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神経症性障害の原因や治療法を解説【薬の使用は医師の指示に従って】

<監修医師 豊田早苗>

だるい 

現代において社会生活を送る上で、多かれ少なかれストレスはついてきます。そのストレス社会に身を置いて頑張っていると、次第に心が疲れてくることがあります。

 

うつ病は「心の風邪」と呼ばれ誰でもなり得る病気だと認知されつつあります。

 

しかし、心の不調はうつ病だけではありません。今回は神経症性障害について詳しく解説していきます。

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神経症性障害とは総称です

 

神経症性障害と聞くと、そのような病名があるのか?と思われるかたもいらっしゃると思います。

 

しかし、実際には神経症性障害はいくつかの病気の総称なのです。「ノイローゼ」というとイメージがつきやすいかもしれません。

 

うつ病は脳の神経系の障害によるものですが、神経症性障害は脳や神経など特定の部位に障害があるわけではなく、元々の考え方のクセがネガティブであったりすることで起こりやすくなります。

 

つまり、心理的要因によって起こる心身の機能障害であり精神疾患とは異なります。

 

神経症性障害は基本的に不安や恐怖から起こり、現れる症状によって障害の名前が変わります。

 

社会不安障害や強迫性障害・パニック障害・気分変調症など神経症性障害に含まれる病気は多岐に渡ります。

 

それぞれの病気の特徴については後ほど解説します。

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神経症性障害の原因は心的要因にあった

 

心の病気には原因が「内因性」「外因性」「心因性」と分けられますが、神経症性障害は「心因性」が原因と言われています。

 

「心因性」とは親しい人や親族との突然の別れや災害などの精神的なショック、自分の力ではどうしようもない人間関係などの慢性的なストレスや精神的葛藤、自身の育ってきた家庭環境などによる性格の偏りも含めた要因です。

 

これらの心的要因のなかにはその人自身の性格も大きく影響します。同じ出来事やストレスを感じていても、すべての人が神経症性障害を発症するわけではありません。

 

この性格には生まれつき持ったものもあれば、幼少期からの成長に伴った環境も性格に大きな影響を与えます。

 

神経症になりやすい性格として内向的であり自分に自信が持てず内省的になりやすい。また、感受性の強い人・欲望が強く完璧を求めるなどがあります。

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神経症性障害は特徴的に4つに分類される

 

神経症性障害は心因性の心身の機能障害の総称であることは説明しました。

 

ここでは、実際にどのような症状・病名があるのかを詳しく解説していきます。

 

不安神経症

パニック障害不安障害などがこれに当てはまります。不安がストレートに現れるため、不安が強く出ることで動悸や頻脈・めまい・呼吸困難などの症状が出ます。

 

そして、これらの症状がまた出るのではないかという不安が、さらに症状を強めてしまうという悪循環に陥ります。

 

パニック障害は、突然不安に襲われ動悸や頻脈・呼吸困難となりこのまま死ぬのではないかという恐怖に陥ります。

 

これを「パニック発作」といい状況は様々です。発作自体は長くても数十分で治まりますが、重症になると1週間に何回も起きることがあります。

 

全般性不安障害は特定の状況や原因があるわけではないけれど、常に何となく不安を感じておりリラックスすることができない状態をいいます。

 

長期間、そのような状況が続くため心身ともに様々な症状が出現します。

 

強迫性障害

強い思いや考えが自分の意思とは関係なく、常に頭の中を駆け巡るため忘れることが出来ない状況を言います。

 

何に対して大きく不安を感じるかは人それぞれですが、例えば家を出るときに鍵を閉めたか不安になり何度も確認してしまう。

 

気になると家に戻って確認しないと気が済まないなど日常生活に支障をきたしてしまいます。

 

この強迫性障害は自分ではその考えがばからしい、意味はないと分かっているにも関わらずその行為をやめられない状況であるため、さらにその人を苦しめるというのが大きな特徴と言えるでしょう。

 

社会不安障害

特定の物や状況に対しての恐怖が大きくなるのが特徴で、特に人前での不安や緊張が大きく赤面やどもり・動悸・吐き気など様々な症状が出現します。

 

そして、きっと人に変に思われた。などネガティブな思いを抱きその不安から更に人前に出るのが苦痛に感じ社会生活に支障をきたすこともあります。

 

この不安障害は続くことで、うつ病などの精神障害のきっかけになることもあるため早めの治療が必要となります。

 

気分変調症

一般的な不安や恐怖感などとともに、軽い抑うつ症状が出現します。

 

脳の神経系の障害から起きるうつ病とは異なり、性格的な心理状態から生じる抑うつ状態であるため心理的葛藤が多くみられます。

 

気分変調症は抑うつ神経症とも言われますが、ここからうつ病に発展することもあるため注意が必要となります。

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神経症性障害の代表的な治療法

 

神経症性障害の治療には大きく分けて「薬物療法」「精神療法」があります。ここでは「精神療法」について詳しく解説していきます。

 

森田療法

森田療法はその人の根底にある「不安」を異常なこと・悪いことであると考えずにむしろ普通のことであると「あるがまま」を受け入れるという考え方です。

 

「より良く生きたい」と思うことと「不安や恐怖」は表裏一体であり、自然な感情であると考えます。

 

不安や恐怖を排除することばかりにとらわれるのではなく受け入れることで生きる意欲を高めることにつなげていく治療法です。

 

そして、自然治癒力や自分の健康に対する力を高めていくのです。

 

一般的には、入院し段階的に治療を進めていきますが状況に応じて通院で行うこともあります。

 

自分一人では「とらわれ」が強くなりやすく、何とかしなければという思いが更に自分を苦しめるという悪循環に陥ります。

 

森田療法はこのような神経症やメンタルヘルスの向上に用いられています。

 

認知行動療法

認知行動療法は極端に偏ってしまっている考え方や物の受け止め方を、現実的で柔軟なものに変えていく治療法です。

 

人には少なからず必ず考え方のクセがあります。神経症性障害の人はそのクセが大きく偏ってしまい、不安や恐怖が助長されていることが考えられます。

 

認知療法では、自分自身の考え方のクセを知ることでなぜ不安が強くなるのかを考えていきます。

 

そして、誤った認知パターンを修正する訓練を行い、思い込みや物の見かたをかえていく方法です。

 

行動療法は実際に不安や恐怖に駆られる状況を分析し、自分がどのような場面で症状が起こるのかを分析します。

 

筋肉をリラックスさせた状態を作り、そこから不安が強くなる場面を想像させます。一番刺激の低いものから始め、少しずつ刺激と強さをあげていく訓練です。

 

認知療法と行動療法は一緒に行われることが多く、考え方と実際の行動を柔軟に変化させていくために必要な治療方法であり、神経症性障害では効果が期待されています。

 

その他の療法

神経症性障害の治療方法は「森田療法」と「認知行動療法」が主な治療法になっていますが、その人に応じて他の治療法も組み合わされます。

 

<家族療法>

主に、思春期の子どもや摂食障害などの神経症の場合には本人だけでなく、家族の協力も必要不可欠となります。

 

そこで、家族の思いや考え方の気づきを得ることで家族の関係を変化させ、本人の問題を軽減させていくという方法として利用されます。

 

<集団精神療法>

集団精神療法は何人かでグループを作り話し合いをします。

 

そのなかで、お互いの心の葛藤や対人関係の悩みなどの意見交換をすることで、気持ちを理解しようとしたり自分自身で深く考えることが出来るように援助する治療法となります。

 

<自立訓練法>

自律訓練法は自分の意思で心身がリラックスできる状態を作ることが出来るようになるための訓練です。

 

自己暗示のようなもので、標準訓練を繰り返し行うことで不安や緊張感を和らげる効果があります。

 

しかし、この自立訓練は病状によっては行えない項目もあるため、必ず主治医と相談し行う必要があります。

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薬物療法は必ず医師の指示に従って

 

神経症性障害の薬物療法では主に「抗不安薬」「抗うつ薬」が使用されます。

 

抗不安薬

抗不安薬は別名「精神安定剤」と言われるもので俗にいう「安定剤」です。

 

神経症性障害では不安や緊張が強く症状が出現するため、この不安を取り除き精神を安定させる目的で使用されます。

 

抗うつ薬

基本的にはうつ病の方に処方される薬ですが、近年抗うつ薬にも様々な種類が出ています。

 

抗うつ薬には「三環系抗うつ薬」や「四環系抗うつ薬」、「SSRI」や「SNRI」の4種類が代表的な薬です。

 

それぞれの薬に作用・副作用がありますが、「SSRI」は比較的副作用が少なく神経症性障害においても使用されます。

 

しかし、神経症性障害は脳の神経系の障害ではなく不安などの心の問題が大きいため、薬物療法で治るわけではありません。

 

神経症性障害は様々な障害の総称であるため、中には薬物療法ではあまり効果が得られない症状もあります。

 

そのため、森田療法や認知行動療法に併用する形で薬物療法は行われます。

 

そして、副作用のない薬はありません。特に、抗不安薬など神経系に作用する薬には依存性のある薬が多く見られます。

 

そのため、自己判断で薬を減らしたりやめたりすることは絶対にやめましょう。

 

薬物療法の基本は医師の指示通り服薬することです。薬の効果が感じられない場合も、自分で勝手にやめるのではなく必ず主治医に相談する必要があります。

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神経症性障害にかかりやすい4つのタイプとは

 

神経症はだれでもなる可能性がある病気です。しかし、同じ出来事を体験しても神経症性障害を引き起こす人とそうでない人がいます。

 

その違いはどのようなところにあるのか、神経症性障害にかかりやすいタイプをみていきます。

 

基本的な性格

✅ 頑固者

✅ 真面目

✅ 几帳面

✅ 完璧主義者

 

自分はこういう性格だからと言ってしまえばそれまでですが、このような特徴のある方は子どものころから「こうしなければ」という思いが強い人が多く、融通が利かないことが多くあります。

 

そのため、不安や緊張が強くなっていてもそれを認めるのではなく排除しようと考えてしまいがちです。そこが、神経症性障害を発症する引き金となることが考えられます。

 

良い人と思われている人

無意識のうちに人に気を使いすぎている人や、人から頼まれたことに頑張ってしまう人も要注意です。

 

気づいたら、いつも人のために動いているという人は真面目で責任感が強い上に向上心の高い人が多く、周りから「良い人」というレッテルを貼られてしまい逆にそこから抜け出せなくなってしまっていることがあります。

 

このような場合には、自分自身を追い詰め神経症性障害を引き起こしてしまう可能性があります。

 

周囲との関係

✅ 依存体質な人

✅ 自己中心的な人

 

このような特徴をもっている人は、自分の思う通りにならないとイライラしたり周りのせいにしたりします。

 

そして、そのような状態になっていることに自分自身が気づいていないため、なぜ思うようにいかないのだろう。と様々なことを考えすぎるようになってしまうことが考えられます。

 

その他

これらのタイプの人が、すべて神経症性障害を発症するとは限りませんが、可能性としてなりやすいタイプであると思われます。

 

他にも、内向的で自己反省の多い人も自分を責めてしまいやすく自信が持てないことで不安が大きくなる場合もあります。

 

今回は神経症性障害の原因や治療法について解説してきました。神経症性障害はだれもがなる可能性のある病気です。

 

そして、神経症の症状がある場合は、自分ではどうもできないことに悩みが深くなってしまいます。

 

神経症性障害は早期に治療することで回復していくことの出来る病気です。辛い思いを一人で抱えず、早めの受診を心がけましょう。

  当記事は医師、薬剤師などの専門家の監修を受けておりますが本サイトで提供する情報、文章等に関しては、主観的評価や時間経過による変化が含まれています。 そのため閲覧や情報収集は利用者ご自身の責任において行っていただくものとしその完全性、正確性、安全性等についていかなる保証も行いません。

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