アルロイドG内用液5%の飲み方ポイント【食前で効果を高めよう】
<監修薬剤師 日髙宗明>
アルロイドG内用液という薬をご存知ですか?液体の薬ですが、錠剤と違って飲みかたにポイントがあります。
一体どんな効能がある薬なのか。注意するべき副作用や飲み方について解説していきます。
気になる所から確認してみよう
アルロイドG内用液5%の特徴
アルロイドG内用液5%の概要についてご紹介します。
効果や効能
荒れてしまった胃の粘膜を保護します。また、胃潰瘍や逆流性食道炎、十二指腸潰瘍などによる出血や、これらの疾患の自覚症状の改善の効果があります。
薬の種類
いわゆる胃薬のひとつがアルロイドG内用液です。胃薬にも様々な種類がありますが、その中で防御因子増強薬と呼ばれる薬になります。
胃酸から胃を守る部分である胃粘膜を保護することにより、胃の防御力を強くする働きがあります。主に含まれている成分はアルギン酸ナトリウムです。
ポイント1 胃薬の種類
アルロイドG内用液は防御因子増強薬と呼ばれ、胃粘膜保護薬の一つですが、他にも胃薬には大きく6種類に分けることができます。
症状に対して間違った薬を服用してしまうと、効果がなかったり悪化することもあるので注意が必要です。
1.健胃薬・・・食欲がないときに、胃の活動を活発化させる作用のある薬です。
2.消化薬・・・消化不良の時に、でんぷんや脂肪を分解して吸収しやすくする作用があります。 3.制酸薬・・・出過ぎた胃酸を緩和して、防御力を高める効能があります。 4.H2ブロッカー、プロトンポンプインヒビター・・・胃酸の分泌を抑えます。 5.胃粘膜保護薬・・・胃の粘膜を増やし、胃酸から胃腸粘膜を守る薬です。 6.鎮痙薬・・・過度な胃の緊張や収縮による痛みを抑えます。 |
アルロイドG内用液以外の胃薬についてはこちらを参考にして下さい。
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アルロイドG内用液5%が作用する疾患
アルロイドG内用液はどのような疾患に効果があるのでしょうか?
胃潰瘍・十二指腸潰瘍
ピロリ菌などによって、胃や十二指腸の粘膜が傷つき、粘膜などの組織が溶ける・なくなる病気です。胃潰瘍は40代以降で多い病気ですが、十二指腸潰瘍は20~30代という若年層に多い病気です。
どちらも腹部の上部に痛みが出現しますが、稀に痛みがない場合もあります。その他、胸やけや吐き気、嘔吐が見られ、潰瘍を放置しておくと、吐血や下血が見られます。
吐血や下血が見られた場合は、早急に治療が必要です。
吐血の原因についてはこちらを参考にして下さい。
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逆流性食道炎
症状として胸やけや胃痛が上げられます。胃液などの消化液が逆流し、食道の炎症を起こします。
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びらん性胃炎
胃の免疫が弱まっているときに、細菌やウイルス、刺激物の過摂取等が原因で、粘膜に傷ができている状態です。
びらん性胃炎が悪化すると、胃潰瘍になります。
アルロイドG内用液5%の飲み方ポイント
効果を実感するためにも、正しい服薬方法を知りましょう。
用法用量
アルロイドG内用液は粘稠性(ねんちゅうせい)のある、緑がかった色をした液体薬です。1回20~60mlを1日3~4回服用します。
タイミング
服用するタイミングは空腹時。粘膜を保護するには、胃の中に消化物が残っている状況では、十分に効果を発揮できません。
空腹時のタイミングとしては、食間(食後2時間経過後)や就寝前に服用することが推奨されています。飲み忘れてしまった場合は、時間を気にせず早めに飲みましょう。
しかし、次のタイミングが近い場合は、次の服用時まで待ちます。2回分を一度に服用してはいけません。
注意点
ドロッとしているので、水で割って飲みたくなりますが、薄めてしまうと、効果も下がってしまいます。また服用後しばらくは、水やお茶を飲むことも控えましょう。
アルロイドG内用液5%の使用上の注意
薬は効果だけではありません。副作用についても知っておきましょう。
アルロイドG内用液の副作用
0.1~5%未満の割合で下痢や便秘が報告されています。
重症な副作用は今のところ報告されていませんが、もしかゆみや発疹などのアレルギーの症状が出現した場合は、すぐに使用を中止し、医師や薬剤師に相談してください。
下痢や腹痛を感じた際の対処方法についてはこちらを参考にして下さい。
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服薬に注意が必要な場合
妊婦や授乳中では、服用できる薬は少ないですが、アルロイドG内用液は服薬できます。
また他の薬との飲み合わせも基本的には問題ありません。アルロイドGは空腹時で、多くの薬は食後に飲みますので、飲む時間が異なる為です。
ただ空腹時に飲む薬をもらっている場合には、注意が必要ですので、医師や薬剤師に相談しましょう。
これから忘年会の時期!
消化器症状があり、既に服用している人は飲み会の前に忘れずに飲みましょう。
効果のある飲み方を守って、忙しい年末を乗り切ってください!
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