字が汚い人は実は頭がいい【字が汚くなる原因は障害の恐れもある】
「字の綺麗な人は頭が良い」というイメージの方は多いかもしれません。人前で字を書く時も、綺麗な字だとその人の印象も良いですよね。
しかしながら、字の綺麗な人よりも「汚い」人の方が、実は頭が良いというお話がある事を皆さんはご存知でしょうか。
今回は「字が汚い人は実は頭がいい」というお話を性格などの観点からお話していきましょう。
気になる所から確認してみよう
字が汚い人の性格や特徴とは
字が汚い人の性格や特徴について、まずはお話していきましょう。
字が汚い人の性格や特徴とは
字が汚い人は「我が道を行く人」が多い傾向にあります。
例えば自分のノートの字がたとえ汚くても「自分に分かればいいや」「どうせ汚いし」などと思う方が多いようで、他人の目や評価を気にしない「我が道」タイプの方が多いのです。
また、自分の好きなようにノートを書くところから「自由」な考えの方が多く、良い意味で自由な発想力やアイデアを生み出す傾向にあります。
性格的に見ると「せっかち」な人も多いようです。物事を効率良く、いかに速いスピードで終わらせる事が出来るかを考えて動くので、字も早く書くことから汚くなりがちなのです。
せっかちで仕事が早い人には「面倒だから早く終わらせたい」という気持ちもあるかもしれませんが、「仕事が早い」というプラス面も兼ね備えていると言えるのではないでしょうか。
字の綺麗な人の性格や特徴は
今度は少し字の綺麗な人のお話をしていきましょう。
字の汚い人は仕事の効率を求める人、自由な人、せっかちなどという性格や特徴のお話をしましたが、逆に字の綺麗な人は「几帳面」「慎重派」な方が多い傾向にあります。
字の綺麗な人のノートは几帳面に字が連ねられており、真面目な人が多く、物事の先を見据えて行動する慎重派の傾向が強いようです。
字の綺麗な人の方が慎重に行動するので、どちらかといえば仕事が早いよりは「丁寧」に行うというイメージではないでしょうか。
欧米の人の「字の綺麗な人」の印象について
欧米の人は「字が綺麗」がどうかというよりは、「中身を重視」する事の方が強いようです。
例えば、綺麗な字で論文を提出しても、論文の中身が「濃い」ものでなければ、その場ではっきりと「NG」になります。
日本人はどちらかというと、他者の評価を意識してしまいがちです。
その為、表面に見える字も綺麗に書くと印象も良いという事に繋がっていきますが、欧米では綺麗な字で書くよりは、中身の発想力、アイデア、つまりは個人の独創性がとても重視されているのです。
国が違えば字に対する考え方も違ってくるのですね。
字が汚い人は実は頭がいいって本当?
では、「字の汚い人は頭がいい」というお話をしていきましょう。
日本の国語教育の中には「漢字」を学習する事が必須となっていますが、幼い頃に「漢字の書き取り」が宿題になっていた方も多くいらっしゃる事でしょう。
日本の教育はどうしても「他者からの評価」を大切にしている傾向にあり、漢字の書き取りでもいかに「美文字」で美しく漢字が書けているかを評価しているのです。
その為「綺麗な字を書くことが出来る=教養が高い=他者に見られる字が汚い事は恥じるべき」という構図が自然と出来上がっているのです。
字の綺麗な人、美文字の書ける人は学校教育を受ける中では「評価」が高く、「字が綺麗で片付けも上手、言葉遣いも丁寧」という子は学校の中でも先生に好かれている、印象が良いという経験をされた方も多いのではないでしょうか。
文字を綺麗に書き、他者の印象を良くする=他者へのプレゼン能力に長けているとも言えるでしょう。未だに日本の学校はこの風潮が強い気がします。
逆に字の汚い人に関してですが、「美文字の秀才、悪筆の天才」という言葉があります。
字の綺麗な人は前述で述べたように真面目で他者へのプレゼン能力の高さが評価される事が多いのですが、字の汚い人は自分の字が汚くても人に分からなくても「溢れるアイデアが止まらないので、自分に分かるように書き留める」という事が重視されるのです。
頭の回転が速く、独創性があり、考える力の強い人は字の汚い傾向が見られる為、「美文字の秀才、悪筆の天才」という言葉が言われるようになったのではないでしょうか。
実際に東大生の中にも「美文字の人よりも字の汚い人の方が多くいる」という話もあるようです。
独創性のある天才肌の人には案外、字の汚い人が多いのかもしれませんね。字が綺麗だからという事だけで本質的な学習能力を判断するのはちょっと違うのかもしれません。
字が汚い原因は発達障害の可能性疑って
字が汚い人は実は頭が良いというお話をしていきましたが、字の汚い人はただ天才肌、独創性が強いというだけではありません。
字が汚い原因に「発達障害」の可能性が考えられるのです。字が汚い事で考えられる障害について見ていきましょう。
知的障害
一見健常な方と同じように見えるのですが、知能指数が著しく低い事が挙げられ、計算問題や漢字問題などに遅れが見られます。
会話などのコミュニケーション能力は通常と同じように出来ますが、学習的なものが苦手な事が特徴です。
学習障害
「聞く・読む・書く・話す・計算・考える」などの内、特定の能力が著しく伸びない事が挙げられます。これは脳の機能的な障害が原因で起こるものです。
注意欠陥多動性障害(ADHD)
落ち着きがない・せっかちで物事を早く進めたい・面倒くさがり・時間にルーズなどの特徴があります。
自閉症
子どもの頃であれば、他の子どもと関わりを持とうとせず、一人遊びをする事が多いです。
見た目には分からない事も多く、通常の会話は可能でも会話の相手と目を合わせるのが難しい事が特徴として挙げられます。
アスペルガー症候群
見た目には他の人と同じであり、会話もスムーズで学習障害なども見られませんので、コミュニケーション能力も高いと思われがちです。
しかしながら他者との交流の中で「空気の読めない発言」「社会に適応できていない言動」などが多く見られ、急に突拍子もない行動をする事も特徴として挙げられます。
このように字の汚い原因に障害が潜んでいる可能性があります。障害があるとなぜ字が汚くなる傾向にあるのでしょうか。
発達障害の人の字が汚くなる理由
次に発達障害の人が字が汚くなる理由について見ていきましょう。
理由1:手指の筋肉や握力の低下によるもの
障害が原因で握力の弱い方や手指の筋肉の発達に遅れのある方がいます。この為、字を書く為のペンを握る力が弱くなり、筆圧が不十分の為、字が汚くなります。
これによってペンを使って書く字の練習なども困難になり、文字のバランスが取れなくなります。またバランス感覚が不十分でアンバランスな文字になってしまう事もあり、障害の程度も様々です。
理由2:自分の文字が読めない・分からない
自分の文字が汚くて読めないというだけでなく、根本的に文字を書いても理解できないという障害を持っている方もいます。
文字が読めないという事で、算数の問題や他の教科にも影響を及ぼすことが考えられます。
理由3:空間認知力が低い
空間認知とは頭の中で三次元の構造を思い浮かべて、脳で理解する事を言います。
空間認知力が低いと、文字のバランスが上手く認識できません。その為、字が汚くなってしまう事があります。また空間認知力が低いと、絵を描く能力も低いと言われています。
以上の事が、発達障害の方が字の汚くなる原因として挙げられるものです。
では、発達障害の人、普段から字の汚い人が美しい文字を書く為にはどのような練習を行えば良いのでしょうか。
美しい字を書くための4つの練習方法
字が汚い事をコンプレックスに思う方も少なくはないでしょう。ここで美しい字を書く為の4つの練習方法をご紹介していきます。
1.字を書く姿勢
まずは字を書く姿勢を整える事が大切です。背筋をしっかりと伸ばし、椅子に座っている場合には足裏をしっかりと床につけるようにしましょう。
書く際にはペンと目の距離を約30センチ程度離すようにします。適度な距離が保たれていないと、視野が狭くなり、字のバランスが取りにくくなる為です。
2.お手本の字をなぞる
お手本となる字をなぞる「なぞり書き」をして練習を行う方法があります。
また字を書く際にはペンの持ち方にも注意すると、適度な筆圧で字を書くことが出来る為、綺麗な文字を書くことが可能になります。
3.丁寧に文字を書く
当たり前の事かもしれませんが、障害がある人に関しては文字を書くこと自体が「早く終わららせてしまいたい行為」「苦手」という感覚に陥りやすいのです。
その為、丁寧に文字を書き、自分にも「人に伝わるような文字を書くことが出来る」という成功体験を積み重ね、フィードバックをしていく事が重要になってきます。
4.マス目に字を書く
マス目に字を書いて練習する事で、バランスの取れた文字を書く練習を行う事が可能です。
焦ることなく、ゆっくりと丁寧に文字を書くように心がける事が、美しい字を書く事に繋がっていきます。
特に障害のある方が字を書く際に関しては、焦らせないようにし、文字を書くことがストレスにならないように注意する事が必要になってきます。
発達障害の人に対してしてはいけない約束事
発達障害の人が字の汚くなる理由や字を練習する方法などをお話していきましたが、この中で発達障害の方に対して「やってはいけない約束事」があります。
一つ目は字を書くことを「急かす」事。ゆっくりと丁寧に書いている所を、イライラして早く書き終わるように急かすことは良くありません。
焦る事で字が汚くなり、それがストレスになって、字を「書きたくない」という否定的な考えになる可能性があるからです。
二つ目は怒ったり、叱ったりしないようにする事です。発達障害の方はうまく書こうと思っても、なかなかうまく書くことが出来ない事の方が多いです。
たくさん練習しないからだとか、丁寧に書いていないからなどと否定的な言葉を受けるのは字を書くことに対する意欲をなくしてしまう事もにもなり兼ねません。
字を綺麗に書くにはどうしたらよいかを考えたり、練習方法を考えたりし、前向きな気持ちで練習する事も重要です。
「美文字の秀才、悪筆の天才」という言葉のように、字が汚い人には独創性があり、自分なりの考えをしっかりと持つ天才肌の人も多くいます。
歴史上の偉人にも、字の汚い天才肌の方は多数居たとも言われる程です。また、障害の可能性もなくはありません。
字の綺麗な人は印象も良いかもしれませんが、人の本質的な部分は字の綺麗さ・汚さではないという事を念頭に置いておくことが大切かもしれませんね。
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