爪が剥がれる原因はこの病気かも!チェックしてみて!
<監修医師 WASHIO>
爪は体の健康を表す目印と言われていますが、最近急に爪が剥がれてきた、
何もしていないのに爪が剥がれる、などの症状が現れるととても心配になりますよね。
この爪が剥がれる原因が何なのか、そして何かの病気と関連があるのか、
症状を照らし合わせながらチェックしてみましょう。
併せて治療方法や対処法もご紹介します。
爪が剥がれる原因
手足口病
手足口病はウイルス性の感染症で、5才以下の乳幼児がかかりやすい病気です。
手足口病の名前の通り、手や足、口などに痒い水ぶくれができます。
水ぶくれが口の中にできると痛みで食事がとりにくくなってしまうようです。
子供から大人へ感染することもありますが、水ぶくれなどの症状は1週間ほどで治まります。
その数週間後に爪が剥がれるという症状が出る場合があり、そのために手足口病の後遺症だとは思いつかないことが多いのです。
手足口病のウイルスが爪の根元に感染すると、爪が生成される過程に影響してしまいます。
未完成なまま爪は伸びていくものの、途中で剥がれてしまうのです。
爪は剥がれるものの痛くないのが特徴です。
爪が剥がれても痛みを感じない場合は、何らかの病気が原因にあると考えていいでしょう。
ヘルパンギーナ
ヘルパンギーナは夏に流行しやすい感染症で、4才以下の乳幼児がかかりやすい病気です。
高熱やのどの奥の水ぶくれなどの症状が特徴的です。
手足口病と同じくウイルスの影響で、治った頃に爪が剥がれるという症状が出る場合があります。
手湿疹(てしっしん)
別名「主婦湿疹」とも呼ばれる皮膚炎の一つです。
水や薬品に素手で触れる職業の人に多く、水仕事の多い主婦の他に美容師やアレルギー体質の人も発症します。
その原因は水や石けんなどに長時間手が触れることで、手のひらを守る皮脂が落ち、刺激に弱くなることにあります。
「ただのあかぎれだろう」と思って手荒れを放置しておくと、悪化して爪が剥がれ落ちることもあります。
掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)
手や足に、ウミをはらんだ皮疹ができる病気です。
症状が改善したり悪化したりをくり返し、最初は痒みを感じますがやがて皮がむけ酷いときは爪が剥がれ落ちます。
見た目は水虫に似ていますが無菌性で他人に感染することはありません。
原因不明ですが、細菌が作用しニコチンが症状に影響を与えることが分かっています。
爪甲剝離症(そうこうはくりしょう)
女性に多く見られる症状で、爪の表面部分が先端から真ん中に向かって薄く徐々に剥がれ始めていきます。
根本はそのままで先端部分だけが浮き上がった状態のことをさします。
爪の色が白や黄色に変化することも特徴的です。爪甲剝離症には主に6つの原因があります。
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乾燥
季節的に冬は空気が乾燥して爪や手足も水分不足になりやすいため、爪が割れやすくなったり剥がれて二枚爪になったりします。
日々の食器洗いや掃除などで使う洗剤によって爪の水分が少なくなる場合もあるようです。
また、女性はネイルを落とす際に使う除光液などの薬剤が原因で、爪の乾燥をひどくさせてしまうこともあります。
ケガ
怪我や事故などで爪や指先を強打したり、ドアに挟むなどして爪に大きな負担がかかった後なども、爪がもろくなって、剥がれてしまうことの原因の一つです。
足の形に合わない靴を履いたことが原因で爪が剥がれてしまう場合もあります。
爪の中で内出血が起き、変色した後に自然と剥がれ落ちることもあります。
栄養不足
爪の主な成分は繊維状のタンパク質であるケラチンと呼ばれているものです。
毎日の食事の中でタンパク質が不足しがちになると、状態の良い爪が作られなくなり、爪が未完成なまま生えてしまい剥がれやすくなってしまいます。
さらに栄養不足の時にストレスに晒されると、爪はさらに剥がれやすくなります。
妊娠中の妊婦の爪がもろくなり剥がれやすくなるのも、栄養不足によるところが大きいです。
血行不良
冷えなどにより血行不良になると、指先まで栄養がきちんと届かず、爪を作りだす爪母(そうぼ)と呼ばれる部分の働きが悪くなり、爪の完成状態も悪くなるために剥がれやすくなります。
指先の血行を良くする簡単な運動がおすすめです。
ジャンケンのグー、パーを繰り返し、そして少し強めに行うと短時間で指先が温かくなってきます。
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感染症や皮膚疾患
カンジダ菌に感染しているなどの感染症や、爪白癬(つめはくせん)などの皮膚疾患が原因の場合があります。
爪白癬は別名爪水虫とも呼ばれ、早めの治療ですぐに治せます。
逆に悪化すると完治が難しくなるので、恥ずかしがらずに早期に医療機関を受診しましょう。
全身疾患
甲状腺機能亢進症(こうじょうせんきのうこうしんしょう)・甲状腺機能低下症・糖尿病・貧血・肺疾患・膠原病・腎臓肝臓疾患などの全身疾患などから症状が出る場合があります。
また抗がん剤を服用している場合、副作用で皮膚や爪が剥がれる場合もあります。
爪が剥がれる時の処置方法
手足口病やヘルパンギーナなどの後遺症であれば自然に治りますので、後から生えてくる新しい爪を待ちながらそのまま様子を見て大丈夫です。
気になっても触らないように注意して、指用のかぶせるだけの包帯などを付けておくのも良いでしょう。
この時に粘着力のある絆創膏やテーピングなどは避けましょう。
爪の再生を妨げてしまいます。
爪甲剝離症の中の乾燥などによる軽い症状の場合は、保湿を念入りにしたり、ネイルを控えるなどで改善されますが、
爪が剥がれる症状と同時に身体の不調を伴う場合には、早めに医療機関への受診をおすすめします。
爪が剥がれる。病院は何科を受診すれば良い?
ケガなどの場合
指を挟んだ、打った、ぶつけたなどのケガの場合は整形外科を受診しましょう。
爪が剥がれかかっているけれどまだ少し指についている、などの状態はできるだけそのままにして、清潔なカーゼをあて包帯などで保護して、できるだけ早く病院に行って下さい。
爪の処置だけでなく、指などの骨の状態も調べるためにレントゲンを撮る必要がある場合もあります。
受診するまでの間、爪が剥がれかけた状態は無理に剥ごうとせず、そのままで清潔にすることだけを心がけて下さい。
雑菌が侵入すると爪周囲炎(爪囲炎とも呼ぶ)を発症したり化膿したりと、皮膚のトラブルを引き起こします。
怪我が原因で爪が剥がれた場合は応急処置として患部を水道水で消毒し、清潔なガーゼで包みこれ以上動かないようにしておきます。
お風呂に入っても問題ありませんが、お風呂上がりにはやはり患部を清潔にして再度ガーゼなどをあてる必要があります。
爪甲剝離症などの場合
皮膚科を受診しましょう。保湿不足などの爪だけに原因がある場合には、保湿剤やステロイド剤、ゲンタシン軟膏などが処方されます。
同時に内用薬としてビタミンEなどを処方されることもあるようです。
皮膚科にかかっていてもなかなか治らない時は、他の病気が関連している可能性もありますので、内科で詳しく調べてもらいましょう。
健康な爪には艶があり、半透明で、桜貝のような淡いピンク色をしています。
爪の色や形、状態が少しでもおかしいと感じる時は、自己判断をせず、できるだけ早めに医療機関に相談しましょう。
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