになります。
この病気は脳内にあるドーパミンの不足によって引き起こされます。初期症状として手の震えが起こり、安静にしているときに震えがでます。
手が震える場合は何科を受診すべきなのか
寒さや緊張から手が震える場合には、原因もわかりやすく心配もいりません。微妙な線ですが、薬物が原因となる場合も自己判断が可能かもしれません。
原因が全くわからない時には心配になりますよね、
病気が隠れている可能性もあるので病院にいくことをおすすめします。受診するのは、神経内科・脳神経外科が良いと思います。
また、明らかに甲状腺の病気が疑われる場合には内分泌科でもよいでしょう。
病院での検査は、問診、血液検査、MRI、CT、髄液検査、甲状腺エコーなどで病気を特定します。
これらの検査で原因が特定できない時は、過度のストレスからきている可能性もあるので、心療内科に相談するのもいいと思います。
緊張で手が震えるときの対策
環境を整える
手が震えると意識するだけで、症状が出やすくなります。震えてきたとしても、症状を意識しないように気持ちを切り替えられるといいでしょう。
今日、緊張するシチュエーションに出会うのが避けられないものであれば、前々から精神的にも、実践的にも準備をして迎え撃つのが肝要です。
具体的には、イメージトレーニングなどで自分がうまくいった姿をイメージし続けることや、努力して楽に切り抜けられるものなら練習を重ねて自信をつける等するのも良いでしょう。
そして普段から手の震えを意識しないで生活できるように、周囲の人にも協力してもらえるような状況を作ることも重要です。
症状を打ち明けるのは勇気がいるかもしれませんが、一人で悩むよりもよっぽど楽になるかもしれません。
また落ち着かない場合の対処法についてくわしくはこちらを見て参考にして下さい。
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生活で気を付けること
次に、緊張で手が震える人が普段から気を付けたい事を並べました、ケースバイケースで自分の症状に合うものを実践するとよいと思います。
✅ 緊張する状況になるべく合わないようにする
✅ 腹式呼吸を行ない、リラックスする(手が震えてきた時にも有効)
✅ カフェインをはじめ刺激物を控える
✅ 睡眠を十分にとる
✅ お酒を飲み過ぎない
✅ アルコールで震えを抑えようとしない
✅ スマホやPCの使用量を減らす
✅ タバコを吸い過ぎない
✅ 休日は、スマホ(携帯)の電源を切る
✅ 朝食は抜かない
✅ 日中に日の光を浴びる
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