スチブロン軟膏の強さや効果!【顔へは使用できる?】
<監修薬剤師 cinnamon>
スチブロン軟膏(岩城製薬株式会社)はマイザー軟膏(田辺三菱製薬株式会社)のジェネリック医薬品です。
マイザー軟膏はステロイド薬であり、炎症を鎮める強い作用をもち短時間でもすぐに皮膚炎を抑えることができるとされています。腫れや赤みをとり、痒みや痛みを和らげる効果があります。
このような効果から、アトピー性皮膚炎やあらゆる湿疹、皮膚疾患など幅広く使用されています。マイザー軟膏は病気の原因を治すものではなく、症状をとる対症療法薬となります。
マイザー軟膏のジェネリック医薬品としてスチブロン軟膏以外にも、サイベース軟膏やジフルプレドナード軟膏があります。
今回はスチブロン軟膏に焦点をあて、その効能や顔への使用について解説していきます。
気になる所から確認してみよう
スチブロン軟膏の効果
皮膚の炎症症状の緩和
合成副腎皮質ステロイドで血管収縮作用、抗炎症作用などにより、腫れや痛み、かゆみなどの皮膚の炎症症状を緩和します。
✅ 湿疹・皮膚炎群:進行性指掌角皮症、ビダール苔癬、脂漏性皮膚炎、放射線皮膚炎、日光皮膚炎
✅ 湿疹群・痒疹群:蕁麻疹様苔癬、ストロフルス、固定蕁麻疹、結節性痒疹
✅ 虫刺され
✅ 薬疹
✅ 中毒疹
✅ 円形脱毛症
✅ ケロイド
マイザー軟膏についてはこちらを見て参考にして下さい。
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使用方法
効果的に使用するためには用法・用量をきちんと守る必要があります。スチブロン軟膏の使用法は、1日1〜数回適量を患部に塗布します。なお症状により適宜増減します。
塗り忘れた場合は、気がついた時にできるだけ早く1回分を塗ってください。ただし、次に塗る時間が近い時は忘れた分を抜き、次回より指示通りに使用してください。2回分を一度に使用してはいけません。
使用上の注意事項
処方の指示通り使用し、それ以外の使用はしないことです。
✅ 化粧下地やひげそり後などに使用しないでください。
✅ 塗布した箇所をラップや包帯、オムツなどでおおう場合は特に注意が必要です。副作用が発現しやすくなります。 ✅ 妊娠およびその可能性がある方は、特に医師の指示を守る必要があります。 ✅ 眼の中に入らないように注意が必要です。誤って眼に入った場合は水で洗い流してください。それでもおかしいようなら眼科医の診察を受けてください。 ✅ 細菌、真菌、ウイルス皮膚感染症、湿疹性外耳道炎(鼓膜穿孔)、潰瘍の方には使えません。 |
保管方法・その他
乳幼児、小児の手の届かないところで、直射日光、高温、湿気を避けて保管してください。薬剤が残った場合は保管せずに廃棄してください。
スチブロン軟膏で治す4つの症状
湿疹・皮膚炎
アトピー性皮膚炎などの炎症を抑え、痒みを和らげる効果があります。炎症そのものを治すのではなく、あくまでも炎症を鎮める役割を担います。痒みが出た箇所をさらに掻きむしるという悪循環を断つことができます。
脂漏性皮膚炎は湿疹の一つで、皮脂腺が多く皮脂分泌が過剰なため頭皮や鼻の周り、耳の後ろ、脇、太ももの付け根などに起こりやすとされています。痒みを伴い、赤みや皮膚が荒れてカサつく場合もあります。
虫刺され
炎症や痒みを抑える効果があるため、虫刺されによる痒みにも効果があります。
虫刺されの対処方法についてはこちらを見て参考にして下さい。
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円形脱毛症
円形脱毛症の原因がストレスなどからくる自己免疫疾患であれば、ステロイド剤の免疫抑制作用に期待して使用されることがあります。
またステロイド剤の副作用の一つに多毛症があるとされており、副作用を逆手に取って治療に用いられることもあります。
ケロイド
劇的な効果は認められませんが、ゆっくり時間をかけてケアしていくことになります。
やけどの傷跡についてはこちらを参考にして下さい。
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スチブロン軟膏の強さ!顔への使用は平気なのか
顔に使用することもできますが、ステロイドの分類中、Ⅱ群でありVery Strong、とても強いに分類されます。そのため症状が重篤な場合や苔癬化した湿疹などの皮膚が厚くなってしまっている部分への塗布が適しています。
ただ皮膚の一部で薬を吸収しても体内で不活性化して副作用のリスクを減らすように作られています。この不活性化されるというのは素早く分解、排泄され代謝されるということであり、薬の効能としては落ちるとされます。
多量に塗布した場合に起こる副作用を極力減らすためにも薬の作用効果を弱めるように作られてもいます。しかし顔の皮膚は他の部分に比べ薄いため、薬の成分が浸透しやすいため、顔には使用しないようにといわれています。
また陰部も薬の吸収率が高いとされており、基本的には塗布は好ましくないでしょう。
スチブロン軟膏の副作用!
主な副作用
以下の挙げるような症状に気づいたら、担当の医師または薬剤師に相談してください。
✅ 皮膚の感染症(真菌、細菌、ウイルス性):カンジダ症の原因菌は真菌ですので、スチブロン軟膏は使用してはいけません。
✅ 刺激感
✅ 乾燥:長期間の使用により皮膚が萎縮し、乾燥しやすくなります。
✅ 紅斑、紫斑:あざができることを指します。
✅ 接触皮膚炎:外的刺激によって起こる皮膚炎のことを指します。
✅ 色素脱失:色素が失われることを指します。
✅ 毛のう炎症:ニキビと似ています。赤い小さなポツポツしたものが皮膚に広がって、赤いできものの中心には膿があります。
重大な副作用
以下に挙げる症状が現れると重大な副作用の初期症状である可能性があります。このような場合は使用をやめて、ただちに医師の診察を受けてください。
✅ 眼圧亢進:頭痛、眩しい、または霞んで見える、眼が乾く、眼の痛み、明るい光を見ると光の輪が見える
✅ 緑内障:激しい眼痛、頭痛、急激な視力低下
✅ 後のう白内障:視界がまぶしすぎる、霞み、視力低下
目のトラブルに関してはこちらを見て参考にして下さい。
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