腕のしこりの意外な原因!【癌との見分け方はコレ!】
<監修医師 WASHIO>
腕にしこりがあるのを偶然見つけると、何だろうと不安になりますね。そんな腕のしこりの意外な原因と癌との見分け方について紹介します。
腕に出来たしこり。大丈夫?
腕に知らないうちにしこりができていたなんて事はよくある事で、虫刺されの炎症やいぼなどでもしこりはできます。とくに年齢を重ねると老化が原因でしこりができる事があります。
そのしこりは痛みの有無や固さ、大きさ、色、熱などできたしこりの状況を観察して適切な処置をうけるように指示するサイトが多くありました事からも外見から判断できる要素が多くありますが、自己判断をせず整形外科など医療機関にかかる方がリスクは少ないです。
痛みもなく悪化しなければそのうちに治るだろうと放置しがちですが、癌など悪性の腫瘍の場合には注意が必要です。
女性の場合、しこりが脇の下などにできると乳がんの可能性があり検査が必要です。
また、産婦の場合母乳が出る事でしこりが出来る事もあります。乳児の場合、予防接種で腕に虫刺されのようなしこりが出来る事があります。
首のつけ根が痛く頭痛がありしこりもある場合は腫瘍以外のほかの病気の可能性もありますので内科などで診察を受けるようにして下さい。
くわしくはこちらも見て参考にして下さい。
【関連記事】
腕のしこりが痛い!【9つの原因や病気を知って対処しよう】
腕のしこりの9つの原因
では、しこりには悪性(癌)と良性がある事はよく言われていますが、どのような原因がありそれは悪性か良性かを解説します。
脂肪種
脂肪種は脂肪からできた塊(かたまり)で、背中やお尻、腕や肩のまわりに多発します。良性のできもので痛みはなくやわらかいですが、痛みがある場合は取り除くのが好ましいです。
軟部腫瘍
軟部腫瘍は全身のあらゆる軟部組織(骨や歯、内臓を除いた全身の組織)にでき悪性と良性がある腫瘍で、5cm以上になったら悪性の可能性が高いです。
好発部位としては太ももや腕、背中でしこりに気がついたら早めに医師に相談し検査を受ける方がいいです。
粉瘤(ふんりゅう)
粉瘤はアテローマとも呼ばれ、外部刺激により溜まる老廃物の腫瘍でニキビのような感触で固めであり良性です。
大きくなって目立つようであれば形成外科等に相談し手術などで取り除くことも必要です。
【関連記事】
くさっ!粉瘤の臭い対策はこれを試してみて!
血管腫
子供など若年層に見られる血管の増殖で発症するしこりで首や太もも、腕などに出来ます。
良性で痛みなくやわらかめですが、しこりが大きくなってきた場合悪性腫瘍の可能性もありますので検査が必要になってきます。
石灰化上皮種
良性の腫瘍で皮膚が部分的に固く変色し、当初自覚症状はありませんが徐々に痛みやかゆみも発症します。
石灰化はカルシウムですので癌になる事はないですが、自然に治る事はありませんので、病院などで手術で取り除くことが必要です。
ガングリオン
ガングリオンの元は粉瘤で腕の関節付近にできやすく、ゼリー状の液体が固まってできるしこりです。腱鞘炎から発症する事も多いですが、多くの場合無症状です。
【関連記事】
ガングリオンができる3つの原因!足や手首にできて不気味!
血腫
腕の血腫は打撲などによる内出血が原因で青黒くまた黒ずみ、あざになります。
多発性血管脂肪種
多発性血管脂肪種は皮膚の下にできる脂肪の塊ですが、痛みを伴います。良性で常時痛みがある場合は手術によって取り除く必要があります。
神経鞘腫(しんけいしょうしゅ)
神経にそってできるしこりで、神経に触れると鋭い痛みがでます。良性ですが痛みがひどい場合は手術となります。
しこりが出来たときの治療法
では、しこりが出来た時はどのように対処すればいいのかを次に解説します。基本的には独断で判断せず皮膚科など医療機関にて診断を仰ぐことが大事です。
経過観察
病院で診察して処置なしと診断された場合は経過観察します。自分の判断で放置すると肥大し、転移する可能性ありで悪化します。
安静にして患部を冷やす、圧迫するなどの処置は経過観察時も必要です。
手術
痛みがある、日常生活に支障がある、しこりが肥大する、目立つ場所にある、炎症があるなどの場合切除して膿を出す必要があります。
手術には部位や大きさによりますが、ほとんどの場合局所麻酔で行い日帰りで手術を受ける事ができます。
化学療法
化学療法とは抗がん剤治療のことで、悪性腫瘍の場合は痛み、かゆみ、痺れなどを発症したり、他の疾患や転移などもあるので早期受診を強くすすめる意見が多かったです。
抗がん剤を複数組み合わせて投薬し治療を行いますので、定められた通り服用し副作用にも注意が必要です。
しこりと癌との見分け方
腫瘍はできもののことであり「腫瘍=がん」ではないということで腫瘍には良性と悪性があり、悪性腫瘍が癌といわれています。
良性のしこりの特徴としては、内部はゼリー状で触ると柔らかいです。一部のしこりは石灰化して固くなることがありますが、良性です。
癌には特有の固さがあるのですが、石灰化している固さとはまた違う固さです。
また、潰瘍周辺がつるっとしていると良性、ギザギザで境目がはっきりしないのは悪性の場合が多いです。
大きさは5cmを超えている場合悪性の可能性は高いと言えますが、小さくても良性とは限らない場合がありますので形成外科とかを受診する必要があります。
さらに、通常は少しずつ大きくなりますが、急激に大きくなるようでしたら、悪性の場合があります。
このように単にしこりと言っても多くの疾患が隠れていたり、運動後に筋肉痛だと思っていると実は重篤な病気だったと言う事も稀にありますので、個人で判断せず形成外科、皮膚科、内科などの病院に早めにかかりましょう。
また、しこりはストレスや食事などの生活習慣なども原因となりますので注意しましょう。
リンパ腫の判断についてくわしくはこちらを見て参考にして下さい。
【関連記事】
リンパ腫に良性はあるの?【悪性との違いはこれです】
当記事は医師、薬剤師などの専門家の監修を受けておりますが本サイトで提供する情報、文章等に関しては、主観的評価や時間経過による変化が含まれています。 そのため閲覧や情報収集は利用者ご自身の責任において行っていただくものとしその完全性、正確性、安全性等についていかなる保証も行いません。