爪が縦に割れる!原因を知って処置していこう!
<監修医師 WASHIO>
あれ?!気づいたら爪が縦に割れている!なんていうことはありませんか?
女性も男性も、人は意外と他人の手元を見ているものですよね。
しかし爪が切り割れる感覚というものは、なんだかゾッとしません。
爪が縦に割れてしまったという方のために、今回は爪が縦に割れる場合の原因と処置方法についてご紹介します。
きちんと処置して、縦割れが再発するのを防止しましょう!
また爪が割れないようにするための対策もご紹介しますので、応急処置が必要になる前に対応してみて下さい。
気になる所から確認してみよう
爪が縦に割れる原因
爪が縦に割れてしまう現象を、「爪甲縦裂症(そうこうじゅうれつしょう)」と言います。
縦割れの原因は、実に様々ですが、外的要因と内的要因に分けられます。爪が縦に割れてしまっている方は心当たりがないでしょうか?
有機溶剤やエタノール、洗剤
職業的に有機溶剤やエタノールに触れていませんか?もしくは、洗剤を使った水仕事やよく手を洗う職業についていませんか?
実は、爪は水と乾燥にとても弱いのです。
爪に含まれる水分の量が少なくなってしまうと、爪が縦に割れやすくなってしまいます。
除光液(アセトン)
マニキュアを頻繁に楽しんでいる方も要注意です。というのも、マニュキュアを落とす際に使う除光液には、非常に強い成分が使用されているからです。
アセトンという除光液成分は、水や油分を溶かしてしまう性質があります。
そのため、爪から水と油分(=潤いを保つのに必要な成分です)が奪われてしまって、爪がもろくなってしまうのです。
もし心配な方は、ノンアセトンタイプの除光液を使ってください。
靴
足の爪が縦に割れてしまうという方は、靴を見直してみてください。足は、自分の体重を支えていますよね。
自分にあった靴を履いていないと、爪に必要以上に圧力がかかってしまい、縦割れの原因となってしまいます。
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内的要因1:栄養不足
さて、爪の割れる原因は体の中にある場合もあります。まず一つは栄養不足です。
爪は、タンパク質から作られていますから、タンパク質を十分にとっていないと爪の材料が十分になりない状態となり、爪が弱ってしまいます。
そのタンパク質の合成に欠かせない亜鉛、それから、肌のコラーゲンに含まれるケイ素が不足しても爪が弱く乾燥しやすくなります。
さらに、ビタミンA、B2、B6、Cなども爪が健康に成長するために欠かせない栄養素です。
ダイエットなどや食生活の偏りが原因で、きちんとこれらの栄養素をとっていないと、爪が割れてきてしまう原因になってしまいます。
内的要因2:血行不良
爪が作られたり成長したりするために必要な酸素や栄養素はすべて血液を通って指の先端の細胞に届けられます。
つまり、血行不良になってしまうとこれらの必要な成分が届けられないので爪が弱く、割れやすくなってしまうのです。
心当たりのある方は、運動をしたり、指先をマッサージするようにするとだいぶ改善しますよ!
内的要因3:病気
急激に爪が割れやすくなった、一つの指だけでなく複数の指の爪が割れやすくなったという方は注意してください。その原因は病気かもしれません。
また同じ場所ばかりくりかえし症状が出る場合も要注意です。
爪の状態は、体の異常や病気を教えてくれ流、バロメーターのようなものです。
爪が割れるというのは、体が緊急事態だというサインなのです。
爪が縦割れする原因となる病気を幾つかご紹介しますと、
・内臓疾患
・内分泌異常
・代謝異常
・卵巣機能障害
・甲状腺疾患
・低体温症
・糖尿病
・貧血
・高尿酸血症
などがあります。
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もし急な爪の変化で不安な方は専門の医師の方に相談してみてください!
爪が割れた時の処置方法
もし縦割れが急に起こった、または何度が起こるという方は、病気が原因の可能性がありますから、早めに病院を受診することをお勧めします。
それ以外の方は、まずは次からご紹介する方法を試してみてくださいね!
応急処置:爪を切る
縦でも横でも爪が割れてしまった場合は、肌を傷つけたり、髪の毛や服などに引っ掛けてさらに割れ目が大きくなったりするのを防ぐため、まず爪を切ってください。
深爪しないように、気をつけてくださいね。
もし、切るのに不安がある方は、お湯に指先を少しつけて爪を少しふやかすと切りやすくなるのでオススメです。
爪は、時間が経てばどんどん伸びて再生していきますから、通常は自然と治すことができますから安心してくださいね。
また足の爪が割れた際は、テーピングを行うと足の爪先を保護できます。
テーピング用の絆創膏が薬局やドラッグストアで購入できるので、治療と並行して応急処置として活用してみて下さい。
なお、アロンアルファのような瞬間接着剤や、ボンドのような接着剤を爪の割れ目に使用することは、一時的には爪の割れの進行をカバーするかも知れませんがあまりおすすめしません。
治癒に関係ないばかりか、爪が荒れ脆くなる可能性があるので避けましょう。
ただし足の爪など、比較的厚みのある爪でなおかつ大きな裂傷が有り日常生活に支障をきたすほど痛みを感じる場合には、アロンアルファで裂け目を固定することが出来ます。
ただしボンドは使用しないようにしましょう。
手の爪も足の爪に比べて薄いので、接着剤の使用は逆に爪を痛める結果になります。避けましょう。
爪と爪周りの乾燥を防ぐ
洗剤や有機溶剤、除光液が原因と思われる場合は、まず爪と爪周りの乾燥を防ぐようにしましょう。
具体的には、次のような方法を試してみてください。
✅マニキュアの除光液をノンアセトンタイプに変更する
✅マニキュアはたまにお休みして、爪を休ませる
(マニキュアやジェルネイルをつけっぱなしにすると爪が弱まってしまいます)
✅ゴム手袋をつけて爪と指を保護する
✅天然成分の洗剤を使う
(食器用洗剤というのは、原油だらけの鳥を洗うのにも使われているくらい、強力なんです。)
✅こまめにクリームで保湿する
(手のひらや甲だけではなく、指の先と爪もよく塗るようにしてください)
✅ネイルオイルで爪や爪の付け根を保護する
爪の縦割れは乾燥によって引き起こされます。面倒と思われるかもしれませんが、できるだけこまめにケアをすることがポイントです。
最近はペンタイプのネイルオイルも発売されていますから、爪の補修に活用してみてくださいね。
水仕事を行った後に、すぐにネイルケアやハンドケアをする習慣をつけておくと、効果が出やすいです。
なお、日頃から「爪が割れやすい体質だからジェルネイルやマネキュアで補強している」という方もいらっしゃるかと思います。
除光液は爪が割れる原因なのでオススメしませんが、何もしなくても爪が割れやすい体質の方はマネキュアのベースコートやトップコートを塗っておくことで、爪が補強できます。
ただしやはり除光液を使用するのは避けましょう。
ベースコートの中には、爪に必要な栄養分やケア成分を含んだ商品もあるので、どんな成分が使用されているのか購入の際によく見て選択するといいでしょう。
バランスの良い食事を心がける
さあ、爪の外側を保護したら、今度は内側からケアしてあげる番です。
爪の主成分であるタンパク質、ビタミンA、ビタミンB2はしっかりと補うようにしましょう。さらに、新陳代謝に不可欠な亜鉛やケイ素も忘れずに!
それでは、これらの栄養素が含まれている食品をご紹介します。
・たんぱく質(特にコラーゲンを含むもの)
魚の頭・尾、鶏の手羽先、豚足、牛すね(すじ)肉など
・ケイ素:結合組織を強化
玄米、ワカメ、りんご、あさり、ごぼう、大豆
・亜鉛:たんぱく質の合成を補助
牡蠣、うなぎ、牛もも肉、チーズ、卵黄、大豆、そば、ゴマ、黒米、赤米
・ビタミンA:爪の乾燥を防ぐ
レバー、うなぎ、イカ、モロヘイヤ、にんじん、ほうれん草、春菊
・ビタミンB2:たんぱく質の代謝を改善
レバー、うなぎ、鯖、さんま、いわし、牛乳、納豆、卵、玄米
・ビタミンB6:ケラチン生成に必要
鮭、マグロ、鶏肉、かつお、アジ、バナナ
・ビタミンC:コラーゲンの生成を促進
柑橘類、イチゴ、キウイ、ブロッコリー、ゴーヤ
また、栄養分は行き届いているのにも拘わらず爪の調子がよくない場合もあります。
この場合、考えられるのはストレスの影響です。
知らず知らずのうちに受けたストレスが自律神経を乱し栄養分の循環を阻害していたり、自分でも気がつかないように爪噛みなどの自虐行為に走っている可能性があります。
たっぷり栄養を摂ったら、しっかり睡眠を摂って、無意識に溜め込んでいるストレスを消化する習慣を身につけておきましょう。
病院での治療
もし、皮膚科医などで治療を受ける場合は、ステロイド外用薬を処方されます。これを、割れ目の根元から爪先にかけて塗るようにします。
1日2回ほど塗布すると、2、3か月ほどで症状が改善してきます。
爪の割れがひどい場合などは薬で爪の再生を補助してあげることが必要です。
爪が割れる以外にも縦線が入っていたり、剥がれる症状はありませんか?爪の異常には注意が必要です。
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まとめ
今回は爪が縦に割れる原因と処置方法をご紹介しましたがいかがでしたか?
栄養不足や乾燥などで爪が弱まってしまうとあっという間に根元まで割れが進行してしまうことがあります。
できれば早めに対処して、進行を防ぐようにしたいですね!
爪は再生するものなので、多少爪が割れても・・・と軽く見てしまうことがあるかもしれません。
ですが、何度も爪が割れる場合は、栄養不足や乾燥以外のところに原因があることがありますので、何か他の病気の症状がないかどうか、お医者さんを受診してみてくださいね!
何科を受診するか迷ったら、爪に関するトラブルなので皮膚科を受診しましょう。
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