フェイタスの3つの効果!【この副作用に注意しよう!】
<監修薬剤師 BlueP>
フェイタスの効果は、痛みと炎症の起こっている部位の深くに浸透し肩・腰・関節の痛みを取り除きます。実はそれだけにとどまらず、他にも有効な成分が配合され、使用感の向上や相乗効果を上げます。
その一方で意外な副作用もあるので、今回はフェイタスの適切な使い方を知って辛い症状に対処しましょう。
フェイタスの効果
鎮痛作用
フェイタスに含まれるフェルビナクは、身体が持っている酵素の一つであるシクロオキシゲナーゼに作用し痛みのもととなるプロスタグランジンの発生を阻害します。
プロスタグランジンは神経を刺激して痛みを発生させる発痛物質の作用を強くする発痛増強物質です。発生したプロスタグランジンに対処するのではなく、そもそも発生させないようにすることで痛みをもとから取り除き炎症を鎮めます。
清涼感
さらに、ℓ-メントールの配合により清涼感を演出し、微香性・無着色だから外出時にも安心です。使用時の爽やかさ、気持ちよさはこういった配慮から生み出されているようです。
血行促進
ビタミンEを配合することにより、患部の血行を促進します。対応する症状は、腰痛、肩こり、関節痛をはじめ、腱鞘炎、捻挫、筋肉痛などの炎症性の痛みに対応します。
これらは原因は違っても痛みを感じるメカニズムはほとんど同じということなんです。
普段から血流を良くしたい場合はこちらを参考にして下さい。
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フェイタスZについて
フェイタスZシリーズに含まれるのは、ジクロフェナクナトリウムという物質です。シクロオキシゲナーゼを阻害してプロスタグランジンの発生を阻害するという点はフェルビナクと同様です。
ボルタレンを販売する、GSK発表のラットによる注射試験では、フェルビナクよりもジクロフェナクの方が効果が高く、持続時間も長いという結果が得られています。効果も高いですが副作用も出やすくなっているようです。
現在は、どちらも第二類医薬品ですが、以前は第一類医薬品だったため薬剤師のいる薬局でしか買えませんでした。
フェイタスは90年代に、フェイタスZは2000年を過ぎてから第二類になり誰でも買えるようになりました。長い使用実績により安全性が認められたお薬ということです。
患部や症状に合わせて使えるタイプ
フェイタスは、テープ、湿布、クリーム、ローション、チック、ゲルと、用途に合わせて選べるのが特徴です。痛む場所や適用するシーンに応じて選びましょう。
テープ
フェルビナクを5%配合し、テープ状に加工されています。テープは伸縮性が高く全方向に伸びる為、貼る場所を選びません。
ℓ-メントールを3.5%配合し清涼感があり、微香性と薄さから使用感も少なく目立ちません。大判タイプと温感タイプもあります。
湿布
フェルビナクが一枚につき70mg配合されています。このフェルビナクが70mgは軟体100g中に0.7gです。テープよりも濃度は下がりますが絶対量は湿布の方が多いようです。
清涼感や微香性については共通としてもテープよりも厚く目立ちやすいのが難点です。しかし有効成分の量が多いのがメリットで、しっかり長く効かせたい人にはこちらがオススメでしょうか。
湿布を左右に伸ばすだけでフィルムがはがせる「バリピタシート」を採用、四隅が丸く削られていてはがれにくくなっています。大判と温感タイプも選べます。
その他の湿布の効能についてはこちらを見て参考にして下さい。
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クリーム
フェルビナク3.0%、ℓ-メントール3.0%配合し清涼感と共に、伸びが良いクリームはマッサージをしながら塗りこめるのが特徴です。塗った後、すぐに乾くので外出先でも使用できそうです。
プラスチックのチューブは最後まで使い切れます。
ローション
フェルビナク3.0%、ℓ-メントール3.0%配合、効果と清涼感はそのままで、手を汚さずに塗ることができます。微香性はもちろん、液体が無色透明なのもうれしいポイントです。
チック
チックは、楕円形の固形剤を採用していて、太くも細くも塗ることができます。フェルビナク3.0%、ℓーメントール6.0%で清涼感が高く、容量も53gと同値段のクリームより3g多いためお得感があります。
ゲル
フェルビナク3.0%、ℓ-メントール3.0%配合です。塗ったあとすぐ乾き、最後まで使えるプラスチックのチューブを採用、伸びが良く塗りやすいのもクリームと同じですが、マッサージしながらという点はクリームの方が優秀でしょうか。
クリームと同量の50gで250円ほどゲルの方が安いので、使用感が気にならないならこちらがいいかもしれません。
フェイタスの副作用
皮膚に起こる副作用
使用書にもある通り、発疹、はれ、かゆみ、かぶれ、水疱、ヒリヒリ感、光線過敏症などがでる場合があります。これらは、すべての人に起こるわけではありません。
最初はでなくても続けて使用しているうちに出る場合もあります。もしこれらの症状が出たらいったん使用を中止し、薬局や病院へ相談しましょう。また、15歳未満と、妊娠中の人は使用できません。
テープも湿布も粘着性が高く、長時間貼っていられるように作られています。24時間経っても剥がれません。しかし、皮膚が弱い人はそんなに長時間貼っているとかぶれてしまう恐れもあります。
薬剤が浸透してからもしばらく効果を発揮してくれるため、ある程度の時間貼って効果が得られた時点ではがしてしまう方が良い人もいるでしょう。
かぶれ対策にはこちらを参考にして下さい。
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皮膚以外に出る副作用
皮膚から吸収された薬剤は、血流にのって全身を巡ります。このため、長期の使用や体質的に合わない場合には様々な副作用が起こり得ます。
痛みの原因にもなるプロスタグランジンには胃の粘膜を保護する役目があります。このため、プロスタグランジンが不足すると胃の不快感、腹痛、下痢などを起こす可能性があります。
また、薬によるアレルギーとして、使用後すぐに、皮膚のかゆみ、蕁麻疹、声のかすれ、くしゃみ、喉のかゆみ、息苦しさ、動悸、意識が朦朧とするなどのアナフィラキシーショック様症状が出る場合があります。
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