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急性膵炎の3つの初期症状!原因はストレスの可能性大!

<監修医師 吉野 聖奈>
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「お腹がものすごく痛くなって救急車で運ばれた。病院では急性膵炎の診断で、入院するはめになった」 という話を時々耳にします。

今回は急性膵炎の原因や症状など、病気についての知識をまとめました。

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急性膵炎の初期症状

 

上腹部痛

急性膵炎の代表的な症状で、初期に現れるのが上腹部の痛みです。

みぞおちから左の方にかけて痛むことが多いのですが、背中にまで及んだり場所が特定できなかったりもします。

 

急性膵炎というと非常に強い痛みがあると思われがちですが、実際には鈍い痛みから額に汗がにじむような強い痛みまでさまざまです。

痛みは一時的に治まったりせず連続します。痛むきっかけとしては、脂っこい食事のあとやアルコールをたくさん飲んだ後に多く見られます。

 

しかし特に何も思い当たるふしはなく、何の前触れもなかったということもめずらしくありません。

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おへその周りが痛い!【見過ごせない6つの原因】

 

吐き気・嘔吐

痛みの次に多い症状です。普通吐き気があって吐いてしまうと多少なりとも収まりますが、急性膵炎の場合はなかなか収まりません。数時間もムカムカが続きます。

 

その他

他には発熱や腹部膨満感、食欲不振 などがあります。

 

症状の推移

急性膵炎の場合、症状の多くは炎症で膵臓が腫れる程度の低・中度で、時間とともに快方に向かいます。

絶食・安静で初期症状が治まっても2,3日は経過観察が必要なので、多くの場合入院となります。

 

また、経過途中で症状が進行して膵臓に出血や壊死が起こり、重症化することがありますので注意が必要です。

重症化すれば、肺、腎臓、肝臓、消化管にも障害を起こしたり(多臓器不全)重い感染症を起こします。

 

症状は顔面蒼白、血圧低下などのショック症状、意識混濁、心拍・呼吸数増加、尿量減少などです。

重症急性膵炎は10%近い致死率になり、厚生労働省から難病に指定されていました。(*平成27年1月以降は指定されません)

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急性膵炎の原因

 

アルコール

最も多い原因で、「酒飲みの病気」と言われたりするゆえんです。

多量の飲酒を続けていると膵臓が刺激を受けて消化酵素の分泌が促進され、多量の膵液が膵臓内に滞留して組織を損傷し炎症を起こします。

 

もう一つの作用として、アルコールの分解による生成物質が膵臓細胞を損傷し、炎症、機能不全を起こします。

 

胆石

アルコールと共に膵臓から分泌される消化酵素を含んだ膵液は膵管を通って十二指腸へ流れています。

膵管と胆管の合流部分に胆石が詰まることで膵液の流れが膵臓内に停滞し、膵臓の機能低下から炎症が起こります。

 

この原因による膵臓の損傷は小さく、比較的短日時で快復しますが、滞留が長引いた場合には膵臓の自己消化が始まり、重症化します。

 

その他

上記二つで急性膵炎の原因の大半を占めるとの統計があります。

そのほかに比率は少ないもののさまざまな原因があります。また原因不明の突発的なものも相当な比率で発生しています。

 

(1) 薬剤による副作用

(2) 高脂血症

(3) 甲状腺機能亢進症

(4) 手術や内視鏡による膵臓の損傷

(5) 膵臓癌

(6) 腎臓移植

(7) おたふく風邪

 

ストレス

少し以外に思われるかもしれませんが、ストレスも急性肝炎の原因の一つです。しかし、ストレスが直接膵臓に影響を与えるわけではありません。

ストレスの多い日常生活を送っていると、ついついアルコールを大量に飲んだりあるいは沢山食べたり、つまり暴飲暴食をして紛らわせることがあります。

 

その結果消化・分解酵素を分泌する膵臓に負担がかかって炎症を起こしてしまうことになります。

間接的な原因であるというわけです。特に脂肪の多い食事は膵臓に対してアルコールと同じように作用して悪影響を与えます。

 

脂肪の多い食物を食べながらアルコールをがぶ飲みするなどは、最悪のストレス発散法と言えます。

【関連記事】
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急性膵炎の治療法

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何科へ行く?

上腹部の強い痛みなどの膵炎が疑われる症状であれば、至急受診します。

様子を見ていて処置が遅れると重症化のおそれがあり、そうなってしまうと致死率が高いので大変危険です。

 

治療を担当するのは消化器内科になります。近くになければ内科でも対応はできますが、重症化を防ぐ意味でも大病院の方が望ましいでしょう。

夜間、休日であれば救急車を使うこともためらわないでください。自分で休日診療所などへ行くことは避けた方が無難です。

 

 治療法

病院での治療が主となります。膵臓の負担を軽くするために、食事や水分を制限します。

血圧と血液循環を維持するために点滴で輸液を続け、膵臓での自己消化を抑えるためにたんぱく質の分解を抑える薬剤を投与します。

 

必要なら鎮痛剤投与等の対症療法を行いながら注意深く経過観察、快復を待ちます。

重症化の恐れが出てくれば感染症、循環管理、呼吸管理等の集中治療が開始されます。

 

急性膵炎について見てきましたが、場合によっては重大な事態になりかねない面をもつ、ちょっと要注意な病気です。

 

ストレスも原因になりうるなど、あまり知られていない側面もありました。幸い軽症で済んだ場合でも、原因を取り除かないと再発します。

暴飲暴食などしないよう、日ごろの生活習慣を見直しましょう。

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