ハレナースの正しい飲み方や副作用まとめ【効かない人の理由とは?】
<監修薬剤師 日髙宗明>
急な喉の痛みに効く市販薬として「ハレナース」というお薬があります。市販薬なので簡単に薬局やドラッグストアなどで手に入るお薬ですが、どのようなお薬なのでしょうか。
今回はハレナースの効果や副作用などについてご紹介していきます。
ハレナースの効果
ハレナースの効果について見ていきましょう。
ハレナースの効果
ハレナースは扁桃炎(のどの痛み、腫れ)、咽頭炎、口内炎に効果のあるお薬です。扁桃炎とは喉の奥にある扁桃にレンサ球菌やブドウ球菌、肺炎球菌などの細菌が感染する事によって炎症を起こす病気です。
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ハレナースには口の中の感染症によるトラブルを緩和してくれる効果がある事が分かりますね。
ハレナースの有効成分
ハレナースの有効成分にはトラネキサム酸とカンゾウエキスが含まれている事が特徴です。
トラネキサム酸には抗炎症作用があり、喉の腫れや痛み等の症状を緩和させる効果があり、カンゾウエキスには含まれる主成分であるグリチルリチン酸の抗炎症作用で、喉の腫れや痛み等を改善する効果があります。
カンゾウとは漢方薬で良く使われる生薬の「甘草」から抽出されたものになります。
その他にはピリドキシン塩酸塩(ビタミンB6)、リボフラビン(ビタミンB2)が粘膜の機能を正常化する働きを、
L-アスコルビン酸ナトリウム(ビタミンCナトリウム)が体力消耗時のビタミンCの補給の役割を果たします。これら全てがハレナースに含まれる成分となります。
ハレナースの副作用
ハレナースは服用する事で喉の不調を改善してくれますが、お薬なので副作用が無いとも言い切れません。ハレナースの副作用についてお話ししていきましょう。
ハレナースの副作用について
ハレナースの副作用については頻度は「少ない」ようです。しかしながら、稀に副作用が出る可能性はあります。次項で発現する可能性のある副作用の症状について見ていきます。
副作用の症状について
ハレナースの副作用が出る場合の症状は
✅ 皮膚・・発疹、皮膚の赤みや痒み
✅ 消化器・・吐き気、嘔吐、胸やけ、胃部不快感、胃部膨満感、食欲不振または食欲増進、下痢
✅ 神経系・・めまい
✅ その他・・頻尿 が挙げられます。
これらの副作用が出た場合には、直ちに服用を中止し、早めに医師の診察を受けるようにしましょう。
稀に出る重篤な副作用
稀に出る重篤な副作用として挙げられるのが、「偽アルドステロン症やミオパチー」です。これらの場合、手足のだるさやしびれ、つっぱり感やこわばりに加えて、脱力感、筋肉痛があらわれ、徐々に強くなる傾向があります。
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服用後にこのような症状が出た場合には早急に医師の診察を受けるようにしましょう。
その他、服用の際に気を付けたい事
ハレナースを服用している間にはトラネキサム酸を含む内服薬(鼻炎用内服薬、かぜ薬、解熱鎮痛薬など)や甘草またはグリチルリチンを含む内服薬を併用して服用する事は副作用を発現させる可能性が高くなりますので、行わないようにしてください。
その他にも歯科治療中の方(歯痛で鎮痛剤が処方される可能性がある為)、妊娠中の方、高齢者、薬の服用によってアレルギー症状の出た事のある方、持病のある方は服用の際には必ず医師や薬剤師に相談しましょう。
ハレナースが効かない理由はコレだった!
ハレナースを服用する事で喉の不調などが改善すれば良いですが、「全然効かない」なんて事もあるかもしれません。その際にはどのような事が考えられるのでしょうか。
ハレナースが効かない理由とは
ハレナースの効かない理由としては主に3つの事が考えられます。
1. 症状に合っていない・・ハレナースはのどのはれや痛み、口内炎に効果があります。それ以外の症状に使っても効果は見られません。
2. 体質に合わない・・自分の体質に合わず、副作用が出る場合も考えられます。
3. 別の病気の可能性・・ずっと服用していても改善しない場合には、感染症以外の病気が隠れている可能性もあります。
ハレナースが効かない場合には
5,6日間服用しても、ハレナースの効き目が感じられない場合にはそこで服用を中止し、医師や薬剤師に相談してください。
抗生物質を使わないといけない場合や他の病気の可能性があるためです。
抗生剤は医師の診察を受けなければ処方されませんので、必ず症状が長期に渡り改善されない場合には医師の診察を受けるようにしましょう。
ハレナースは市販薬です。市販薬にも色々な種類のものがあり、あくまでも「症状の緩和」という意味合いで服用するので特効薬ではない事を念頭に置きましょう。
ハレナースの正しい飲み方
ハレナースの正しい服用方法についてご紹介していきましょう。
ハレナースは大人(15歳以上)であれば1回の量が1包、7歳以上15歳未満は1回の量が半分の1/2包を1日3回、朝昼晩に服用します。7歳以下は服用出来ません。
この薬は口の中で溶ける顆粒タイプのお薬ですので、水なしでの服用が可能です。冷感成分が含まれているので、喉にひんやりとした感覚が伝わり、喉の不快感を緩和させます。
子供が服用する場合には保護者の目の届くところで服用するようにしましょう。
また他の風邪薬との併用は避けます。のどぬーるスプレーなどの喉に塗布するような外用薬は一緒に使用しても大丈夫です。
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すぐに病院を受診出来ない場合の辛い症状を緩和させたい場合には、ハレナースはとても便利な市販薬です。しかしながら、長期に服用しても症状が緩和しない場合には服用を中止して、医師の診察を早めに受けるようにしましょう。
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