毛細血管を運動で増やす方法【シナモンや筋トレが効果的】
身体の末端が冷えるというお悩みを持つ方は多いでしょう。その冷えはいつからですか?気付いた時からすでに冷えていたとか、年齢を増すごとに冷えてきたとか。
冷えがひどくて感覚がなくなったりしびれを感じることもあるようです。あなたのそんな不調を起こしているのは「毛細血管」かもしれません。
気になる所から確認してみよう
毛細血管の大切な役割とは
毛細血管とは動脈と静脈をつないでいるとても細い血管で、網目状に全身に張り巡らされていて「毛細管(もうさいかん)」と呼ばれることもあります。
心臓から動脈が出てその末端が枝分かれた細動脈、その先がさらに毛細血管になります。
細動脈から栄養や酸素を抹消の組織に送り届け、組織からは二酸化炭素や老廃物を受け取って血液に乗せて静脈へ送り心臓へ戻します。
こうして栄養を届けたりガス交換をしたりといったことができるのは、毛細血管に微細穴があるからなのです。
他にも免疫物質を送り届けて細菌から身体を守ったりホルモンの情報伝達をしたり、体温を保つなどの役割も持っています。
私たちの身体にある毛細血管を全て足していくと、その長さはなんと地球2周半にも及ぶ10万kmとも言われています。
毛細血管を増やすと5つのメリットに期待
身体機能を維持するほどの役割を持つ毛細血管ですが、具体的にそれらを増やすことによってどのようなメリットがあるのでしょうか。
毛細血管を増やすと若返る?
加齢によって毛細血管は減少します。70代の毛細血管を20代と比較すると4割ほど減少するとも言われているから驚きです。
栄養と酸素を全身に供給するための毛細血管を増やせば肌トラブルやシミといった美容面を含めた全身のアンチエイジングにも良いことが起こります。身体の老化は血管の老化というわけです。
白髪や薄毛は頭皮の毛細血管が弱っていると起こりやすくなるようです。
毛細血管の流れが生活習慣病を撃退する
毛細血管により栄養と酸素の供給がうまくいけば細胞の動きが活発になります。
血液の流れが鈍いと養分が足りなくなった細胞が死んでしまうことで心臓病や糖尿病・脳卒中などの生活習慣病が起こります。
これらを防ぐためにも血行を確保できる毛細血管を増やす方が得策と言えますね。
免疫力をアップして風邪知らずに
人体の血管の9割を占める毛細血管を増やすことにより免疫細胞が全身にくまなく届けられることになります。
風邪をひきやすくて困る、なんて悩みは毛細血管の働きがちょっと弱い可能性もありそうです。
免疫細胞をスムーズに届けられるようになれば、もしも風邪をひいてお薬を飲むとしてもその薬効もスムーズに行き渡るのです。
効率の良いダイエットができる
ダイエットは身体に取り込んだものと溜め込んだもの、両方をうまく消費していくことで成立します。
毛細血管を増やすことで筋肉疲労で発生すると言われる乳酸や、体内にある脂肪をエネルギーに変換する効率が上がるようです。
変換することでうまく運動をした時に利用されて減っていくというわけです。
冷え性にさよならできる
身体の末端が冷えて仕方ないとか、もっとひどくなると腰やお腹周りまで冷えてしまう冷え性。目の下のクマも冷え性のサインと言われることもあります。
体温調整の役割も持っている毛細血管を増やすと全身に血液をくまなく送ることができます。冷えも解消できますし、むくみの改善にも役立ちます。
毛細血管を筋トレや運動で増やす方法
毛細血管が増えると享受できるメリットは意外と大きいようです。早速増やす方法を見ていきましょう。
筋トレや運動で増やすことが効果的で、少ない負荷でもできる方法をご紹介します。
マシンいらずで自宅でできる筋トレ
スクワットといえば脚を鍛えるものだと思われていますが、実は腹筋も使うので全身運動のうちに数えられるような筋トレ法です。
脚を肩幅に開いて身体を上下させるだけ、5分間も繰り返せば効果は見込めます。
注意したいのは足先の向きと腰を沈めた時の膝の向きを揃えるという点、これが違った方向を向いていると膝や足首を傷めてしまいます。
運動不足解消も兼ねて有酸素運動を
運動する時間が取れなくて、なんていっていたら肥満の元にもなり兼ねません。時間がなくても運動不足でもすぐにできる有酸素運動といえばウォーキングですね。
毎日1駅歩くとかなるべくエレベーターを使わないなど、小さなことから始めると良さそうですね。
日常の買い物は車ではなく歩いてこなすと効率的です。歩数計をつける習慣を持っているなら、1日5,000歩を目安にすると気楽に始められます。
最大の効果を得られるのはサーキットトレーニング!
効率的なダイエット法にもあげられるサーキットトレーニングとは無酸素運動と有酸素運動を交互に繰り返し行う運動法です。
毛細血管を増やすのに猛烈なトレーニングは必要なく、比較的軽いスクワットなどの筋トレと腹式呼吸を意識したストレッチやウォーキングを交互に行うということです。
ぬるめの入浴でゴースト血管を予防しよう
身体が冷えていると熱いお湯に飛び込みたくなりますがガマンガマン。ぬるめの入浴でゴースト血管の予防と強化に取り組みましょう。
ゴースト血管とは血管の形はあるものの、血液が流れていないという状態のことです。この状態が進むと血管自体がなくなってしまうという結果に。
ぬるめのお湯に浸かることで副交感神経が刺激されて血管拡張が促されます。熱いお湯では交感神経優位になって血管が余計に収縮してしまうので逆効果です。
ゆったり40度ぐらいのお湯に10分程度浸かるようにすると効果があるようです。副交感神経優位になると睡眠の質も改善するので一石二鳥ですね。
シナモンで毛細血管の増やす!食べ物10選
好き嫌いなくなんでも食べましょう!そして毎日の食事にプラスするだけで毛細血管を増やすことにつながる食材を選んでみました。
シナモンは毛細血管を増やす上に強くできる!
漢方薬としても知られるシナモンは毎日摂り続けると毛細血管が増えるとされています。
シナモンはニッキや桂皮として様々なメニューにも取り上げられています。コーヒーにシナモンパウダーをプラスするだけで、ゴースト血管改善に!
スパイスのヒハツもごく少量で効果あり!
聞きなれないヒハツという名前ですが、胡椒の仲間でとてもスパイシーな果実です。アーユルヴェーダで最も使用される薬草とされているすごいスパイスです。
「Tie2」と呼ばれる物質は毛細血管を保護する物質で、ヒハツやシナモンは、この物質を強化する働きがあります。
毛細血管の細胞膜を剥がれにくくしてゴースト血管の防止に寄与します。
カシスはバーで飲むより食べて!
カシスポリフェノールは血流改善と身体を温める作用があります。毛細血管の血流を促進するカシスはカシスオレンジよりも直接食べたほうが効果的ですね。
鉄分が多いビーツは体力の底上げも
ビーツというとあまり馴染みがないかもしれませんが、真っ赤なポリフェノールを持って鉄分もたっぷりの食材です。
疲労回復や基礎代謝改善効果があり、血管拡張作用も持っています。
身体を温める代表選手は生姜!
冷え性さんには生姜と言いますが、加熱・非加熱によって効果が違います。中でも新生姜にはない成分「ジンゲロン」に血管拡張効果があります。
ひね生姜や乾燥させたものに含まれる成分で、効率よく体温を上げて脂肪燃焼や血流促進作用もあります。
チョコレートを上手に食べる
高い割合でカカオがあるチョコレートがたくさん店頭に並んでいます。
カカオポリフェノールはLDLコレステロールの酸化を防いで動脈の健康を守ります。血管拡張作用と血流改善効果もあるようです。
玉ねぎは毛細血管を強くする
玉ねぎを切って涙を流すのは決して無駄ではありません!涙を出す成分硫化アリルは血液をサラサラにする働きがあります。
血管にへばりついた脂肪を落とす作用もあるので血流の邪魔を撃退してくれます。
にんにく・唐辛子は少量でも効果が
ニンニクは加熱によりできる成分が毛細血管を拡張させます。また唐辛子はカプサイシンの発汗作用で代謝アップ、どちらもたくさん食べるのではなく少量でも血流を促進する効果があります。
青魚は赤血球も柔軟にできる
オメガ3脂肪酸が豊富な青魚は生活習慣病や記憶といった分野にも効果があるとされています。
オメガ3脂肪酸は赤血球を柔軟にする効果があるので、細い毛細血管の中のスムーズな通過を促します。
豚肉に含まれるオレイン酸も抗酸化作用が高く、酸化LDLを減少させて血管を強化します。
ポカポカの元はみかんの皮?
皮と内側の白いふわふわの部分には、毛細血管を広げるヘスペリジンが含まれています。
みかんの白い筋を取らずに食べたほうが良いと言われたことがありませんか?これは理にかなったことで、末梢の血流を促進する効果があります。
食品で摂取しにくい場合はサプリを活用
先にあげた10の食品を全て網羅するのは大変かもしれません。そんな時にはサプリを利用してみませんか?
オメガ3脂肪酸とはいえ青魚が苦手!
DHAとEPAは青魚、でも苦手な人がとても多いのも青魚です。食べないよりも摂取したほうがいい!血管をキレイにして柔軟にできるので是非サプリで摂取しましょう。
みかんの皮よりサプリの方が効率的
ビタミンP(aGヘスペリジン)は食物から摂取するのは案外大変です。ビタミンPはポリフェノールの一種で強い抗酸化作用を持っています。
フラボノイドもこれらポリフェノールの仲間で、血圧に関与する成分です。
胡椒の辛味成分ピペリン
ヒハツなどのような胡椒辛いものも食べようと思ったら大変です。ピペリンは毛細血管の拡張・血行促進作用と共に、その他の栄養を吸収しやすくする効果があります。
毛細血管の崩壊を防ぐカロテノイド
カロテノイドはニンジンなどに多く含まれている成分です。細胞に傷をつける活性酸素除去の効果があり、ガンの食事療法でニンジンのフレッシュジュースをたくさん飲むというものもあるようです。
活性酸素が体内に増えると動脈硬化などの疾患が増えると言われています。カロテノイドは毛細血管が壊れてしまうのを防ぐ効果があります。
せっかく増やした毛細血管は4つのNGに要注意
一生懸命毛細血管を増やそうと努力しているのに、実は日常のちょっとした行動で台無しにしてしまっていることがあります。
マッサージは柔らかく
筋肉などをマッサージする時、思わず気持ちがいいからと力任せに強い刺激で行なっていませんか?揉み返しを招くような強い圧迫は毛細血管を傷つけます。
化粧水のつけ方にも工夫を
CMなどで朝の化粧水を叩いてつけているシーンがありますが、あれはいけません。
叩くという強い衝撃は、ちょっと度が過ぎれば毛細血管を損傷して内出血の元にもなってしまいます。また強く刷り込んだりするとたるみの原因にもなりますね。
紫外線のダメージは脅威
紫外線はお肌のダメージにとどまらないほどの脅威です。紫外線のA波は表皮を通り越して真皮にまで届いてしまいます。
真皮には毛細血管が通っているため、必要以上に紫外線に当たるのは危険です。
紫外線B波は肌に直接的な日焼けというダメージを与えます。
必要以上の日焼けは色素沈着の元、活性酸素がどんどんできて直接的に毛細血管にダメージを及ぼします。日焼けもひどくなれば火傷ですからね。
喫煙によるリスク
血管における疾患としてあげられるものはたくさんあります。心筋梗塞や脳卒中・高血圧など生活習慣病とリンクするものも。
肺がんなどに発展することもある慢性炎症も喫煙リスクと言われていますが、これらは毛細血管へのダメージによって起こります。
タバコの成分ニコチンが毛細血管を収縮させることが原因となっています。
毛細血管は、加齢とともに気づかないうちにゴースト化していくようです。年齢を重ねていても毛細血管を増やすことはできます。簡単な運動や栄養素を毎日の生活の中に取り入れてみましょう。
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