驚き!プラズマローゲンが認知症に効果あり【心配な副作用も解説】
<監修医師 happy days !>
みなさんは認知症の予防効果があるといわれている「プラズマローゲン」というものをご存知でしょうか?はじめて聞く方も多いかもしれません。
最近の研究では認知症だけではなく、うつ病にも予防効果があるといわれています。このプラズマローゲンの働きや効果を中心に、認知症やうつ病にかからないための、とっておきのお話をしていこうと思います。
気になる所から確認してみよう
- 1 プラズマローゲンとは?
- 2 プラズマローゲンの体内での6つの働き
- 3 体内のプラズマローゲンは測定できるの?
- 4 プラズマローゲンを食品から効率的に摂取しよう
- 5 プラズマローゲンが効果を発揮する認知症とは
- 6 認知症は主に4つの種類がある
- 7 代表格アルツハイマー型認知症の発生メカニズムを知る
- 8 認知症の5つの原因
- 9 認知症になりやすい5つの性格に注意して
- 10 アルツハイマー型認知症の症状はコレ
- 11 もし身近な人が認知症になっても焦らず対処して
- 12 認知症予防は摂取する栄養成分選びが重要
- 13 認知症予防効果が期待できる7つの食品
- 14 生活習慣を見直して認知症の予防改善を心がけて
- 15 認知症対策のお薬4選
- 16 プラズマローゲンに副作用はあるのか
- 17 プラズマローゲンは認知症以外にうつ病に効果期待!
- 18 プラズマローゲンで脳を活性化させよう
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プラズマローゲンとは?
プラズマローゲンとは哺乳動物のすべての組織に存在する、抗酸化作用をもったリン脂質の中の一つです。
人間の体にあるリン脂質の約18%を占めており、特に脳神経細胞や心筋・リンパ球・マクロファージに多く含まれています。抗酸化作用をはじめ、さまざまな細胞機能をコントロールすることがわかってきました。
最新の研究で、アルツハイマー型認知症の患者さんでは、血液中のプラズマローゲンが低下していることがわかっています。
このプラズマローゲンを補充することで、脳の疲労や老化を予防し、情報伝達などの働きを活性化できるのではないかという研究が進められています。
プラズマローゲンは認知症の予防や治療につながる可能性のある注目されている物質なのです。
プラズマローゲンの体内での6つの働き
プラズマローゲンはリン脂質の中のグリセロリン脂質の一つです。このプラズマローゲンは人間の体の中でどのような働きをしているのでしょうか?プラズマローゲンの6つの働きについて解説します。
抗酸化作用
プラズマローゲンの働きの中で最も有名なのが抗酸化作用です。酸化ストレスはアルツハイマー病をはじめ、動脈硬化やパーキンソン病など様々な病気の原因になるといわれています。
この酸化ストレスに対して最大の防御機能を発揮しているのが、プラズマローゲンではないかと考えられています。
コレステロール排出
コレステロールは細胞膜やステロイドホルモン、胆汁酸の原料として重要な役割を担っていますが、プラズマローゲンはこのコレステロールの排出に関与していると言われています。
イオン輸送
プラズマローゲンは細胞膜でのイオン輸送に関与しています。細胞膜は半透膜と呼ばれ、水のような小さな分子は通過できますが、ナトリウムやカリウムなどのイオンは通過できないようになっています。
これらのイオンを細胞内外へ輸送する役割に関与しているようです。
膜融合
膜融合とは細胞の中で2つの異なる小胞が融合し、1つの小胞になる過程で起こる現象のことです。
2個のシャボン玉がくっついて1つになるような現象ですね。プラズマローゲンは細胞内で起こっているこの膜融合に関与していると言われています。
血小板活性化因子前駆物質
血小板活性化因子(PAF)とは血液の中の血小板を活性化し、血液を固まらせて血栓を作らせる作用をもつ物質のことです。
プラズマローゲンはこの血小板活性化因子の元となる前駆物質とも言われています。
エイコサノイド前駆物質
エイコサノイドとは、炭素数20の不飽和脂肪酸より生成されるプロスタグランジン、トロンボキサンなどの物質の総称です。
これらは血管の拡張や透過性の亢進など、炎症やアレルギーで大きな役割を果たしています。プラズマローゲンはこのエイコサノイドの前駆物質の一つと言われています。
体内のプラズマローゲンは測定できるの?
現在用いられている代表的な認知症の検査には「改訂・長谷川式簡易知能評価スケール(HDS-R)」と「ミニメンタルステート検査(MMSE)」の2つがあります。
この2つの問診検査以外に認知症の客観的な指標となる検査はありませんでした。
しかし近年、血液サンプルから血中プラズマローゲンの量を測定するバイオマーカー検査が開発されました。
血液中のプラズマローゲン量を測定することで、認知症のリスクを評価することが可能となります。またプラズマローゲンは脳神経細胞の様々な機能をコントロールしているので、脳疲労の診断検査にもなります。
プラズマローゲンを食品から効率的に摂取しよう
認知症の予防効果があると言われているプラズマローゲンは、哺乳動物などすべての生物が元々もっているリン脂質の一種であることは説明してきたとおりです。
それではこのプラズマローゲンを普段の食事の中で摂取するためには、どんな食材を選べばよいのでしょうか?
まずは鶏肉・牛肉・豚肉といった肉類で、特に鶏胸肉に多く含まれているようです。またサンマ・イワシなどの魚類やホタテ貝・ホヤ貝・牡蠣・ウニなどにも多く含まれています。
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普段からこれらの食材をしっかりと摂取することで認知症の予防につながる可能性はあります。
しかし認知症を予防する目的で肉や貝類に偏った食生活をすることは、逆に健康を害することにもなりかねません。
プラズマローゲンを効率的に摂取する目的であれば、サプリメントも市販されているので利用されてもよいでしょう。
プラズマローゲンが効果を発揮する認知症とは
そもそも認知症とはどんな病態なのでしょうか?認知症とは「生後いったん正常に発達した種々の精神機能が慢性的に減衰・消失することで、日常生活・社会生活を営めない状態」と定義されています。
簡単にいうと「今までできていたことが、きちんとできなくなり生活に支障が出る状態」ということになります。
現在わが国では、65歳以上の高齢者における認知症の有病率は8〜10%と推定されています。
認知症の予備軍(MCI:正常と認知症の中間の状態)の人を含めると、高齢者の約4人に1人は認知症または認知症予備軍ということになります。代表的な症状は以下のようになります。
✅ 物忘れ、記憶障害
✅ 認知障害
✅ 見当識の障害
✅ 言語の障害
✅ 運動障害がないのに意味のある動作ができない
✅ 人格変化、行動異常
認知症の種類や個人差にもよりますが、これらの症状が共通して出現してきます。認知症は誰にでも起こりうる病気であり、今後さらに認知症患者さんの数は増加していく見込みです。
認知症は主に4つの種類がある
認知症といっても様々な種類のものがあります。ここでは代表的な4つの認知症について詳しく解説し、その他の認知症についても紹介します。
アルツハイマー型認知症
アルツハイマー型認知症は認知症の中で最も多く、その患者さんの数は増加しています。脳の中にアミロイドβタンパクが蓄積し、脳神経細胞が破壊されます。
記憶の機能を担っている海馬という部分を中心に脳全体が徐々に萎縮していきます。認知機能の低下だけではなく身体機能も低下してしまい、最終的には寝たきりになってしまう患者さんもいます。
脳血管性認知症
脳血管性認知症は脳梗塞や脳出血などの脳卒中が原因で起こる認知症です。障害部位によって、手足の麻痺や言語障害などの神経症状を伴う場合もあります。
感情のコントロールが難しくなるのも特徴の一つです。病状の進行については、脳卒中の発症・再発とともに階段状に急激に悪化する場合が多いです。
脳卒中が原因となるので、基本的には生活習慣に注意することが最大の予防法になります。
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レビー小体型認知症
レビー小体型認知症はアルツハイマー型認知症に次いで多い認知症になります。レビー小体と呼ばれるタンパク質が脳に蓄積することで、神経細胞が破壊され認知症を発症します。
実際に目の前にいない人や物が見えるといった「幻視」や「妄想」を伴う場合があります。また手が震えて筋肉がこわばり、動作が遅くなるといったパーキンソン病のような症状を伴う場合があるのも特徴です。
前頭側頭型認知症
前頭側頭型認知症とは、脳の前の部分を指す前頭葉と、横の部分を指す側頭葉とが萎縮することで起こるタイプの認知症です。
若い人でも発症し、発病初期から記名力低下に加え、性格変化や行動異常といった症状を伴うのが特徴になります。
その他の認知症
以上の4つが主な認知症の種類になりますが、その他の原因によっても認知症は起こります。
脳の変性疾患である皮質基底核変性症や進行性核上性麻痺、脳脊髄循環障害が原因となる正常圧水頭症、プリオン蛋白が原因となるクロイツフェルト・ヤコブ病などがあります。
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また過度の飲酒が原因となるアルコール性認知症という病気もあり、お酒の飲み過ぎには注意が必要です。
代表格アルツハイマー型認知症の発生メカニズムを知る
認知症の代表格であるアルツハイマー型認知症はどのようなメカニズムで発生するのでしょうか?
現在わかっていることは、脳の中にアミロイドβやタウという名前のタンパク質が病的に蓄積することにより正常な神経細胞が破壊され、脳全体が萎縮し認知機能障害が起こるということです。
患者さんの中には家族内で発症する家族性アルツハイマー病という病気も知られており、発症のメカニズムに関して遺伝子レベルでの研究も行われています。
認知症の5つの原因
これまで解説してきたように、認知症にはさまざまな種類のものがあります。ここではこれらの認知症を起こす原因の方に着目してみようと思います。
いわゆる「認知症」という病気の原因となるものは何なのでしょうか?その主な原因を5つ解説します。
加齢
認知症といえば、おじいちゃんやおばあちゃんが患う病気ということになりますよね。やはり加齢が一番の原因になります。
人間は歳をとるとともに体の細胞が少しずつ死滅していきます。もちろん脳の中の神経細胞も同じように少しずつ死んでいくことになります。
個人差はありますが、神経細胞が死んでいくと脳が萎縮し認知機能の低下をまねくことになります。
遺伝
認知症は遺伝するのでしょうか?疑問に思われている方は多いと思います。答えは「遺伝する認知症もあります」ということになります。
代表的なものは家族性アルツハイマー型認知症です。通常のアルツハイマー型認知症よりも若い年代で発症し、病状の進行が早いのが特徴です。
脳卒中(脳梗塞・脳出血など)
脳血管性認知症は脳卒中が原因となります。脳の血管がつまったり(脳梗塞)、脳の血管が切れたりして(脳出血)脳がダメージを受けると、脳機能低下をきたし認知症状を引き起こします。
糖尿病や高血圧、高コレステロール血症などの生活習慣病が原因となります。喫煙、運動不足、偏食の改善など生活習慣の見直しが予防につながります。
たんぱく質
異常なたんぱく質「プリオン蛋白」が原因となり認知症状を起こす病気がクロイツフェルト・ヤコブ病です。
プリオン蛋白が脳に感染することで脳機能が障害され、急速に認知症が進行するのが特徴です。
非常にまれな病気ですが、狂牛病(牛海綿状脳症)の牛から人間に感染してクロイツフェルト・ヤコブ病を発症したという報告もあります。
飲酒
アルコールをたくさん飲み続けることにより発症するのがアルコール性認知症です。アルコールが原因で起こした脳梗塞や、アルコールの分解に必要なビタミンB1の欠乏が原因となります。
ビタミンB1欠乏によりウェルニッケ・コルサコフ症候群という病気になります。病状が進行すると記銘力の低下や健忘症、作話といった精神症状が悪化してきます。
認知症になりやすい5つの性格に注意して
認知症になりやすい人はどんな人なのでしょうか?認知症になりやすいと一般的に言われている性格が5つあります。
この性格の持ち主が必ず認知症になるというわけではありませんが、特徴を知ることが認知症の予防や改善につながる可能性があります。認知症になりやすい5つの性格について解説します。
まじめで几帳面
まじめで几帳面な性格の人は、いい加減なことを許すことができず、融通が利かない場合が多くなります。
度がすぎると自己中心的でわがままな性格と思われてしまい、社会の中で受け入れられにくくなることもあります。本人はイライラとストレスを抱え、非社交的となり孤独感を感じるるようになってしまいます。
その孤立した状態が認知症の原因となってしまいます。まじめで責任感が強く、頑張りすぎてしまう人は心身のバランスを崩しやすくなるので要注意です。
ネガティブ思考
ネガテイブ思考の性格の人は認知症になりやすいと言われています。物事をいつも悪い方に考えたり、他の人のことを悪く言ったりするような性格の人はストレスを溜めやすくなります。
認知症を発症しやすいだけでなく、ストレスに反応して心臓や血管にも負担がかかり、心臓の病気になりやすくなるとも言われています。
短気で怒りっぽい
短気で怒りっぽい人は自己中心的でわがままな面が強く、そのために自分の中にストレスを溜め込んでしまう傾向があります。
もちろん怒りっぽい性格の人は自然と非社交的となってしまい、社会から孤立することが多くなるかもしれません。このような状態になってしまうと認知症を発症するきっかけになってしまいます。
頑固で笑わない
頑固な人は変化を好むことが少ないため、日々の生活がワンパターンになりやすくなります。服装も同じ服ばかりになってしまうことがあります。
新しい刺激が少なくなることは、脳の機能低下をもたらし認知症になりやすくなると言われています。
また笑わないということは、他人を受け入れることができないことの裏返しになります。このような性格の持ち主は、社会的に孤立しやすくなってしまいますね。
うまく笑えない原因についてはこちらを参考にして下さい。
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うまく笑えない2つの意外な理由【この病気かもしれませんよ】
異性への興味が少ない
異性への興味が少ない、すなわち恋をすることが少ない人は認知症になりやすいと言われています。
異性(または同性でもいいですが)に対する「ときめき」は脳の神経栄養因子の分泌を促進すると言われているようです。誰かに恋をするということは脳の新しい神経回路の形成を促進する効果がありそうですね。
アルツハイマー型認知症の症状はコレ
認知症の代表格であるアルツハイマー型認知症ですが、脳の神経細胞の障害によって起こる「中核症状」と、その中核症状によって引き起こされる「周辺症状(行動・心理症状)BPSD」に大きく分けることができます。
まず中核症状は次の3つがあります。
✅ 記憶障害
✅ 理解力や判断力の低下 ✅ 見当識障害 |
特に記憶障害は、ごく初期の頃から出現する症状です。自分の体験そのものを記憶することができないため、全く思い出すことができないという特徴があります。
また入院や引越しなどで環境が変わると見当識障害が強く出現します。重症化すると自発性や意欲が低下してくるため、周囲の物事に関心が薄くなり、結果として記憶障害が目立たなくなります。
次に周辺症状(行動・心理症状)の代表的なものを6つあげます。
✅ 妄想(物盗られ妄想、嫉妬妄想)
✅ 徘徊行動
✅ 介護拒否(食事、入浴、服薬、介護サービスの拒否)
✅ せん妄(幻覚、錯覚など)
✅ 失禁
✅ 不眠
これらの周辺症状は患者さん個人の性格や環境、心理状態によって出現するものや重症度が異なります。
特に危険な行為の場合は緊急で止めなくてはなりませんから、手段を選んでいられないのが正直なところです。
しかし周辺症状の出現には本人の性格や環境に起因する「根本的な理由」があるため、その理由を理解した上で適切な対応をすることが症状の改善につながります。
せん妄についてくわしくはこちらを見て参考にして下さい。
【関連記事】
せん妄の症状一覧!【3つの原因と治療方法!】
もし身近な人が認知症になっても焦らず対処して
もしみなさんの身近な人が認知症になってしまったらどうしたらよいでしょうか?
まず最初に最も大切なことは「一人の人間として認めた上で自分でできることはできるだけ本人にやって頂くよう努力する」という点になります。
認知症の人は同じことを何度も繰り返し話してくることがあります。そんな場合も決して怒らないよう心がける必要があります。
大事な予定はカレンダーで確認できるようにしたり、買い物をする時などはメモを活用するといいでしょう。
薬の管理は飲み間違いがないように付き添いの人がきちんと管理するといったように生活の環境整備をし、周囲の人が協力者として寄り添ってあげる必要があります。
決して否定したり、無理強いをするようなことはしないようにしましょう。
認知症になった人も病気になるまでは社会の一員として活躍し、家族を支えてきた人たちです。
認知症の症状ばかりに目をやるのではなく、その人の変わらぬ本質をきちんと見つめ、その時に必要な医療・介護・福祉を提供してあげることで、認知症の人の手助けを行うことが大切です。
介護する人も、もし自分が認知症になった時にしてほしいと思えるような介護をしていく心がけが必要だと思います。
認知症予防は摂取する栄養成分選びが重要
認知症を予防するためにはどんな栄養成分が効果があるのでしょうか?認知症にならないためには脳を若々しく保つことが必要になります。
認知症予防に効果があると注目されている栄養成分をあげてみましょう。
✅ DHA:ドコサヘキサエン酸
✅ EPA:エイコサペンタエン酸
✅ ポリフェノール(イソフラボン、レスベラトロール、カテキンなど)
✅ セサミン
✅ アルファリノレン酸
✅ ビタミンC、E
✅ グルタミン酸
✅ βカロチン
✅ ジオスゲニン
「DHA」「EPA」は主に青魚に多く含まれている不飽和脂肪酸で、脳細胞の回復や活性化の効果があります。
「ポリフェノール」は抗酸化作用が強い物質で、その中でも豆類に含まれる「イソフラボン」や赤ワインに含まれている「レスベラトロール」は認知症の発症リスクを下げるといわれています。
その他ではゴマに含まれる「セサミン」や亜麻仁油に含まれる「アルファリノレン酸」など認知症の予防に効果がある栄養成分として知られています。
しかし、これらの認知症予防に効果があるといわれている栄養成分を食事からすべて摂取しようと思うと限界があります。
DHA、プラズマローゲン、フェルラ酸、ジオスゲニンといった成分は国産のサプリメントとして市販もされており、通販でも手に入れることができます。
認知症の予防目的にサプリメントを利用するのもいいかもしれません。
認知症予防効果が期待できる7つの食品
「まごは(わ)やさしい」という言葉をご存知でしょうか?この言葉は健康のために積極的に摂取した方がよいと考えられている食品7つの頭文字を並べたものです。
実はこの7つの食品には認知症を予防する効果があることがわかってきました。それぞれについて解説していきます。
ま:豆類
大豆、小豆、その加工食品である豆腐・納豆・みそ・豆乳などにはポリフェノールの一種であるイソフラボンが豊富に含まれています。
強力な抗酸化作用があり認知症の予防効果があるといわれています。また植物性たんぱく質で生活習慣病の予防にもなります。
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ご:ゴマ
ゴマには強力な抗酸化作用物質であるセサミンが多く含まれています。脳神経細胞の酸化によるダメージを予防します。
またゴマには若返りのビタミンと呼ばれるビタミンEが豊富に含まれており、老化を予防することができます。
は(わ):ワカメ
ワカメをはじめ、昆布・ひじき・もずくなどの海藻類にはビタミンやミネラルが豊富に含まれているため、健康によい上に認知症の予防にも効果を発揮するでしょう。
や:野菜
にんじん・ブロッコリー・トマト・ピーマンなど特に緑黄色野菜に多く含まれるβカロチンには細胞傷害性のある活性酸素を除去する効果があります。
初期のアルツハイマー病の患者さんがブロッコリーを食べて記憶力の改善を認めたという報告もあります。
さ:魚
サバやイワシなどの青魚には認知症予防効果があるといわれているDHAやEPAが多く含まれています。
またホタテ貝やホヤ貝などにはプラズマローゲンなどが含まれています。サケやイクラに多く含まれているアスタキサンチンという物質も抗酸化作用があり注目されています。
し:しいたけ
しいたけをはじめ、えのき・しめじなどのキノコ類にはグルタミン酸が多く含まれており、脳細胞の老化を遅らせる効果があるといわれています。
食物繊維が多く低カロリーな食材なので、肥満予防にも効果的です。
い:芋
ジャガイモ・サツマイモ・里芋などの芋類には、体や脳の栄養分となる炭水化物や糖質が豊富に含まれています。
特に山芋の中にはジオスゲニンという栄養成分があり、脳の情報伝達機能に関わる物質として認知症予防のためのサプリメントにもなっています。
生活習慣を見直して認知症の予防改善を心がけて
アルツハイマー型認知症や脳血管性認知症になるリスクは、生活習慣が大きく関与していることが知られています。
認知症にならないためにはどのような生活習慣を心がければよいのでしょうか?認知症予防のための生活習慣は以下の6つになります。
✅ バランスのとれた食生活、大量の飲酒をやめる
✅ 定期的な運動
✅ 人との交流
✅ 知的な行動習慣、趣味をもつ
✅ 十分な睡眠
✅ 禁煙
毎日食べる食事については今まで説明してきたとおり、野菜や青魚を中心にバランスのとれた食生活を心がける必要があります。
また大量の飲酒は認知症やうつ病のリスクを高めます。逆に適度な飲酒は認知症のリスクを下げるという報告もあります。
散歩など定期的な有酸素運動をすることは、脳の血流アップにつながり認知機能を向上させ、リスクを下げるといわれています。認知症の予防のため1回30分以上で、週3日以上の運動をする習慣を身につけてみましょう。
地域のボランティア活動や、カラオケ・ダンス・グランドゴルフなどのサークル活動に参加して、人との積極的な交流をしてみましょう。
コミュニケーションの中で脳が刺激を受けることは認知症を予防するのに非常に効果があります。
新聞や雑誌を読んだり、将棋や囲碁・パズルをするといった知的な行動習慣をもつことは脳の老化を予防します。
日記をつけたり絵画を描いたりするのもよいでしょう。趣味を持ち、新しいことにチャレンジすることで、脳は刺激され認知症を予防することができます。
十分な睡眠をとることも認知症予防につながります。睡っている間に脳の老廃物であるアミロイドβ蛋白が除去されるといわれています。
加齢とともに睡眠時間が短くなりますが、質の高い深い眠りにつけるように寝室の環境を整えることも必要です。また30分以内の昼寝の習慣が認知症のリスクを下げるといった報告もあるようです。
最後に禁煙です。喫煙は脳細胞にダメージを与え、認知症のリスクが2倍になるともいわれています。
長年タバコを吸っている方、今からでも遅くはありません。一日に吸っているタバコの本数を減らし、禁煙できるように努力してみてください。
認知症対策のお薬4選
認知症の中でも「アルツハイマー型認知症」と「レビー小体型認知症」には認可されているお薬が4つあります。
いずれのお薬にも認知症状の進行抑制効果があります。口から服用するお薬には、錠剤やゼリータイプのものまであります。
またお薬の服用が難しい患者さんのために、貼り薬タイプのものもあります。患者さんの好みにあったお薬や、介護する家族が使いやすいお薬を選ぶことが治療の継続につながります。
アリセプト®︎
アルツハイマー型認知症だけでなく、レビー小体型認知症も認可されている唯一のお薬です。錠剤だけでなく、細粒・ドライシロップタイプ・ゼリータイプのものまで様々な種類の剤形があるお薬です。
軽度から高度のアルツハイマー型認知症まで適応のあるお薬です。
レミニール®︎
軽度から中等度までのアルツハイマー型認知症に対するお薬で、錠剤タイプのものと内用液タイプのものがあります。
内用液タイプのものは、錠剤や粉薬を服用することが難しい患者さんでも飲みやすいという点が特徴になります。
リバスタッチ®︎・イクセロン®︎
この2つのお薬は、販売している製薬会社が違っていますが、成分は全く同じお薬です。唯一の貼り薬で皮膚から薬効成分が吸収されることで効果が発揮されます。
使用状況を一目で確認でき、摂食障害のある患者さんでも投与することができるので、介護をする人にとって優しいお薬になります。
メマリー®︎
中等度から高度のアルツハイマー型認知症に対するお薬です。成分が異なるため、他のお薬と併用することができます。
イライラや興奮などの周辺症状のある方にメマリーを併用すると効果があるという報告もあります。
いずれのお薬も食欲不振・吐き気・下痢・めまい・不眠症などの副作用を起こすことがあります。また貼り薬には貼った部分に炎症を起こしたりすることもあります。
どのお薬を使うかということについては、認知症を診ていただいている主治医の先生とよく相談することが必要です。
プラズマローゲンに副作用はあるのか
認知症に効果があると期待されているプラズマローゲンですが、サプリメントも販売されています。
そのサプリメントは国産のホタテから抽出された食物由来のものなので、基本的には安全で副作用は認められていません。
しかし貝類にアレルギーがあるような人はプラズマノーゲンサプリメントを飲むことで、皮膚のかゆみや湿疹、かぶれが出現する可能性があります。
またアレルギー反応の強い方で、吐き気や嘔吐などの消化器症状を起こす方もいるので注意が必要ですね。
プラズマローゲンは認知症以外にうつ病に効果期待!
実はプラズマローゲンには認知症以外にも現代病の一つである「うつ病」にも効果があるのではないか?という期待がよせられています。
うつ病は人間関係などの精神的ストレスや身体的ストレスなど様々なことが原因となり脳の機能障害が起きている状態です。
うつ病で最も中核的な症状は「抑うつ気分」「気分障害」です。そのほかにも「意欲低下」「興味消失」「精神活動性低下」などがあります。
これにより食欲減退が起こったり、不眠になったりします。また突然、焦燥感にかられたり、不安感や悲しさに襲われることもあります。
このうつ病の原因として「脳疲労」というものが考えられています。脳疲労の状態になると神経細胞が減少し、脳の機能障害であるうつ病を起こすといわれています。
プラズマローゲンには脳内の神経細胞の減少を抑制する効果があるといわれており、積極的に取り込むことは脳疲労の予防につながるため、認知症だけでなくうつ病にも効果が期待されるというわけなのです。
もちろん専門医を受診した上で、抗うつ薬を服用することも必要です。
プラズマローゲンで脳を活性化させよう
そもそも「脳疲労」とは何なのでしょうか?脳疲労は、脳の中で処理しなければならない情報が多くなり過ぎて負荷がかかった時に起こる状態です。
大脳には情報処理を行っている「新皮質」と、本能に関係する「旧皮質」とがあります。新皮質でたくさんの情報を処理しようと働き続けると、本能に関係している旧皮質からの「休みたい」という欲求が無視され続けることになります。
この状態が続くと、新皮質と旧皮質のバランス関係が崩れてきて自律神経障害などを起こし、様々な病気を引き起こすことになるのです。
この脳疲労を放置しておくと、人間の五感の一つである味覚に障害が生じてきます。
味覚障害を起こすと、塩分が高く味の濃いものを摂取するようになり、糖尿病・高血圧・メタボリック症候群などの原因となります。これら生活習慣病は脳梗塞などの病気も引き起こすことになります。
先ほど解説してきたように、脳疲労はうつ病の原因にもなります。うつ病だけでなく、**********
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