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ベリリウムの性質や怖い毒性ガイド【破棄方法が心配…】

<監修薬剤師 日髙宗明>
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工業製品で使用されるベリリウムという素材を知っていますか?その優れた性質を活かして、様々な特殊器具に用いられてきたベリリウム。

しかし、一方で怖い毒性を持ち、人が直接触れるものへの使用は徐々に減ってきているそうです。

 

それでも、軍事、宇宙、航空の分野では欠かせない素材であるベリリウムの性質や毒性、破棄方法について、今回はまとめていきたいと思います。

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ベリリウムの特徴

 

ベリリウムは鉱石から産出される

ベリリウムは、元素番号4、元素記号はBeで表される物質で、アクアマリンやエメラルドなどの高価な宝石となる緑柱石という鉱石から産出されます。

 

酸化しやすく、空気中では表面に酸化皮膜が生成されることで安定します。銀白色の固体として存在し、融点は1287℃、沸点は2469℃で、熱に対する安定性や高い伝導性を持ち、さらに音の伝導性も高いという特徴を持っています。

 

軽くて熱や衝撃に強い!

ベリリウムは、アルミニウムに性質が似ているとされますが、アルミニウムの約2/3の重さしかなく、非常に軽い物質です。

そして、融点が660℃のアルミニウム、649℃のマグネシウムと比較しても、断然に高く、エンジンのような熱を持つ機械を作るのに適しています。

 

また、銅製バネは80万回前後の伸縮で折れると言われているのに対し、ベリリウム製バネはその数倍の強度があるとされていますので、耐久性にも非常に優れていることがわかります。

このため、銅との合金であるベリリウム銅がハンマーやスパナなどの工具に用いられています。

 

ベリリウムの怖い毒性!絶対に触れないで!

 

ベリリウムの粉塵は有害

ベリリウムは強い毒性と発ガン性があり、粉末を吸い込むことで肺に炎症を起こすことが分かっています。これは呼吸困難を伴い、ひどい場合には死に至るほど危険なものです。

 

ベリリウム製品を使用する際には影響はないと言われていますが、加工する段階ではベリリウムを粉末にしなければならないため、防具服をはじめとする設備が必要となります。

 

また、ベリリウムは一度着火すると燃焼しやすい性質を持ち、粉塵爆発を起こす危険性のある怖い物質です。

 

ベリリウム症

ベリリウムの粉末を繰り返し吸い込むことで肺に炎症を起こし、咳、呼吸困難、疲労感、寝汗などの症状が現れるアレルギー性疾患を、ベリリウム症もしくはベリリウム肺と言います。

 

急性のものは稀で重症化することが多く、肺炎の症状が急激に出現します。また、粉塵や蒸気を浴びた皮膚や眼にも炎症が見られます。

 

ベリリウム症の多くは慢性のもので、ベリリウムを吸い込んでから1,2ヶ月後、人によっては20年後以降に症状が徐々に現れてきます。

 

発がん性

ベリリウムは発がん性物質であり、長期的に肺に吸入すると肺がんを発症する恐れがあります。

また、ベリリウムは生体内で代謝されないため、一度体内に取り込まれてしまうと排出されにくいことが動物実験から分かっています。

 

体内に取り込まれたベリリウムは、血液を巡って主に骨に蓄積されたり、尿によって排出されます。そのため、骨の癌(骨肉腫)の原因にもなると言われています。

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ベリリウムは工業製品に不可欠

 

軍事、宇宙、航空の分野では欠かせない素材

ベリリウムは、硬さゆえに切削や研磨は難しいという特性はありますが、電気伝導および熱伝導率が高く、衝撃にも強い素材です。

その丈夫さと軽量性、耐腐食性などを活かして、戦闘機、核兵器、コンピューター、ゴルフクラブ、家電、医療機器、人工衛星にまで利用されています。

 

他にも様々な性質を活かした特殊用途

ベリリウムはX線に対する透過率が非常に高いことから、X線源やビームライン、X線望遠鏡などの検出器の窓の部分に使用されます。

 

また、ベリリウムは磁力を持ちません。そのため、磁気の強い機械の近くで用いられるメンテナンス器具や建設材料、磁気に反応して爆発する機雷などの除去作業に使う器具の材料にベリリウムやその合金が用いられます。

 

この他、ベリウムには音の伝導率が高いという特性もあります。そのため、高音域スピーカーの振動板に用いられる等、音響材料に適しています。

 

このように、ベリリウムの様々な性質を活かした特殊用途がたくさんあります。しかし、その毒性や取り扱いの難しさから、最近ではその生産は減りつつあります。

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ベリリウムの破棄方法について

 

ベリリウムは産業廃棄物!

ベリリウム及びその化合物は、その毒性から特定第一種指定化合物に指定されている産業廃棄物です。

そのため、一般ゴミとして破棄することができず、専門業者によって無害化処理・リサイクルなどの処置が行われることになっています。

 

用途が特殊ですので、ベリリウム及び化合物を含む製品を破棄するという例は少ないかと思いますが、参考のため覚えておいてください。

 

今回はベリリウムについてまとめました。

工業的用途に大変優れた性質をたくさん持っているベリリウムですが、人体に与える悪影響を考えると、要注意の素材ですね。

 

ベリリウム製品を使用する人には有害な影響はないようですが、粉塵を吸い込んでしまった場合は、最悪死に至る危険な金属ということを覚えておきたいですね。

 

また、産業廃棄物として破棄しなければならないものですので、必ず専門業者に依頼しましょう。

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