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抗生物質の副作用で下痢や吐き気がひどい。これ大丈夫?

<監修薬剤師  りか>
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病気になると病院で処方される抗生物質ですが、どんな病気にも効くのでしょうか?

また、抗生物質を服用した際に下痢や吐き気などの副作用が出たという話を聞くことがあります。

 

どうして副作用が起きるのか、またその対処の方法について調べてみました。

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抗生物質とは?

 

抗生物質は細菌感染症の治療に使用されます。

微生物によってつくられたもので他の微生物の増殖を抑制する作用がある有機物質をいいます。

 

抗生物質はそれぞれ特定の細菌に効果を持ちます。

そのため、まず感染症を特定し、原因である病原菌が何なのかを確認し、有効な抗生物質を選ぶ必要があります。

 

また、抗生物質はウイルスの感染症の場合は効果がありません。

そればかりかウイルスの耐性を高めることもありますので使用には気を付けなければなりません。

 

本来の抗生物質は天然物質で微生物から産生されるものをいいます。

しかし、近年では人工的に分子構造を改変されたものや天然のものから合成されたものなどがあります。

 

抗菌薬の阻害別種類

 <細胞壁合成阻害薬>

細菌は細胞壁によって形を保っています。その細胞壁の生成を阻害することによって細菌は形を保てず破壊されます。

細胞壁は人間にはないため、人体への毒性が低いのが特徴です。

代表薬:ペニシリン

 

<細胞膜機能阻害薬>

細胞は細胞膜という二重の膜 に包まれています。

細胞膜の透過性を高めることにより膜内の物質を流出させ、細胞を死滅させます。

代表薬:ポリミキシンB

 

<たんぱく質合成阻害薬>

たんぱく質は細胞分蓮に必要なものです。そのたんぱく質を作るリボゾームに定着し、たんぱく質生成を阻害します。

細菌に存在するリボゾームだけに作用する選択毒性を持ったものが使われます。

 

リボゾームは生物により形が違うためターゲットを細菌固有の物にすれば人間に影響はありません。

代表薬:アミドグリコシド系など

 

<核酸合成阻害薬>

核酸(DNAやRNA)は核でたんぱく質合成の設計図を作ります。核酸の働きを阻害し、たんぱく質の合成を抑制します。

代表薬:ニューキノロン系

 

<葉酸合成阻害薬>

葉酸は生 命維持に不可欠な物質でビタミンB9ともいわれています。この核酸合成に必要な葉酸の生成を阻害します。

 

対象となる菌の種類が多く殺菌効果が高いのが特徴です。

人の場合、食事から補給することが可能なため、合成を抑制されてもあまり影響を受けません。

代表薬:サルファ剤

 

抗菌薬の作用別種類

1. 殺菌的作用

細菌を死滅させます。代表薬:テトラサイクリン系、マクロライド系

 

2. 静菌的作用

細菌の発育・増殖を抑えます。

代表薬:β-ラクタム系、アミノグリコシド系、ニューキノロン系

 

血中における持続時間、濃度による種類

時間依存型

血中薬物濃度が一定以上になると効果が変わらなくなりますので、いかに長く血中濃度を維持できるか が重要になります。

代表薬:β-ラクタム系

 

濃度依存型

血中薬物濃度が高いほど殺菌力が高くなります。副作用が出ないよう投与回数を調整します。

代表薬:ニューキノロン系、アミノグリコシド系

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抗生物質の副作用で下痢や吐き気が起こる原因

 

胃腸粘膜の炎症・傷など抗生物質の副作用で一番多いのが胃腸症状です。

空腹時に服用することにより胃酸の影響を受け、ダメージを与えます。主な症状は下痢や吐き気、嘔吐感です。

 

服用前に何か軽く食べると予防になりますが、カルシウムを含む飲み物(牛乳など)は薬の吸収を妨げるので避けるようにします。

 

腸管の異常な蠕動運動や腸内環境の悪化が起こると下痢になります。

たとえば、大腸は腸内細菌がつくる酪酸を利用して消化吸収などの働きをしています。

 

このような細菌が抗生物質によって死んでしまうと腸内環境が悪くなります。

 

腸内環境が悪くなると抗生物質に耐性のある細菌が増殖し、毒素を出して下痢を起こします。

また、それ以外に下記のような副作用の原因があります。

 

体質に合わない(過敏症・アレルギー)

体質は人により異なります。花粉症やその他のアレルギーがある人は副作用が出やすいという傾向にあります。

 

また体質に合わず発疹や湿疹が出来ることを「薬疹」(やくしん)と呼び、抗生物質に限らずあらゆる薬で副作用として現れる可能性のある症状となります。

【関連記事】
大丈夫?化学物質過敏症の症状や治療法について解説!

 

薬の投与量が多い、作用が強すぎる

同じ量を服用しても薬が効く人、効かない人、効きすぎる人など様々です。効きすぎる場合は投与量を減らすなどの調整が必要です。

 

薬の飲み合わせ

複数の薬を服用している場合、その飲み合わせで副作用が起こる場合があります。

特に最近増えているのが、抗生物質と腰痛などで処方される消炎剤を同時に服用した結果、腎臓に負担をかけてしまい健康が悪化するケースです。

 

違う医者で薬を処方してもらっている場合は必ず医師にその旨を伝え、問題ないことを確認しましょう。

 

食べ合わせ

牛乳は薬によって吸収をよくしたり悪くしたりすることがあります。

アルコールは薬の代謝や作用に影響しますので服用中は飲酒しないようにしましょう。

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抗生物質の副作用で下痢が起こる期間

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抗生物質を服用して下痢が起きるタイミングは体力的なものや薬の種類などにより異なります。

 

原因の90%以上が非感染症ですが、感染症以外の原因では薬の副作用が最も多くなっています。

 

一般的には服用し始めて1~2週間以内に下痢になる人が多いようです。

 

また溶連菌の増殖を抑えるために服用する抗生物質も、腸内の細菌を殺してしまう場合もあり下痢を引き起こしやすくなります。

 

下痢は続くと脱水症状を起こしますので水分の補給を意識的に行うようにしましょう。

【関連記事】
経口補水液とは?作り方と飲み方を徹底解説!

 

重度の下痢では口の乾きや頻脈、血圧低下等の症状が出ます。

そのまま放置しますと意識の混濁、意識不明に陥りますので体調の変化には十分に気を付けるようにします。

 

特に高齢者や肝・腎機能障害がある人は副作用が起こりやすいので、症状がしばらく続くようであれば薬の服用をやめ、医師の診断を受けるようにしてください。

 

下痢のタイプ

✅急性:持続時間が服用後すぐ~2週間

✅ 持続性:持続時間が2~4週間

✅慢性:持続時間が4週間~

 

副作用がある場合、前述の下痢や吐き気が起こる原因で紹介したように薬が合っていないなどいくつかの理由が考えられます。

 

我慢せず、まずは医師に症状を詳しく話し、原因を確認し、薬を変えてもらったり、量を調整してもらうなどしてもらいましょう。

 

脱水症状など緊急に対応が必要になることもありますので症状が出たらなるべく早く対応するようにして下さい。

【関連記事】
水下痢が止まらない原因!痛くないのはこんな理由が関係してた!

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他にも気を付けたい副作用はこちら

しるし   

下痢や吐き気以外にも抗生物質を服用することで起きる可能性のある副作用が存在します。

どんな副作用が起きるのか知っておけば、その他の重大な病気との見分けがつきますのでご紹介します。

 

蕁麻疹やかゆみ

吐き気や下痢を伴うこともありますが、全身に湿疹が浮かび上がる蕁麻疹(じんましん)も副作用として起きる可能性があります。

 

特に薬の副作用で蕁麻疹を発症する人のうち、30%もの人がペニシリン系の抗生物質を服用していた人たちという調査結果もあります。

 

肌荒れのような湿疹が浮かび上がるのも怖いですが、もっと恐ろしいのは内臓など目に見えない器官にも蕁麻疹が発生することです。

 

息苦しいなど呼吸しにくい症状が出たら、できるだけ早い段階で病院で診察を受ける必要があります。

 

動悸やめまい

抗生物質は動悸や立ちくらみのようなめまいが副作用として出やすい薬です。また唇や手足のしびれが生じる場合もあります。

 

あまり頻繁に症状が出る場合は病院で相談します。抗生物質の処方量を調整することで、ある程度発症を抑えることが出来ます。

 

眠気や倦怠感

人によって程度はまちまちですが、抗生物質を服用すると眠気や倦怠感を感じる場合があります。

 

ある程度は仕方ないですが、もしも日常生活に支障をきたすほど眠気や倦怠感を感じる場合は、主治医に相談が必要です。

 

ですが眠気や倦怠感を感じた際に、ちょっと休んだり仮眠を取ればいつも通り動くことが出来る人は、さほど心配する必要はありません。

 

頻尿・便秘や血便

便秘は下痢の反対のような症状ですが、原因は下痢と同じく腸内環境のバランスが崩れてしまったことにあります。

 

一日10回以上トイレに行ってしまう場合は頻尿ですが、薬の副作用だけではなく冷えやストレスなどでも頻尿になりやすいので抗生物質のせいとばかりは言えません。

 

もしも放尿の際に痛みを感じるのであれば、膀胱炎の疑いがあります。また血便も便秘と同じ原因です。

 

あまりにも便秘や血便が続くようであれば、抗生物質による副作用以外の病気のおそれもあります。早めに病院で相談しましょう。

 

筋肉痛

思い当たる原因もないのに筋肉痛を感じる場合、もしかしたら抗生物質が原因の副作用の一つかも知れません。

また酷い状態になると「横紋筋融解症」(おうもんきんゆうかいしょう)と呼ばれる横紋筋の組織が融解し、血液に溶け出す病気に至る場合もあります。

主にニューキノロン系薬剤・キサンチン系薬剤の副作用に見られます。違和感を感じる筋肉痛や咳を伴う筋肉痛が生じた場合は要注意です。

 

生理不順

時期ではないのに生理が来てしまった、あるいは生理が来ない、といった生理不順が副作用として起きる可能性があります。

 

生理は女性ホルモンにより司られ、規則正しい周期でやってきます。

しかし抗生物質や様々な薬の服用、生活環境の変化やストレスなどで女性ホルモンの働きが不安定になり生理不順が引き起こされます。

 

抗生物質の服用が終わればまた女性ホルモンのバランスも回復しますので、あまり深刻に考えなくても大丈夫です。

 

まとめ

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以上、抗生物質の副作用についてご紹介しました。抗生物質だけでなく薬は服用により効果をあげるものですが、副作用が起こることもあります。

 

注意点や副作用をわかったうえで正しく服用するようにしましょう。

そして具合が悪くなったときには少しでも早く医師の診断を受けるようにしてください。

  当記事は医師、薬剤師などの専門家の監修を受けておりますが本サイトで提供する情報、文章等に関しては、主観的評価や時間経過による変化が含まれています。 そのため閲覧や情報収集は利用者ご自身の責任において行っていただくものとしその完全性、正確性、安全性等についていかなる保証も行いません。

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